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「そうだわ! お兄様もぜひお付けになって! お兄様なら、この百合のコサージュもお似合いになりますわ」
遠慮する間もなく、ヴィヴィアンに押し切られる。
胸元にコサージュを付けると、何故か立つようにせがまれた。
どうやら全身のバランスを見たいらしい。
「想像通り、とても素敵ですわ!」
「はい! ルーファス様の容姿と白百合が相まって、凄く綺麗です!」
「まぁ、イアン様もそう思われます!? シンプルな装いも、お兄様の美しさを引き立ててはくれますが、わたくしとしては、もう少し装飾があってもいいと思いますの」
「わかります。『もう少し』というのが肝ですよね」
「流石イアン様、わかってらっしゃる! お兄様自身が宝石のような方ですから、過度なアクセサリーは不要ですわ」
「ヴィヴィアン様は、素晴らしい感性をお持ちです」
「イアン様こそ! それに、わたくしのことはヴィヴィアンとお呼びになって!」
「じゃあボクのことも、イアンと呼んでください」
表情を輝かせながら語り合う二人が眩しい。
しかもヴィヴィアンとイアンの距離が、一気に縮まっている。
自分だけ壁に遮られているようだ。
「ソファに戻ってもいいかな?」
「そうですわね、お兄様、次はこれです!」
まだダメらしい。
できるなら僕も会話に混ざりたいんだけど……。
もしかしてアルフレッドが来ていたとき、ヴィヴィアンもこんな心境だったのかな? そう思うと、強く出られなかった。
「ヴィヴィアン、その色は今の洋服とは合わないですよ?」
「ふふふ、イアン、これは髪飾りとして使いますの」
「あぁ……!」
あぁ……! じゃない!
髪飾りと聞いて、流石に待ったをかける。
「ヴィー、僕に髪飾りは似合わないよ」
「そんなことありませんわ!」
「そうです、きっとお似合いになります!」
いやいや、スーツにコサージュを付ける男性はいても、髪に付ける人はいないと思うよ!?
しかもヴィヴィアンの手にあるコサージュは、他のものより華やかで小さな花束ほどの大きさがあった。
それに父上は長髪だけど、僕の髪は襟足より少し長いくらいだから、髪飾りを付けるのも難しいんじゃ……。
僕の隣に、すっと僕付きの侍女がやってくる。
「お任せください。腕によりをかけて仕上げてみせます」
「仕上げなくていいのだけど!?」
結果僕の抵抗は、徒労に終わった。
片や侍女の手際は見事で、髪が短いのにもかかわらず、耳の上辺りに編み込みが結われた。
仕上げに、ヴィヴィアンが選んだコサージュが使われる。
その鮮やかな出来映えに、ヴィヴィアンたちだけじゃなく、部屋にいた侍女たち全員が感嘆した。
「お兄様、今のご様子を絵に残しましょう」
「ボクも複製画が一枚欲しいです!」
「残さないから」
何故こんな黒歴史をわざわざ形にしなければならないのか。
こうなったら道連れを作ろうと、僕は姑息な手段に出た。
遠慮する間もなく、ヴィヴィアンに押し切られる。
胸元にコサージュを付けると、何故か立つようにせがまれた。
どうやら全身のバランスを見たいらしい。
「想像通り、とても素敵ですわ!」
「はい! ルーファス様の容姿と白百合が相まって、凄く綺麗です!」
「まぁ、イアン様もそう思われます!? シンプルな装いも、お兄様の美しさを引き立ててはくれますが、わたくしとしては、もう少し装飾があってもいいと思いますの」
「わかります。『もう少し』というのが肝ですよね」
「流石イアン様、わかってらっしゃる! お兄様自身が宝石のような方ですから、過度なアクセサリーは不要ですわ」
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「イアン様こそ! それに、わたくしのことはヴィヴィアンとお呼びになって!」
「じゃあボクのことも、イアンと呼んでください」
表情を輝かせながら語り合う二人が眩しい。
しかもヴィヴィアンとイアンの距離が、一気に縮まっている。
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「ソファに戻ってもいいかな?」
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まだダメらしい。
できるなら僕も会話に混ざりたいんだけど……。
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「ヴィヴィアン、その色は今の洋服とは合わないですよ?」
「ふふふ、イアン、これは髪飾りとして使いますの」
「あぁ……!」
あぁ……! じゃない!
髪飾りと聞いて、流石に待ったをかける。
「ヴィー、僕に髪飾りは似合わないよ」
「そんなことありませんわ!」
「そうです、きっとお似合いになります!」
いやいや、スーツにコサージュを付ける男性はいても、髪に付ける人はいないと思うよ!?
しかもヴィヴィアンの手にあるコサージュは、他のものより華やかで小さな花束ほどの大きさがあった。
それに父上は長髪だけど、僕の髪は襟足より少し長いくらいだから、髪飾りを付けるのも難しいんじゃ……。
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