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包囲網
ドボンの顛末
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水飛沫を上げて僕たちは滝壺に落ちた。周囲が大小の泡に包まれて、僕は腕の中のガブリエルを抱きしめたまま、落ち着いて浮上した。意外に深い滝壺のおかげで、僕たちは怪我などする事も無かった。
びっくりまなこのガブリエルは、水面で僕にしがみついたまま今落ちた滝を見上げた。そして慌てて泉の淵に走り寄って来た、ケニーとアルフレッドを見て弾ける様に笑って言った。
「僕、滝の上から飛び込んだよ!」
うん、まぁ、そう言うことにしておこうか?僕の見立てでは滑って落ちたんだけどね…。
僕はご機嫌なガブリエルを左手に抱えたまま、右手を大きく伸ばして水を掻くと、ゆっくりケニーの居る淵まで寄って行った。お供の従者が城に向かって慌てて走っていく後ろ姿を見て、僕たちは客観的にはドボンと泉に落ちてしまった間抜けで、また侯爵家に迷惑をかけてしまうのかと申し訳ない気持ちになった。
ガブリエルの胴体を支えて、彼をケニーに引っ張り上げてもらうと、アルフレッドが僕に手を伸ばしてくれた。僕がアルフレッドの大きな手を握り締めると、グイッと水の中から引っ張り上げられた。
アルフレッドは、今にも笑い出しそうに口元を緩めていた。
「怪我が無さそうで良かった。あそこは滑るって注意すれば良かったね。…でもおかげで君がまだ城に居る口実が出来た。もう帰ってしまうかと思っていたから、私は嬉しいよ。」
そう、池の淵にひざまづいた僕を覗き込んで言った。僕がどう答えて良いか分からずに、視線を彷徨わせると、慌てた様子のケニーとびしょ濡れなのにご機嫌なガブリエルが目に入った。
僕はアルフレッドに助けられて立ち上がると、礼を言ってガブリエルの側に近寄った。ガブリエルは僕に気づくと、ベチョッと抱きついて来た。
「ジュシア!僕全然平気だったよ!あんなに高い場所から飛び込んだのに怖くなかった!凄い?ジュシアは怖かった?」
僕は少し大袈裟に驚いてみせると、ガブリエルを抱きしめて言った。
「ガブリエル様は勇気が有りますね。僕は怖かったですよ?でもガブリエル様と一緒に飛び込んだからマシだったかもしれません。」
僕たちがそう言って機嫌良く笑っていると、渋い顔をしたケニーが腕を組んで僕らを上から下まで見つめて言った。
「楽しそうで結構ですけどね?そんなに濡れていたら何処にも行けませんよ。一体どうするんですか?」
僕たちはお互いのびしょ濡れの身体を見つめ合いながらニヤッと笑うと、ケニー目掛けてジリジリと近づいた。
「ガブリエル様?ジュシアさんっ!ダメです!来ないでください!?」
僕たちは馬鹿みたいに笑って、慌てて逃げるケニーを追いかけ回した。気がつけば苦しげに笑うアルフレッドの側に、驚いた表情の従者がやって来ていた。アルフレッドは従者に何かを聞くと、楽し気に僕たちに言った。
「今、ガブリエルサイズの衣装を用意しているから、城で入浴して待っていてくれ。ジュシアは私の15、6歳の頃の服なら着れるだろう?さぁ、行こうか。」
びっくりまなこのガブリエルは、水面で僕にしがみついたまま今落ちた滝を見上げた。そして慌てて泉の淵に走り寄って来た、ケニーとアルフレッドを見て弾ける様に笑って言った。
「僕、滝の上から飛び込んだよ!」
うん、まぁ、そう言うことにしておこうか?僕の見立てでは滑って落ちたんだけどね…。
僕はご機嫌なガブリエルを左手に抱えたまま、右手を大きく伸ばして水を掻くと、ゆっくりケニーの居る淵まで寄って行った。お供の従者が城に向かって慌てて走っていく後ろ姿を見て、僕たちは客観的にはドボンと泉に落ちてしまった間抜けで、また侯爵家に迷惑をかけてしまうのかと申し訳ない気持ちになった。
ガブリエルの胴体を支えて、彼をケニーに引っ張り上げてもらうと、アルフレッドが僕に手を伸ばしてくれた。僕がアルフレッドの大きな手を握り締めると、グイッと水の中から引っ張り上げられた。
アルフレッドは、今にも笑い出しそうに口元を緩めていた。
「怪我が無さそうで良かった。あそこは滑るって注意すれば良かったね。…でもおかげで君がまだ城に居る口実が出来た。もう帰ってしまうかと思っていたから、私は嬉しいよ。」
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僕はアルフレッドに助けられて立ち上がると、礼を言ってガブリエルの側に近寄った。ガブリエルは僕に気づくと、ベチョッと抱きついて来た。
「ジュシア!僕全然平気だったよ!あんなに高い場所から飛び込んだのに怖くなかった!凄い?ジュシアは怖かった?」
僕は少し大袈裟に驚いてみせると、ガブリエルを抱きしめて言った。
「ガブリエル様は勇気が有りますね。僕は怖かったですよ?でもガブリエル様と一緒に飛び込んだからマシだったかもしれません。」
僕たちがそう言って機嫌良く笑っていると、渋い顔をしたケニーが腕を組んで僕らを上から下まで見つめて言った。
「楽しそうで結構ですけどね?そんなに濡れていたら何処にも行けませんよ。一体どうするんですか?」
僕たちはお互いのびしょ濡れの身体を見つめ合いながらニヤッと笑うと、ケニー目掛けてジリジリと近づいた。
「ガブリエル様?ジュシアさんっ!ダメです!来ないでください!?」
僕たちは馬鹿みたいに笑って、慌てて逃げるケニーを追いかけ回した。気がつけば苦しげに笑うアルフレッドの側に、驚いた表情の従者がやって来ていた。アルフレッドは従者に何かを聞くと、楽し気に僕たちに言った。
「今、ガブリエルサイズの衣装を用意しているから、城で入浴して待っていてくれ。ジュシアは私の15、6歳の頃の服なら着れるだろう?さぁ、行こうか。」
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