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第5話 楓さん、見た目に反して○○ですね
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「さて、春乃、此奴らどうしよか?」
「ご主人様に敵意を向けてたのは明らかだしのう。とはいえ、手を汚す必要はないとも言われたからのう」
これがほんまに勇者なんやろか?
はっきり言って、ウチらより弱いわ。
剣の構え方は、抜け腰。魔術の詠唱速度は遅い。大気からの魔力変換効率も悪い。ウチらが勝てへん理由なんてこれっぽっちもあらへんわ。
「春乃、ウチは一つ、此奴らに戦いというものを懇切丁寧に教えて差し上げよう思うんやけど、ええやろか?」
「……のーこめんと、なのじゃ」
あらあら、春乃はまだまだやなぁ。
ちょっと殺気が漏れただけで、士気が下がるなんて。
「狐のお姉さん方、話し合いは終わったかい?」
「せやね──」
暗号化、超高速化した【念話】でご主人に意向を確認する。
──それやと……今の所は完全に敵対することは無いってことでええんよな?
──了解や。え? 殺すのか? ……今回、ウチらは手を汚さん。ただ、【妖狐】が敵対するだけや
「──我ら、【妖狐種】は──」
──【妖狐の姫】の名の下に、現下の刻を以て、汝らと敵対することを宣言する。
「「《幻影》」」
その言葉とともにうちらは【縮地】を行使し、彼ら彼女らの視界から消え失せる。
まぁ、消えるゆうても、此奴らの目にはまだウチらが映ってるやろうけどな?
「月乃、足止めだけでいいのじゃろ? なら、眠らせればいいのじゃ! 《風霊よ・春乃の名の下に・彼の者達に安らぎを与え給え》」
花の匂いの乗った風が辺り一面に吹き始める。
春乃お得意の【鳥語花香】やね。
確か、花の香りとかを操って色んな効果のある薬を作るんやったかな? え? 鳥語の要素がないって? 知らん方がええことも、世の中にはたっくさん、あるって知っとる?(ニッコリ)
──ッ!?
「《春乃》ッ!!」
「分かっておるのじゃっ!」
何処からか飛んできた火炎弾に対して火炎弾を撃ち込み、相殺しつつ、春乃と一緒に離脱。
近くの木の上に飛び移って様子を見る。
あの格好、宮廷魔法士やね。厄介な相手が出てきよったわ。
「春乃、予定変更や。このまま結界張って逃げるさかい」
「分かったのじゃ」
春乃がうちらと空気以外の全てを通さない結界を張ったのを確認してから【縮地】で逃走する。
「ところで春乃」
「ん? どうしたのじゃ?」
「この結界、何処まで続いてはんの?」
「城を囲ってる城壁までじゃ。そこから先は大体二時間くらいは音も魔術も人間も何も通さないのじゃ」
「なら、早めに王都を離れるように伝えた方がええねぇ」
「そうなのじゃ」
春乃の同意を得て、再びご主人と念話を繋ぐ。
──ご主人、結界が二時間ほどで消えるさかい、早めに王都から脱出して。
──うん、そうや。ウチらも絶対に後で向かうさかい。安心して脱出してや。
「月乃、終わったのじゃ?」
「うん、このままこの結界を突破するで! 《開け》」
結界に二人分の穴を開け、そのまま突破する。
何やら視線を感じたから横を見ると、ジト目をした春乃が何かを言いたそうにうちを見ていた。
「なんや?」
「……渾身の結界だったのじゃ……それがいとも簡単に……」
「はいはい、修復しといてや~」
長くなりそうだったので、話を遮って王都外へ向けて走るのであった。
☆★☆★☆
さて、王城を突破した訳だが。
「はわわ……は、速いです……!」
「ちょっと黙ってろ。舌噛むぞ?」
「は、はいっ!」
「楓! 久しぶりの全力疾走だが、大丈夫か?」
サムズアップして余裕であることを伝えてくる。
「よろし。チッ、厄介な。王宮との連絡が途絶すれば、城門を閉めるように決められていたか。……楓!」
俺の言葉を聞いた楓は、何処からともなく〝巨大なハンマー〟を取り出し、魔力を込め始める。
「秘技──《どっせぇぇぇぇぇいっ!!》」
普段物静かで大人しい楓は、自分の身長以上の大きさがあるハンマーを振り回し、閉まっていた城門へと投げ付ける。
城門に衝突した瞬間、ハンマーに仕込んだ魔術、【魔力融合爆発(小)】が起動して城門を吹き飛ばした。
「よくやった! 流石俺の楓だ!」
「ぶい」
指をV字にして俺に向けてくる。
ほんと、昔と変わらないな。
俺は、そんなことを考えながら、疾走する。
風を操り、追い風を作り出して、更に加速。
人間に害のある速度に達する前に防郭術式を起動して魔力障壁を展開、柚希を護る。
「祐希君、流石の私でもこの魔術の連続起動はキツい。森の中で休憩しよ……?」
俺は、楓の言葉に頷き、帝国への進路から森の中──迷いの森、旧名【精霊の泉】へと入っていくのであった。
「ご主人様に敵意を向けてたのは明らかだしのう。とはいえ、手を汚す必要はないとも言われたからのう」
これがほんまに勇者なんやろか?
はっきり言って、ウチらより弱いわ。
剣の構え方は、抜け腰。魔術の詠唱速度は遅い。大気からの魔力変換効率も悪い。ウチらが勝てへん理由なんてこれっぽっちもあらへんわ。
「春乃、ウチは一つ、此奴らに戦いというものを懇切丁寧に教えて差し上げよう思うんやけど、ええやろか?」
「……のーこめんと、なのじゃ」
あらあら、春乃はまだまだやなぁ。
ちょっと殺気が漏れただけで、士気が下がるなんて。
「狐のお姉さん方、話し合いは終わったかい?」
「せやね──」
暗号化、超高速化した【念話】でご主人に意向を確認する。
──それやと……今の所は完全に敵対することは無いってことでええんよな?
──了解や。え? 殺すのか? ……今回、ウチらは手を汚さん。ただ、【妖狐】が敵対するだけや
「──我ら、【妖狐種】は──」
──【妖狐の姫】の名の下に、現下の刻を以て、汝らと敵対することを宣言する。
「「《幻影》」」
その言葉とともにうちらは【縮地】を行使し、彼ら彼女らの視界から消え失せる。
まぁ、消えるゆうても、此奴らの目にはまだウチらが映ってるやろうけどな?
「月乃、足止めだけでいいのじゃろ? なら、眠らせればいいのじゃ! 《風霊よ・春乃の名の下に・彼の者達に安らぎを与え給え》」
花の匂いの乗った風が辺り一面に吹き始める。
春乃お得意の【鳥語花香】やね。
確か、花の香りとかを操って色んな効果のある薬を作るんやったかな? え? 鳥語の要素がないって? 知らん方がええことも、世の中にはたっくさん、あるって知っとる?(ニッコリ)
──ッ!?
「《春乃》ッ!!」
「分かっておるのじゃっ!」
何処からか飛んできた火炎弾に対して火炎弾を撃ち込み、相殺しつつ、春乃と一緒に離脱。
近くの木の上に飛び移って様子を見る。
あの格好、宮廷魔法士やね。厄介な相手が出てきよったわ。
「春乃、予定変更や。このまま結界張って逃げるさかい」
「分かったのじゃ」
春乃がうちらと空気以外の全てを通さない結界を張ったのを確認してから【縮地】で逃走する。
「ところで春乃」
「ん? どうしたのじゃ?」
「この結界、何処まで続いてはんの?」
「城を囲ってる城壁までじゃ。そこから先は大体二時間くらいは音も魔術も人間も何も通さないのじゃ」
「なら、早めに王都を離れるように伝えた方がええねぇ」
「そうなのじゃ」
春乃の同意を得て、再びご主人と念話を繋ぐ。
──ご主人、結界が二時間ほどで消えるさかい、早めに王都から脱出して。
──うん、そうや。ウチらも絶対に後で向かうさかい。安心して脱出してや。
「月乃、終わったのじゃ?」
「うん、このままこの結界を突破するで! 《開け》」
結界に二人分の穴を開け、そのまま突破する。
何やら視線を感じたから横を見ると、ジト目をした春乃が何かを言いたそうにうちを見ていた。
「なんや?」
「……渾身の結界だったのじゃ……それがいとも簡単に……」
「はいはい、修復しといてや~」
長くなりそうだったので、話を遮って王都外へ向けて走るのであった。
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さて、王城を突破した訳だが。
「はわわ……は、速いです……!」
「ちょっと黙ってろ。舌噛むぞ?」
「は、はいっ!」
「楓! 久しぶりの全力疾走だが、大丈夫か?」
サムズアップして余裕であることを伝えてくる。
「よろし。チッ、厄介な。王宮との連絡が途絶すれば、城門を閉めるように決められていたか。……楓!」
俺の言葉を聞いた楓は、何処からともなく〝巨大なハンマー〟を取り出し、魔力を込め始める。
「秘技──《どっせぇぇぇぇぇいっ!!》」
普段物静かで大人しい楓は、自分の身長以上の大きさがあるハンマーを振り回し、閉まっていた城門へと投げ付ける。
城門に衝突した瞬間、ハンマーに仕込んだ魔術、【魔力融合爆発(小)】が起動して城門を吹き飛ばした。
「よくやった! 流石俺の楓だ!」
「ぶい」
指をV字にして俺に向けてくる。
ほんと、昔と変わらないな。
俺は、そんなことを考えながら、疾走する。
風を操り、追い風を作り出して、更に加速。
人間に害のある速度に達する前に防郭術式を起動して魔力障壁を展開、柚希を護る。
「祐希君、流石の私でもこの魔術の連続起動はキツい。森の中で休憩しよ……?」
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