男装女子はなぜかBLの攻めポジ

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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二学期

お疲れちゃん

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 僕は疲れ切った身体を机に突っ伏した。

「はぁ~限界!疲れちゃったよ。」

 初日の文化祭は大盛況で、ほとんど休む間も無かった。タクミや、佐藤、和也の執事は女の子や一部男子生徒に大人気だったし、ダークホースとしたらマッチョ田中だ。

 僕の見立て通り、迫力美女になった。ドラッグクィーンて言うの?知らんけど。僕、田中好きだな。隣で足をさすっている田中に僕は椅子ごと近寄って言った。


 「ねぇ、足痛いんだろ?慣れない靴履いて。揉んでやるから僕の足も揉んで。揉みあいっこしよ。」

 そう言って向き合った僕は、田中のタイツ脚を持ち上げて僕の腿の上に置いた。それから僕の脚を田中の膝の上に置いた。
 田中は固まってたけれど、僕が足の裏やアキレス腱を揉みほぐしだすと色っぽい声でため息を吐いた。

「気持ちいいでしょー。早く、僕の脚も揉んで。」

「あぁ…。」

 美女田中は気を取り直した様に、僕の足を揉み解し出した。田中の手は大きくて僕の足がすっぽり入ってしまいそうだった。


「ふぁ~ぁ。気持ちイイ。ああん、最高…。」

 僕はあまりの気持ちよさにうっとりして目を閉じて堪能した。一応田中の脚も揉んでたけど、力が入っていたかは微妙だ。教室の入り口で騒ついたと思って目を開けたら、目の前に仁王立ちした執事姿のタクミが立っていた。

「あれ?明日の準備終わったの?早かったね。」

 タクミは心なしか顔を赤らめて、田中の膝の上に伸びてる僕の美脚を見て言った。

「な、何やってる…の!」


 僕は田中にマッサージを続ける様に頼みながら、僕の腿の上のタイツに包まれた大きな足をモミモミし続けながら言った。

「え?揉みあいっこ。女装はヒールの靴だからめっちゃ脚が怠くなるんだよ? あぁっ、田中、そこ、凄い気持ちいい…。」

 タクミは怖い顔をして僕から田中の足を奪い取って退けると、田中に言った。

「お前も、お前だぞ!いくら漆原に頼まれたからって…。」

 僕はタクミの顔を覗き込んで言った。

「ねぇ、何そんなに怒ってんの?田中揉んでくれてありがと。明日も揉みあいっこしよ。」

 僕はコクコク頷く田中に笑いながらさっさと教室を後にした。田中ってほんと寡黙な漢だよ(笑)なんて思いながら。


 後ろからタクミがズカズカと追いかけて来たみたいだ。

「なにさ。タクミ怒ってて嫌なんだけど…。」

 僕がタクミに小言を言われる前に先に怒って見せると、タクミは顰めっ面のまま黙ってしまった。

「漆原はさ、周りがどう思ってるとか考えてないんだろ?だからあんなに無防備になれるんだよな?」

 うん、小言を回避できず!

「ねぇ、何で皆してうるさい事言うのさ。和也も佐藤も、タクミも。…僕の彼氏じゃないんだから放っておいてよ!」


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