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貴族となる
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ーー 余暇の過ごし方
冒険者生活も慣れてきたファーストが日頃、屋敷で何をしているか覗いて見ましょう。
朝5時には起きるファースト、目覚めが良くて直ぐに水を飲むと体を動かし始める。
体が温まると、剣を振りながら型の稽古をする。
身体基礎体力が化け物だろうが、こういう基本的な訓練は常に繰り返して行うファースト。
同じように二人も朝起きるとランニングや体操をしながら体をお温めてから、二人で稽古をする。
これらの稽古が終わるのが7時頃、朝風呂に入りスッキリしてから朝食を食べる。
何もない日はこれからがそれぞれ違う日常を送る。
ファーストは、物作りが趣味だ。
魔道具であったり食器だったり好きなものを作っているときは、集中してとても楽しいのだ。
その作品は既に名人級の品物が多く、屋敷をたまたま訪れた商人などは是非お譲りくださいということが多い。
今日も朝から器を作っている、
「いい感じで形ができた。後はこれを焼くだけだ。」
感想は魔法で行うので、直ぐに焼き始めることができる。
屋敷の横に窯を作っている、それに作品を入れては焼いてゆく。
魔法で時間経過を早くしたりできるので、焼き上がりもその日のうちに出来上がるのだ。
焼き上がり窯出しを行う。
「わー、綺麗」
横から見ていたルシファーが思わず声を上げた。
真っ白い器だったり、深い緑や漆黒の器など色や形もそれぞれの器は夕陽の照らされてイキイキとしているように見えた。
「好きなものがあれば、いいぞ。」
というファーストの声に二人は、自分好みの器を2・3枚持ち帰る。
ファーストは、自分の好みの器を数枚取ると屋敷のメイドなどに一枚ずつ持ち帰らせる。
残ったものを商人に卸すのだ。
メイドなどはその器を売ってかなりのお金を稼いだものや、家の家宝にしたりしているようだ。
ルシファーは何をしておるかというと。
朝の訓練が終わり入浴と食事が済むと、裏庭の小さな畑の手入れをする。
そこには少しの野菜と花が植えてある。
咲いた花は生花として花瓶にれて食卓などに飾られる。
野菜は、サラダとして食卓に出すのだ。
昔を思い出しながら野菜や穀物ができなかった畑を蘇らせたファーストのことを忘れないためだ。
ソーニャは何をしているかと言えば。
ほとんどは森に魔物狩りに向かっている。
獣人族のソーニャにとって、強いことが正義なのだ。
少しでもファーストに近づけるように、魔物を狩りレベルを上げて自分を鍛えるただそれがソーニャの余暇なのである。
ーー 貴族位を受ける
ゼスト王国から招待状が来た。
~拝啓 ファースト様
この度我がゼスト王国に拠点を持ち活動されると伺い国王他誠に嬉しく存じます。
そこでゼスト王国から些少でありますが、王国内の活動に支障がないように法衣の貴族位を差し上げたいと考えた次第です。
登城の3日前に連絡をいただければ、その準備を致したく手紙で失礼ながら一筆差し上げた次第です。
名ばかりの貴族位でありますが、今後の活動の手助けになればと考えておりますので、気軽のお越しください。
ゼスト王国宰相 ~
という内容であった。
かなり下からの態度で、俺の機嫌を伺う内容であるがもらって損はないようだ。
と思った俺は、家の者に城への伝言を頼んだ。
3日後。
王城に向かい、王城の門で門兵に
「我が名はファースト、宰相に呼ばれて参った。」
と言えば、連絡が通っていたようで直ぐに案内された。
大して待つこともなく、国王の謁見の間に案内された俺に宰相が恭しく頭を下げて
「これから貴族位の叙爵の儀式のため、国王が上座からファースト様を見下ろす形になりますが、どうかご容赦くださいませ。」
というので
「分かった、今日はそれに従おう。」
と答えると、ホッとした様子の宰相どの。
直ぐに儀式が始まり、ゼスト王国国王から伯爵位の貴族位を貰い儀式は終了した。
国王からは
「気の済むまでこの国でお過ごしください。」
と言われたので
「分かった。困ったことがあれば力になろう。」
と答えると、ことの他国王が喜んでこんいた。
その後は直ぐに城を後にして屋敷に帰ると、家令のセバスに
「今日より我が家は、伯爵家の貴族位をもらったので必要な準備をしてくれ。」
と伝えると
「ご主人様おめでとうございます。直ちに家格に合った物を整え致しますので、家紋や家名をお教えください。」
と言われ、
「分かったしばらく待て」
と答え部屋に篭ると家紋と家名を考えた。
「家紋といえば、ドラゴン、グリホン、剣、弓、槍、辺りが有名どころだよな。」
独り言を言いながら厨二病を発病させる。
「家名は、スベラートでいいだろう。女神の名前だ。」
「それなら女神と剣と杖の家紋でいいか。」
早々に家名と家紋を作り上げた俺は、家令のセバスにそのことを伝える。
「早々に準備いたします。」
と言うとセバスはどこかに発注を出していた。
10日ほどして、セバスが生塚の品物を見せに来た。
「これが家紋と家印、それと家名の入ったいくつかの書類です。」
と差し出す品物を見ながら
「なかなかいい感じに出来上がった、いい出来だ。」
と答えると
「必要な書類を王国に出してきます。」
と答え下がるセバス。
その後は屋敷の周囲の家を買い叩いて、敷地を10倍に広げた。
どうも貴族位に合う屋敷屋敷つが必要だと言うのだ。
ーー 王国 side
「宰相よ、ファースト殿は問題なく伯爵位を受け入れたようだな。」
「はい陛下、先ほど家名や家紋の入った書類が届きました。今後王国に理由なく敵対することはないと思いますが、取り扱いは慎重にする必要があると思われます。」
「当然そうであろう、しかも不老不死に可能性もある。我が王国の味方になってくれれば我が王国は、対外的な脅威はほぼないと言える。内政をこの機会に整えるのが良いだろう。」
と国王と宰相が話し合っていた。
その頃、騎士団団長も副団長らを招集して
「かのファースト伯爵が正式に我が王国の貴族となられたようだ。ワシはこれから騎士団の訓練の参加を依頼という形で要請しようと思う。我が騎士団の教科に絶対的に必要だからな。」
騎士団もかなり期待をしているようだった。
王国の魔法師団が存在するが、その隊長である王国魔道士が
「皆の者、ファースト伯爵が依頼を受けていただければ、今までに使うことのできなかった魔法の習得をお願いしようと考えている。その時は魔法師として可能な限りの努力をするように。」
とこちらもかなり期待をかけている。
ーー 貴族のお仕事
伯爵となり特にすることもなく、二人のレベル上げと訓練を兼ねた魔物狩りをしていたところ、王国からギルド経由の依頼がいくつか入ってきた。
「騎士団の指導、王国魔法師の訓練、魔道具開発の指導・・・王国はこんな依頼もするのか?」
と思いながらも指名依頼であったので、受けることにした。
「二人とも一緒に来いよ。」
と言いながら登城する。
馬車で城に上がり、騎士団から顔を出すと。
「我が王国騎士団の実力を数段あげてもらいたい。」
と言う依頼内容だった、さらに魔法師団に顔を出すと
「我が魔法師団にさらなる魔法の伝授をお願いしたい。」
と言うことで、騎士団には二人を当てて普段の訓練から指導するように指示。
魔法師団には、魔力量と魔力操作の向上を第一の目標として、魔物狩りによる個々のレベルアップを最初の目標とした。
魔道具作成は、担当部署に立ち寄り
「何がどのくらい必要か要請または希望を羅列してくれ。」
と言い残すと、魔法師団を連れて森にへ魔物狩りに向かった。
魔法師団は、王国に30人在籍しておりそこそこの魔力量を持っているが、それでは上級魔法や広範囲な魔法発動はできない。
レベルを見ると25~30程度であり、パワーレベリングの可能性が高かった。
5人ずつのパーティーに分けて森に放つと、ひたすら魔物を倒すように命じた。
5日間のサバイバル的なレベル上げで、魔法師団のレベルは平均で15ほどアップして見違えるような精悍さを見せ始めた。
騎士団の方も二人の訓練に始めはついていくことも出来なかったが、7日ほどである程度ついていけるようになった。
これからが本格的な訓練の開始だ。
魔法師団には、魔力操作の訓練を課した。
指それぞれに魔法を発動させ、5つ以上同時発動を目標にさせた。
今最高のもので3つ同時発動なので、かなり高い壁となるだろう。
騎士団には、森での魔物狩りを行うことにした、森までの移動は駆け足。
野営をしながら24時間の魔物狩りを5日間行い。
2日休憩して再度5日間の訓練を3回行うと、数段パワーアップした騎士団が誕生した。
国王も騎士団と魔法師団の団員の姿を目にして
「これは以前のものとハッキリと違うとわかる。心強い。」
と大いに喜んだ。
騎士団と魔法師団が森で魔物を狩り尽くした結果、魔物の被害が激減し王国の経済も自然と良くなってきた。
「これで一応2つの依頼は完了した。残りは意見を聞いてから行う。」
と答えて俺は、屋敷に戻り意見が来るのを待った。
数日後要望などの書かれた意見書が届いた。
「綺麗な飲み水の確保、穀物の安定した増産、領民の病気対策、経済の発展など魔道具とは関係ない意見も多くあったが、富国強兵の足がかりが欲しいのだろう。」
と判断し、王国内の衛生管理や街並みの改造と上下水道の普及。
井戸を深くして渇水に備えるとともにポンプを設置した。
さらに遥か遠くの湖や海大河から水や運河を引くと、交通の利便性を上げて商人の誘致を積極的に行った。
独占的な商売は禁止し、良いものが安くで売れる市場を奨励し、王国民の健康と栄養を高めた結果。
3年ほどで国力は3倍となった。
この貢献で俺は法衣であるが侯爵位を受けることになった。
また周囲の家を買いたたかねばならないのか?と思いながら新しい屋敷に建て替えることになった。
以前住んでいた屋敷はそのままにして、新しくその横に家格に合う屋敷を立てる必要があるようだ。
まあ、金が地元に落ちるので悪くはないことだが、また人出が増えるのか。
今でも屋敷のメイドや侍女に下働きのもの更には、新たに雇った騎士達が多く覚え切れないほどだ。
法衣と言えども侯爵となれば、それ相当の騎士(私兵)を持つことが必要となる。
毎年大会のようなものを行い成績優秀者や見込みのあるものを騎士として雇い入れている。
ソーニャやルシファーは、俺の妹としてあり、それぞれに必要な教養や礼法を習わせている。
それぞれに侍女をつけ、貴族の女性としての生活にもなれるようにしており、ルシファーには故郷から母を呼び寄せている。
「本当にお母さんと一緒の暮らせるなんて・・ありがとうございます。」
と涙ながらにルシファーはお礼を言った。
二人が俺の妹としてパーティーに参加すれば、多くの貴族の子弟が群がってくる。
しかしSタンクの二人に無理強いをできるものなどいやしない。
一度考え知らずのおバカの貴族の息子が、無理やり連れ去ろうとして叩く伏せられたうえに、教会に押し込められると言う事案があり、馬鹿な貴族の行動は影を潜めた。
冒険者生活も慣れてきたファーストが日頃、屋敷で何をしているか覗いて見ましょう。
朝5時には起きるファースト、目覚めが良くて直ぐに水を飲むと体を動かし始める。
体が温まると、剣を振りながら型の稽古をする。
身体基礎体力が化け物だろうが、こういう基本的な訓練は常に繰り返して行うファースト。
同じように二人も朝起きるとランニングや体操をしながら体をお温めてから、二人で稽古をする。
これらの稽古が終わるのが7時頃、朝風呂に入りスッキリしてから朝食を食べる。
何もない日はこれからがそれぞれ違う日常を送る。
ファーストは、物作りが趣味だ。
魔道具であったり食器だったり好きなものを作っているときは、集中してとても楽しいのだ。
その作品は既に名人級の品物が多く、屋敷をたまたま訪れた商人などは是非お譲りくださいということが多い。
今日も朝から器を作っている、
「いい感じで形ができた。後はこれを焼くだけだ。」
感想は魔法で行うので、直ぐに焼き始めることができる。
屋敷の横に窯を作っている、それに作品を入れては焼いてゆく。
魔法で時間経過を早くしたりできるので、焼き上がりもその日のうちに出来上がるのだ。
焼き上がり窯出しを行う。
「わー、綺麗」
横から見ていたルシファーが思わず声を上げた。
真っ白い器だったり、深い緑や漆黒の器など色や形もそれぞれの器は夕陽の照らされてイキイキとしているように見えた。
「好きなものがあれば、いいぞ。」
というファーストの声に二人は、自分好みの器を2・3枚持ち帰る。
ファーストは、自分の好みの器を数枚取ると屋敷のメイドなどに一枚ずつ持ち帰らせる。
残ったものを商人に卸すのだ。
メイドなどはその器を売ってかなりのお金を稼いだものや、家の家宝にしたりしているようだ。
ルシファーは何をしておるかというと。
朝の訓練が終わり入浴と食事が済むと、裏庭の小さな畑の手入れをする。
そこには少しの野菜と花が植えてある。
咲いた花は生花として花瓶にれて食卓などに飾られる。
野菜は、サラダとして食卓に出すのだ。
昔を思い出しながら野菜や穀物ができなかった畑を蘇らせたファーストのことを忘れないためだ。
ソーニャは何をしているかと言えば。
ほとんどは森に魔物狩りに向かっている。
獣人族のソーニャにとって、強いことが正義なのだ。
少しでもファーストに近づけるように、魔物を狩りレベルを上げて自分を鍛えるただそれがソーニャの余暇なのである。
ーー 貴族位を受ける
ゼスト王国から招待状が来た。
~拝啓 ファースト様
この度我がゼスト王国に拠点を持ち活動されると伺い国王他誠に嬉しく存じます。
そこでゼスト王国から些少でありますが、王国内の活動に支障がないように法衣の貴族位を差し上げたいと考えた次第です。
登城の3日前に連絡をいただければ、その準備を致したく手紙で失礼ながら一筆差し上げた次第です。
名ばかりの貴族位でありますが、今後の活動の手助けになればと考えておりますので、気軽のお越しください。
ゼスト王国宰相 ~
という内容であった。
かなり下からの態度で、俺の機嫌を伺う内容であるがもらって損はないようだ。
と思った俺は、家の者に城への伝言を頼んだ。
3日後。
王城に向かい、王城の門で門兵に
「我が名はファースト、宰相に呼ばれて参った。」
と言えば、連絡が通っていたようで直ぐに案内された。
大して待つこともなく、国王の謁見の間に案内された俺に宰相が恭しく頭を下げて
「これから貴族位の叙爵の儀式のため、国王が上座からファースト様を見下ろす形になりますが、どうかご容赦くださいませ。」
というので
「分かった、今日はそれに従おう。」
と答えると、ホッとした様子の宰相どの。
直ぐに儀式が始まり、ゼスト王国国王から伯爵位の貴族位を貰い儀式は終了した。
国王からは
「気の済むまでこの国でお過ごしください。」
と言われたので
「分かった。困ったことがあれば力になろう。」
と答えると、ことの他国王が喜んでこんいた。
その後は直ぐに城を後にして屋敷に帰ると、家令のセバスに
「今日より我が家は、伯爵家の貴族位をもらったので必要な準備をしてくれ。」
と伝えると
「ご主人様おめでとうございます。直ちに家格に合った物を整え致しますので、家紋や家名をお教えください。」
と言われ、
「分かったしばらく待て」
と答え部屋に篭ると家紋と家名を考えた。
「家紋といえば、ドラゴン、グリホン、剣、弓、槍、辺りが有名どころだよな。」
独り言を言いながら厨二病を発病させる。
「家名は、スベラートでいいだろう。女神の名前だ。」
「それなら女神と剣と杖の家紋でいいか。」
早々に家名と家紋を作り上げた俺は、家令のセバスにそのことを伝える。
「早々に準備いたします。」
と言うとセバスはどこかに発注を出していた。
10日ほどして、セバスが生塚の品物を見せに来た。
「これが家紋と家印、それと家名の入ったいくつかの書類です。」
と差し出す品物を見ながら
「なかなかいい感じに出来上がった、いい出来だ。」
と答えると
「必要な書類を王国に出してきます。」
と答え下がるセバス。
その後は屋敷の周囲の家を買い叩いて、敷地を10倍に広げた。
どうも貴族位に合う屋敷屋敷つが必要だと言うのだ。
ーー 王国 side
「宰相よ、ファースト殿は問題なく伯爵位を受け入れたようだな。」
「はい陛下、先ほど家名や家紋の入った書類が届きました。今後王国に理由なく敵対することはないと思いますが、取り扱いは慎重にする必要があると思われます。」
「当然そうであろう、しかも不老不死に可能性もある。我が王国の味方になってくれれば我が王国は、対外的な脅威はほぼないと言える。内政をこの機会に整えるのが良いだろう。」
と国王と宰相が話し合っていた。
その頃、騎士団団長も副団長らを招集して
「かのファースト伯爵が正式に我が王国の貴族となられたようだ。ワシはこれから騎士団の訓練の参加を依頼という形で要請しようと思う。我が騎士団の教科に絶対的に必要だからな。」
騎士団もかなり期待をしているようだった。
王国の魔法師団が存在するが、その隊長である王国魔道士が
「皆の者、ファースト伯爵が依頼を受けていただければ、今までに使うことのできなかった魔法の習得をお願いしようと考えている。その時は魔法師として可能な限りの努力をするように。」
とこちらもかなり期待をかけている。
ーー 貴族のお仕事
伯爵となり特にすることもなく、二人のレベル上げと訓練を兼ねた魔物狩りをしていたところ、王国からギルド経由の依頼がいくつか入ってきた。
「騎士団の指導、王国魔法師の訓練、魔道具開発の指導・・・王国はこんな依頼もするのか?」
と思いながらも指名依頼であったので、受けることにした。
「二人とも一緒に来いよ。」
と言いながら登城する。
馬車で城に上がり、騎士団から顔を出すと。
「我が王国騎士団の実力を数段あげてもらいたい。」
と言う依頼内容だった、さらに魔法師団に顔を出すと
「我が魔法師団にさらなる魔法の伝授をお願いしたい。」
と言うことで、騎士団には二人を当てて普段の訓練から指導するように指示。
魔法師団には、魔力量と魔力操作の向上を第一の目標として、魔物狩りによる個々のレベルアップを最初の目標とした。
魔道具作成は、担当部署に立ち寄り
「何がどのくらい必要か要請または希望を羅列してくれ。」
と言い残すと、魔法師団を連れて森にへ魔物狩りに向かった。
魔法師団は、王国に30人在籍しておりそこそこの魔力量を持っているが、それでは上級魔法や広範囲な魔法発動はできない。
レベルを見ると25~30程度であり、パワーレベリングの可能性が高かった。
5人ずつのパーティーに分けて森に放つと、ひたすら魔物を倒すように命じた。
5日間のサバイバル的なレベル上げで、魔法師団のレベルは平均で15ほどアップして見違えるような精悍さを見せ始めた。
騎士団の方も二人の訓練に始めはついていくことも出来なかったが、7日ほどである程度ついていけるようになった。
これからが本格的な訓練の開始だ。
魔法師団には、魔力操作の訓練を課した。
指それぞれに魔法を発動させ、5つ以上同時発動を目標にさせた。
今最高のもので3つ同時発動なので、かなり高い壁となるだろう。
騎士団には、森での魔物狩りを行うことにした、森までの移動は駆け足。
野営をしながら24時間の魔物狩りを5日間行い。
2日休憩して再度5日間の訓練を3回行うと、数段パワーアップした騎士団が誕生した。
国王も騎士団と魔法師団の団員の姿を目にして
「これは以前のものとハッキリと違うとわかる。心強い。」
と大いに喜んだ。
騎士団と魔法師団が森で魔物を狩り尽くした結果、魔物の被害が激減し王国の経済も自然と良くなってきた。
「これで一応2つの依頼は完了した。残りは意見を聞いてから行う。」
と答えて俺は、屋敷に戻り意見が来るのを待った。
数日後要望などの書かれた意見書が届いた。
「綺麗な飲み水の確保、穀物の安定した増産、領民の病気対策、経済の発展など魔道具とは関係ない意見も多くあったが、富国強兵の足がかりが欲しいのだろう。」
と判断し、王国内の衛生管理や街並みの改造と上下水道の普及。
井戸を深くして渇水に備えるとともにポンプを設置した。
さらに遥か遠くの湖や海大河から水や運河を引くと、交通の利便性を上げて商人の誘致を積極的に行った。
独占的な商売は禁止し、良いものが安くで売れる市場を奨励し、王国民の健康と栄養を高めた結果。
3年ほどで国力は3倍となった。
この貢献で俺は法衣であるが侯爵位を受けることになった。
また周囲の家を買いたたかねばならないのか?と思いながら新しい屋敷に建て替えることになった。
以前住んでいた屋敷はそのままにして、新しくその横に家格に合う屋敷を立てる必要があるようだ。
まあ、金が地元に落ちるので悪くはないことだが、また人出が増えるのか。
今でも屋敷のメイドや侍女に下働きのもの更には、新たに雇った騎士達が多く覚え切れないほどだ。
法衣と言えども侯爵となれば、それ相当の騎士(私兵)を持つことが必要となる。
毎年大会のようなものを行い成績優秀者や見込みのあるものを騎士として雇い入れている。
ソーニャやルシファーは、俺の妹としてあり、それぞれに必要な教養や礼法を習わせている。
それぞれに侍女をつけ、貴族の女性としての生活にもなれるようにしており、ルシファーには故郷から母を呼び寄せている。
「本当にお母さんと一緒の暮らせるなんて・・ありがとうございます。」
と涙ながらにルシファーはお礼を言った。
二人が俺の妹としてパーティーに参加すれば、多くの貴族の子弟が群がってくる。
しかしSタンクの二人に無理強いをできるものなどいやしない。
一度考え知らずのおバカの貴族の息子が、無理やり連れ去ろうとして叩く伏せられたうえに、教会に押し込められると言う事案があり、馬鹿な貴族の行動は影を潜めた。
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