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動き出す関係
五十嵐side密室で※
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マンションの扉がカチリと小さな音を立てて閉まった時、俺は心臓が飛び出そうになった。密室に長谷部と二人だけ。このシチュエーションは、下心しか無い俺をドキドキさせる。
あの屋上への階段で、俺を大きな目でじっと見つめる長谷部と、いつの間にか深いキスをする様になっていた。確かあれは、長谷部がサッカー部で人気のある一年と、妙に仲良く登校してるのを見た日だった。
長谷部は密かに人気があるものの、あの雰囲気と本人が人見知りするせいで友達はあまり多く無い。じろじろ見られてるけど、声は掛けられないタイプなんだ。それは俺にとっては安心出来る事だったのに、あの一年と妙に親密だったので正直驚いた。
だから焦った俺は、割り込む様に長谷部とお昼の約束をしたんだ。そんな俺の焦りとかジェラシーを長谷部は、明るく笑って可愛いと言った。だから俺はずっとしたいと思ってた、ディープなやつを思わず繰り出してしまった。
他人の口の中があんなに甘いとか想像してなかった。柔らかくて、癖になる気持ち良さで、俺は大好きな長谷部とこんな事をしてる事にすっかり興奮してしまって、学校なのに昂らせてしまった。
そんな俺をぼんやりと色っぽい顔でじっと見つめた長谷部は、もう一回しようって笑う。俺は長谷部が初めて怖いと思った。もし長谷部が好きな相手と上手くいったら、俺とはもうこんな事をしないだろう。
そんな事俺は耐えられるだろうか。この目の前の心臓が飛び出しそうに大好きな長谷部を、俺は手放す事が出来る?長谷部に俺の全てが握られてる気がして、怖かった。自分ではコントロールできないって怖いよ。
けれども今俺のベッドで、いつもより甘える様に吐息を漏らす長谷部に俺は舞い上がっていた。馬鹿みたいに嬉しくて、でも何処かで冷静になれと囁く自分も居た。長谷部に絶対嫌われたくなかった。
長谷部はキスならいいよって言う様なぶっ飛んだ奴だけど、本当の所は繊細なんだ。部活で一緒に行動してて、周囲をよく見ていたのも知ってるし、自分から出しゃばる様な事はしないけど、本当は色々分かってる。
だから、もし俺が間違って仕舞えば二度目は無い気がしていた。俺はどんな状況だろうが、長谷部とこの特別な関係を続けたかった。
時々長谷部は俺に微笑んで、先輩は優しいね?って言うけれど、そうじゃ無い。俺が長谷部に嫌われたくなくて、慎重になってしまうだけだ。でも長谷部はそんな俺をじっと見てクスクス笑う。見透かされてるのかな。
着替えの時に盗み見た長谷部の裸は、目の前にするとなめらかで傷ひとつなく色が白くて綺麗だった。ガリガリでもないけど、筋肉もまだそこまで乗っていないその身体は中性的で、しかも胸の印は柔らかなピンク色だった。俺はそこから目が離せなくて、ドキドキしながらキスした。
そこからはもう夢中になってしまって、時々甘くため息をつく長谷部に興奮していた。けれども甘い声を聞いてしまったら、恥ずかしげな長谷部を見てしまったら、ダメだと思うのにやめられなかった。
ぼんやりと俺を見上げる長谷部に、自分のそれを目を丸くされながら見つめられたのは、ちょっとくすぐったい気持ちだったけれど、長谷部の下着をドキドキしながら脱がせた時は、やっぱり自分でも叫び出したいくらい興奮した。
それからは夢中であまり良く覚えていない。あっという間に逝ってしまったし、初めて自分以外の他人とエッチな事をするって事にすっかり興奮してしまった。まして長谷部だったし。
ドロドロになってすっかり正気に戻った俺は慌てて後始末をしたけれど、すっかりおとなしくなってしまった長谷部に違う意味でドキドキしていた。もしかして先に進み過ぎてしまったのかな。…引かれてしまったのかもしれない。
着替え終わって、すっかり気まずくなってしまった俺に、長谷部は指先を俺の手に触れさせて微笑んで言った。
「こんな事したら、五十嵐先輩の受験の邪魔になっちゃうね。でも僕、凄く気持ち良かった…。」
俺は長谷部の手をぎゅっと握り締めて言っていた。
「俺、絶対志望校に合格するから!長谷部のせいでとかそんな事絶対ない様に頑張るから!‥だから、もうしないとか言わないで欲しい。」
すると、俺をじっと見つめて諦めた様に小さくため息をつくと、俺の肩に頭を乗せて呟いた。
「…そうだね。先輩の邪魔になってなければ、良いかもしれない。」
その長谷部の言葉は、俺にはどんな受験の励ましより響いたんだ。
あの屋上への階段で、俺を大きな目でじっと見つめる長谷部と、いつの間にか深いキスをする様になっていた。確かあれは、長谷部がサッカー部で人気のある一年と、妙に仲良く登校してるのを見た日だった。
長谷部は密かに人気があるものの、あの雰囲気と本人が人見知りするせいで友達はあまり多く無い。じろじろ見られてるけど、声は掛けられないタイプなんだ。それは俺にとっては安心出来る事だったのに、あの一年と妙に親密だったので正直驚いた。
だから焦った俺は、割り込む様に長谷部とお昼の約束をしたんだ。そんな俺の焦りとかジェラシーを長谷部は、明るく笑って可愛いと言った。だから俺はずっとしたいと思ってた、ディープなやつを思わず繰り出してしまった。
他人の口の中があんなに甘いとか想像してなかった。柔らかくて、癖になる気持ち良さで、俺は大好きな長谷部とこんな事をしてる事にすっかり興奮してしまって、学校なのに昂らせてしまった。
そんな俺をぼんやりと色っぽい顔でじっと見つめた長谷部は、もう一回しようって笑う。俺は長谷部が初めて怖いと思った。もし長谷部が好きな相手と上手くいったら、俺とはもうこんな事をしないだろう。
そんな事俺は耐えられるだろうか。この目の前の心臓が飛び出しそうに大好きな長谷部を、俺は手放す事が出来る?長谷部に俺の全てが握られてる気がして、怖かった。自分ではコントロールできないって怖いよ。
けれども今俺のベッドで、いつもより甘える様に吐息を漏らす長谷部に俺は舞い上がっていた。馬鹿みたいに嬉しくて、でも何処かで冷静になれと囁く自分も居た。長谷部に絶対嫌われたくなかった。
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だから、もし俺が間違って仕舞えば二度目は無い気がしていた。俺はどんな状況だろうが、長谷部とこの特別な関係を続けたかった。
時々長谷部は俺に微笑んで、先輩は優しいね?って言うけれど、そうじゃ無い。俺が長谷部に嫌われたくなくて、慎重になってしまうだけだ。でも長谷部はそんな俺をじっと見てクスクス笑う。見透かされてるのかな。
着替えの時に盗み見た長谷部の裸は、目の前にするとなめらかで傷ひとつなく色が白くて綺麗だった。ガリガリでもないけど、筋肉もまだそこまで乗っていないその身体は中性的で、しかも胸の印は柔らかなピンク色だった。俺はそこから目が離せなくて、ドキドキしながらキスした。
そこからはもう夢中になってしまって、時々甘くため息をつく長谷部に興奮していた。けれども甘い声を聞いてしまったら、恥ずかしげな長谷部を見てしまったら、ダメだと思うのにやめられなかった。
ぼんやりと俺を見上げる長谷部に、自分のそれを目を丸くされながら見つめられたのは、ちょっとくすぐったい気持ちだったけれど、長谷部の下着をドキドキしながら脱がせた時は、やっぱり自分でも叫び出したいくらい興奮した。
それからは夢中であまり良く覚えていない。あっという間に逝ってしまったし、初めて自分以外の他人とエッチな事をするって事にすっかり興奮してしまった。まして長谷部だったし。
ドロドロになってすっかり正気に戻った俺は慌てて後始末をしたけれど、すっかりおとなしくなってしまった長谷部に違う意味でドキドキしていた。もしかして先に進み過ぎてしまったのかな。…引かれてしまったのかもしれない。
着替え終わって、すっかり気まずくなってしまった俺に、長谷部は指先を俺の手に触れさせて微笑んで言った。
「こんな事したら、五十嵐先輩の受験の邪魔になっちゃうね。でも僕、凄く気持ち良かった…。」
俺は長谷部の手をぎゅっと握り締めて言っていた。
「俺、絶対志望校に合格するから!長谷部のせいでとかそんな事絶対ない様に頑張るから!‥だから、もうしないとか言わないで欲しい。」
すると、俺をじっと見つめて諦めた様に小さくため息をつくと、俺の肩に頭を乗せて呟いた。
「…そうだね。先輩の邪魔になってなければ、良いかもしれない。」
その長谷部の言葉は、俺にはどんな受験の励ましより響いたんだ。
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