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嫌な男
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「はぁ…、疲れたわ。」
そう大きく伸びをして、湯浴みからナイトドレスに着替えた私はベッドに横になった。あの豪華な夜会のあり様や、侯爵家の調度を知った後で、この屋敷の自分の部屋にポツンと横になっているとまるで現実感がない。
「…私にはこちらの世界が現実だわ。」
そう呟きながら周囲を見回すと、重厚さはあれど、すっかり色褪せたカーテンのせいで、余計にこの屋敷の維持に使えるお金のなさを思い知ってしまう。
「でも私は、殺されるかもしれない後妻に入る必要は無くなったし、弟のために伯爵家へ侯爵家から支援が入る事になったわ。…十分よ。」
ダミアンの虫除けの役周りをする様になってから、妙に独り言が多くなってしまった。あの男は怖い顔をしているけれど、愛想がないだけで、決して話が通じない人間では無い事は段々分かってきた。
あの歳で侯爵になってしまった事が彼の不運なんだわ。重圧がある筈なのに、彼はそんな事を意に介そうとしない。それとも鉄仮面なのかしら。最近気がつけばあの男の事ばかり考えてしまう。
私はあの男に雇われた人間だ。首にならない程度には役に立たなければいけないせいだわ、きっと。
私はベッドから起き上がると、窓辺に立って月明かりに滲む夜の王都を眺めた。貧乏貴族の我が家は、それでも伯爵家という事で立地は悪くない。そこそこ広い庭には庭師のケニーの腕が良いお陰で、昔からある白い秋薔薇が大きく枝を張り出して美しく闇夜に浮かび上がっている。
明日の朝、野菜の小庭でラディッシュを採ってもらいましょう。夏を越したベリーがたわわに実り出す頃合いだわ。家計を助けるために拡げた野菜の小庭は、今やすっかり本格的な様相を見せていた。お客様に野菜畑が多いと気づかれない様に、ケニーは腕を振るってくれている。
「まったく、ダミアンはこんな心配した事も無いのでしょうけど。」
またダミアンの事を考えてしまった。私は肩をすくめてもう一度ベッドに横になると、シーツの上に差し込む月の光の筋を指先で撫でた。夜会のせいですっかり興奮して眠れない。こんなに疲れているのに。
私はワルツのメロディを口ずさみながら、楽しかったダンスを思い出した。目を丸くした周囲の令嬢たちが何を感じていたのかは分からないけれど、次々にダンスを申し込まれた事を考えると、案外上手に踊れていたのね。
私は楽しい気持ちで口元に笑みを浮かべて目を閉じた。ああ、ようやく眠れそうだわ…。
「お嬢様、起きてくださいまし。クレアお嬢様。」
侍女のメアリの声で起こされた私は、ハッとしてイヤイヤ起き上がった。まだ眠っていたい。夜会の次の日は寝坊と決まっているのでは無いかしら。
「…メアリまだ寝かせて頂戴な。昨夜は遅かったのよ?」
するとメアリは窓を開けて言った。
「お嬢様、それどころではございません。朝から次々に招待状やら、お花が届いているんですよ。どなたか家に訪れないとも限りません。お支度なさらないと。」
私はハッとして起き上がった。そう言えば昨日ダンスをした相手の貴族達が、今度一緒に出掛けましょうと話していた事を思い出した。てっきり社交辞令だと思っていたけれど、もしかして本気のお誘いだったのかしら。
こんな事は初めてで、少しくすぐったい気持ちでいそいそと身支度をした。そうは言っても自分のドレスなどあまり新調する余裕も無い我が家だ。いつものパッとしないけれど品よく見える紺色のドレスにため息をつくと、せめて自前の癖のない銀髪に丁寧に櫛を入れた。
テラスに用意された朝食をいただきながら、私は届いた数通の招待状を手に取った。
「あら、ダービー伯爵からだわ。」
美しい緋色の封筒には、白い枠が付いていて、眺めるだけでも溜息の出る様な凝ったものだった。あの方はとても趣味が良いのね。蝋印を開けると、中から白いカードに緋色の美しい文字が浮かび上がっていた。
『明後日、一緒に乗馬に参りましょう。王都のとっておきの乗馬コースをご紹介します。 カイン ダービー伯爵 』
乗馬は私も好きだ。他の招待状は観劇やらで、あまり興味は惹かれなかったけれど、乗馬の誘いは断りたくない。でも私はこの招待に乗っても良いのかしら?
私がフラフラと他の貴族の方と出掛けても、ヴォクシー閣下のご機嫌は損ねないかしら。虫除けは夜会だけの事?私は招待状を前にどうしたら良いか分からなかった。
美しい花束を花瓶に生けながら、私はご機嫌に歌を歌っていた。こんな楽しい気分は久しぶりだった。領地では良いニュースが無くて、お父様は執務室に篭っていたものの、年々減る家庭教師を何とかやりくりしたお陰で、弟のアンソニーだけは楽しく過ごしてくれていた。
だから私が後妻に入る決意をしてこの夏に王都へと出立した際は、鎮痛な面持ちのお父様と私は、寂しげだけれど屈託の無いアンソニーに随分救われたのだわ。
だからお父様も、私が王都で乗馬に出掛けると知ったのなら、きっと喜んでくれるでしょうね。
「クレアお嬢様、お客様がいらっしゃいました。…ヴォクシー閣下です。」
少し緊張した表情の家令に、こちらまで妙に気持ちが騒めく。いきなり家に押し掛けるなんてどうにも無礼だけど、私の立場では何も言えないわ。
「ええ。すぐに参ります。お庭の見える応接へお通ししてちょうだい。」
この伯爵家でも良い場所があるとすれば、それは一階の応接室だろう。この時期は昨日二階から見下ろした、春よりこっくりした大輪の白薔が目の前に見事に咲き誇っている。
母の形見である美しい真珠の耳飾りをつけて気合いを入れると、私は気持ちゆっくりと応接へと向かった。窓際に佇みながら、ヴォクシー閣下がその逞しい背中と張り詰めた腿を、光沢のあるジャケットの下から見せつけていた。
まったく何て隙のない人かしら。私は息をそっと吸い込むと笑みを浮かべて、後ろ姿のダミアンに声を掛けた。
「お待たせしてしまったかしら、ダミアン様。ようこそいらっしゃいました。」
するとゆっくりと振り返ったヴォクシー閣下が、応接に置かれた幾つもの花籠を見つめてニヤリと笑った。
「中々の戦利品の様だ。手紙も貰ったかね?」
私は眉を顰めながら、こんな事を聞いてくる相手には何の遠慮も要らないのだと、数通の手紙をトレーの上から取り出すとヴォクシー閣下へ差し出した。
「ひとつ乗馬に誘われていますの。私、乗馬は大好きなので是非お供したいのですけど、お許しくださるかしら。」
そう私が言うと、ヴォクシー閣下は片眉を上げて、手元の手紙の差出人を眺めた。
「中々の面子じゃないか、クレア。乗馬…、さしずめダービー伯爵という所かな?彼は王都でも際立つ乗り手だからね。若い頃は軍馬を操っていたはずだ。流石に伯爵になってからは無茶はしなくなった様だが。」
ペラペラ喋りながらも、中々許可をしてくれないヴォクシー閣下に、私は辛抱強く返事を待った。ヴォクシー閣下は手元の手紙を近くのテーブルに置くと、私をじっと見つめて言った。
「クレアが結婚相手を物色する前に、もう少し私の虫除けをして貰いたいね。彼らには断りの手紙を出しなさい。簡単に靡かない方が価値は上がるというものだ。
…とりあえず、虫除けの蝶にはもう少し着飾って貰うとするかな…。」
私のドレスは自分でも冴えないのは分かっていたものの、全身を見られて直に指摘されると、何とも言えない悔しさが滲んでくる。私は乗馬も禁止されて、腹を立てているのを悟られない様に歯を食いしばりながら、口元を軋ませて微笑んだ。
「仰せのままにいたしますわ、ヴォクシー閣下。」
本当、嫌な男。
そう大きく伸びをして、湯浴みからナイトドレスに着替えた私はベッドに横になった。あの豪華な夜会のあり様や、侯爵家の調度を知った後で、この屋敷の自分の部屋にポツンと横になっているとまるで現実感がない。
「…私にはこちらの世界が現実だわ。」
そう呟きながら周囲を見回すと、重厚さはあれど、すっかり色褪せたカーテンのせいで、余計にこの屋敷の維持に使えるお金のなさを思い知ってしまう。
「でも私は、殺されるかもしれない後妻に入る必要は無くなったし、弟のために伯爵家へ侯爵家から支援が入る事になったわ。…十分よ。」
ダミアンの虫除けの役周りをする様になってから、妙に独り言が多くなってしまった。あの男は怖い顔をしているけれど、愛想がないだけで、決して話が通じない人間では無い事は段々分かってきた。
あの歳で侯爵になってしまった事が彼の不運なんだわ。重圧がある筈なのに、彼はそんな事を意に介そうとしない。それとも鉄仮面なのかしら。最近気がつけばあの男の事ばかり考えてしまう。
私はあの男に雇われた人間だ。首にならない程度には役に立たなければいけないせいだわ、きっと。
私はベッドから起き上がると、窓辺に立って月明かりに滲む夜の王都を眺めた。貧乏貴族の我が家は、それでも伯爵家という事で立地は悪くない。そこそこ広い庭には庭師のケニーの腕が良いお陰で、昔からある白い秋薔薇が大きく枝を張り出して美しく闇夜に浮かび上がっている。
明日の朝、野菜の小庭でラディッシュを採ってもらいましょう。夏を越したベリーがたわわに実り出す頃合いだわ。家計を助けるために拡げた野菜の小庭は、今やすっかり本格的な様相を見せていた。お客様に野菜畑が多いと気づかれない様に、ケニーは腕を振るってくれている。
「まったく、ダミアンはこんな心配した事も無いのでしょうけど。」
またダミアンの事を考えてしまった。私は肩をすくめてもう一度ベッドに横になると、シーツの上に差し込む月の光の筋を指先で撫でた。夜会のせいですっかり興奮して眠れない。こんなに疲れているのに。
私はワルツのメロディを口ずさみながら、楽しかったダンスを思い出した。目を丸くした周囲の令嬢たちが何を感じていたのかは分からないけれど、次々にダンスを申し込まれた事を考えると、案外上手に踊れていたのね。
私は楽しい気持ちで口元に笑みを浮かべて目を閉じた。ああ、ようやく眠れそうだわ…。
「お嬢様、起きてくださいまし。クレアお嬢様。」
侍女のメアリの声で起こされた私は、ハッとしてイヤイヤ起き上がった。まだ眠っていたい。夜会の次の日は寝坊と決まっているのでは無いかしら。
「…メアリまだ寝かせて頂戴な。昨夜は遅かったのよ?」
するとメアリは窓を開けて言った。
「お嬢様、それどころではございません。朝から次々に招待状やら、お花が届いているんですよ。どなたか家に訪れないとも限りません。お支度なさらないと。」
私はハッとして起き上がった。そう言えば昨日ダンスをした相手の貴族達が、今度一緒に出掛けましょうと話していた事を思い出した。てっきり社交辞令だと思っていたけれど、もしかして本気のお誘いだったのかしら。
こんな事は初めてで、少しくすぐったい気持ちでいそいそと身支度をした。そうは言っても自分のドレスなどあまり新調する余裕も無い我が家だ。いつものパッとしないけれど品よく見える紺色のドレスにため息をつくと、せめて自前の癖のない銀髪に丁寧に櫛を入れた。
テラスに用意された朝食をいただきながら、私は届いた数通の招待状を手に取った。
「あら、ダービー伯爵からだわ。」
美しい緋色の封筒には、白い枠が付いていて、眺めるだけでも溜息の出る様な凝ったものだった。あの方はとても趣味が良いのね。蝋印を開けると、中から白いカードに緋色の美しい文字が浮かび上がっていた。
『明後日、一緒に乗馬に参りましょう。王都のとっておきの乗馬コースをご紹介します。 カイン ダービー伯爵 』
乗馬は私も好きだ。他の招待状は観劇やらで、あまり興味は惹かれなかったけれど、乗馬の誘いは断りたくない。でも私はこの招待に乗っても良いのかしら?
私がフラフラと他の貴族の方と出掛けても、ヴォクシー閣下のご機嫌は損ねないかしら。虫除けは夜会だけの事?私は招待状を前にどうしたら良いか分からなかった。
美しい花束を花瓶に生けながら、私はご機嫌に歌を歌っていた。こんな楽しい気分は久しぶりだった。領地では良いニュースが無くて、お父様は執務室に篭っていたものの、年々減る家庭教師を何とかやりくりしたお陰で、弟のアンソニーだけは楽しく過ごしてくれていた。
だから私が後妻に入る決意をしてこの夏に王都へと出立した際は、鎮痛な面持ちのお父様と私は、寂しげだけれど屈託の無いアンソニーに随分救われたのだわ。
だからお父様も、私が王都で乗馬に出掛けると知ったのなら、きっと喜んでくれるでしょうね。
「クレアお嬢様、お客様がいらっしゃいました。…ヴォクシー閣下です。」
少し緊張した表情の家令に、こちらまで妙に気持ちが騒めく。いきなり家に押し掛けるなんてどうにも無礼だけど、私の立場では何も言えないわ。
「ええ。すぐに参ります。お庭の見える応接へお通ししてちょうだい。」
この伯爵家でも良い場所があるとすれば、それは一階の応接室だろう。この時期は昨日二階から見下ろした、春よりこっくりした大輪の白薔が目の前に見事に咲き誇っている。
母の形見である美しい真珠の耳飾りをつけて気合いを入れると、私は気持ちゆっくりと応接へと向かった。窓際に佇みながら、ヴォクシー閣下がその逞しい背中と張り詰めた腿を、光沢のあるジャケットの下から見せつけていた。
まったく何て隙のない人かしら。私は息をそっと吸い込むと笑みを浮かべて、後ろ姿のダミアンに声を掛けた。
「お待たせしてしまったかしら、ダミアン様。ようこそいらっしゃいました。」
するとゆっくりと振り返ったヴォクシー閣下が、応接に置かれた幾つもの花籠を見つめてニヤリと笑った。
「中々の戦利品の様だ。手紙も貰ったかね?」
私は眉を顰めながら、こんな事を聞いてくる相手には何の遠慮も要らないのだと、数通の手紙をトレーの上から取り出すとヴォクシー閣下へ差し出した。
「ひとつ乗馬に誘われていますの。私、乗馬は大好きなので是非お供したいのですけど、お許しくださるかしら。」
そう私が言うと、ヴォクシー閣下は片眉を上げて、手元の手紙の差出人を眺めた。
「中々の面子じゃないか、クレア。乗馬…、さしずめダービー伯爵という所かな?彼は王都でも際立つ乗り手だからね。若い頃は軍馬を操っていたはずだ。流石に伯爵になってからは無茶はしなくなった様だが。」
ペラペラ喋りながらも、中々許可をしてくれないヴォクシー閣下に、私は辛抱強く返事を待った。ヴォクシー閣下は手元の手紙を近くのテーブルに置くと、私をじっと見つめて言った。
「クレアが結婚相手を物色する前に、もう少し私の虫除けをして貰いたいね。彼らには断りの手紙を出しなさい。簡単に靡かない方が価値は上がるというものだ。
…とりあえず、虫除けの蝶にはもう少し着飾って貰うとするかな…。」
私のドレスは自分でも冴えないのは分かっていたものの、全身を見られて直に指摘されると、何とも言えない悔しさが滲んでくる。私は乗馬も禁止されて、腹を立てているのを悟られない様に歯を食いしばりながら、口元を軋ませて微笑んだ。
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本当、嫌な男。
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