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戦争の勃発と鎮圧
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ーー 魔法の種類と威力がさらに高まったようだ。
俺は、自己の固有魔法「創造魔法」をより使いやすくするために
・魔力消費減少
・魔力増大
・無詠唱
・並列思考及び多列思考
・現象再現魔法(コピー)
・スキル創造及び付与
・不老不死(別次元に基本となる体を保存)
などの魔法を想像し、レベルを上げて魔法の熟練度を上げた結果。
初級の魔法が一般の魔法士の上級魔法並みの威力まで精度と威力が上がった。
それを示すように、侯爵領の周囲を囲む城壁について僅か5日ほどで完成させたのである。
ーー 戦争の勃発
魔物のスタンピードと疫病のパンデミックを受けたこの世界の人々は、大きな分岐点に差し掛かっていた。
それは、対応できる国と対応できないものである。
対応できない王国は、被害と自分の安寧を維持補填するために他国に侵攻をし始めたのだ。
最初に動いたのは、エンペラー王国元々他国を侵略しようとしていた国だ、あんの不思議もない。
次に動き始めたのがビースト獣人国だ、力こそ全てのこの王国は国王が代替わりしたタイミングで、他国に打って出たのだ。
エンペラー王国の最初の餌食となったのは、マリンゴールド王国海の民を多く持つこの国は、王国民を海に逃して流浪の民へと変わるつつある。
マリンゴールド王国を侵略したエンペラー王国は、次に山岳王国であるゴードン王国に侵攻した。
山岳のためまとまった戦いができなかったゴードン王国もさんが国人を逃し流浪の王国となった。
勢いに乗ったエンペラー王国は、ゼスト王国への侵攻を企て始めた。
そして国王から俺に依頼が来た
「ゼスト王国ならびにこの世界の平和のために、エンペラー王国の侵攻を防いで欲しい」
という依頼だ。
当然俺はその依頼を受けることになる、海の幸と山の幸が品薄になってきたのが、エンペラー王国のせいだと分かったからだ。
食のイラみを嫌というほど教えてやらねば気が収まらない。
ゼスト王国とマリンゴールド王国の境に高さ30mの国境の壁を設置し始めた俺、約10日の作業でほぼ壁は完成し出入りの門に、王国兵の駐屯地を作り配置してから俺は単独でエンペラー王国軍に向かった。
エンペラー王国軍は、勢いそのままでゼスト王国に向かったが、目の前に聳え立つ壁を前にして足止めを食らっていた。
「いつこのような壁ができたのだ。攻城兵器を至急作り壁を突き崩せ!」
という司令官の命令の従い交渉兵器を作るも全く壁を壊すことはできなかった。
「それで波紋をぶち破れ!」
ということで、国境を閉ざしている門まで兵士が押し寄せてきたところで、一人の若者が門から出てきた。
「あいつは何やつ?捉えて連れて参れ!」
エンペラー王国軍の司令官が命じて、若者を捕らえに向かった100人の兵士が一瞬で倒された。
「何が起こったというのか?攻撃しろ!」
慌てて1000人の軍隊が一人の若者を倒すべくそう攻撃をかけてきたが、どの攻撃も全く通じず同じように1000人は一人残らず倒された。
さらに歩いて近づく若者に恐怖した兵士たちが敵前逃亡を図り出す。
「逃げるな!逃げるものは処罰するぞ!」
と司令官が声を枯らして命じるも、命の惜しい兵士が言うことを聞くはずもない。
司令官は自分の正規軍をむかわせることにしや。
騎馬隊500と盾隊300、弓隊200の合計1000 人の精強な軍隊が一人の若者の前に立つが、若者が恐れる様子はない。
「弓隊攻撃せよ!」
「盾隊は前面に展開し、信仰を止めよ!」
「騎馬隊は、突撃の準備を行へ!」
と次々に指令を出して、これでもう大丈夫だと安心したが状況は予想を覆し始める。
200以上の弓が若者を襲うが全て途中で燃え尽きる。
何度繰り返しても弓が届くことがない。
業を煮やした騎馬隊が盾隊を越えて若者に突撃し始める。
しかし馬が突然手前50mほどで前に進まなくなった。
そして若者が歩いて近づくと、馬は恐れ騒ぎ逃げ惑い出す。
戦いにならない状況に騎馬隊は逃げ帰るが、盾隊に風魔法の攻撃が当たると盾兵が吹き飛ばされる。
全く歯が立たない、慌てた司令官は撤退の合図を出しと我先にと逃げ帰り出す。
元マリンゴールド王国の王都まで下がったエンペラー王国軍は、魔法師団を従えて再度南下し始める。
王都と国境の中間で鉢合わせの形となった、ファーストとエンペラー王国軍が激突した。
魔法師らは次々に攻撃魔法を繰り出すが、ファーストの結界魔法で防がれる。
ファーストが攻撃を始める
「ライトニング」
激しい稲光が空を染めて、エンペラー王国軍の魔法師どことかその後ろの兵士まで巻き込んで、全滅させる。
僅かに生き残った兵士や司令官が逃げ帰りながら、元マリンゴールド王国から逃げ始める。
その頃ゴードン王国からエンペラー王国軍が駆けつけて来た。
「お前が我がエンペラー王国軍に楯突く男だな。エンペラー王国軍の力を知るが良い。」
と言うと言うとおよそ5000の兵が押し寄せて来た。
ファーストは慌てることなく、目前に迫った兵士の足元を土魔法で大きな穴を掘った。
深さ約30mの大穴に落ちるエンペラー王国軍は、その大半がこの攻撃で半壊。
さらにファーストは、上から掘り出した土を岩に性質変換すると穴に向けて落とし始めた。
僅か5分の間にエンペラー王国軍5000人は、全滅することになる。
そのままファーストは、エンペラー王国へ向かって進む。
エンペラー王国では、大勝してこの世界の覇者にでもなったつもりでいた、国王を始めとした王国の高位貴族らが、一人の男の存在に慌て始めた。
「誰かあの男のことを知らぬのか?」
「誰でも良いあの男を倒した者に好きなだけ褒美を取らせる、討ち滅ぼせ!」
と言うが誰も戦おうとはしない、その内の一人が恐る恐る
「その男の特徴は、若い男で間違いないでしょうか?もしそれであれば神に近い存在の男の可能性があります。もしそうであればこの世界の誰も敵わぬ相手です。」
と声を上げた、すると国王は
「神に近い者だと!何を不敬なことを言う男か。それなら全兵力で押し潰せ!」
と出撃を命じたのだ。
15万のエンペラー王国全軍が、一人の若者の前に立ち塞がる。
「お前たちよく聞け!我はファースト、女神に呼ばれてこの世界に来た男だ。俺の前に立ち塞がることは神に仇なすことと思え、そのものは一人も生きては返さぬ。恐れるものはこれより去るが良い。」
と言うと周囲に雷を落とした。
あまりにの恐ろしさに大半の兵士は逃げ始める。
それでも残った10万弱の兵士に向かったファーストは進む。
「弓隊攻撃せよ」
無数の矢が飛来してくるが、ファーストに届くことはなく逆のファーストから炎の矢が打ち出され始めた。
「逃げろ!敵わない。」
と言いながらさらに半分ほどの兵が逃げ出す。
「騎馬隊蹂躙せよ!」
最後の命令が下される。
ファーストに向かい万の騎馬隊が雪崩のように向かう。
しかしその騎馬隊を奈落のような穴が待ち受け、さらに空から岩が降り注ぐ。
砂煙が晴れた先に見えたのは、大穴に落ち岩で潰された万の騎馬兵。
その姿を見た残りの兵士らは恐怖で腰が抜けるが、そこに目に見えぬ風の刃が無数の襲いかかる。
切り刻まれる兵士らは、逃げる暇もなく死に絶える。
残った兵士らにも炎の魔法が襲いかかる、地獄のような世界が地を覆い大地が赤く染まる。
その報告を受けたエンペラー王国の王宮では逃げ出そうとする者達で大混乱に陥っていた。
「誰も逃さぬ。」
と言う声が聞こえたかと思うと、王教を何か見えないものが囲っていて誰一人として逃げ出すことができない。
そうしているうちに王今日の前に若い男が姿を見せる。
「俺はファースト、俺に楯突いた愚かな王国よここで滅べ!」
と言うと囲んだ結界の中の空気を抜き始めた。
次第に息苦しくなる中、エンペラー王国国王が
「何様のつもりだ!これで無事に済むと思っているのか?l
と最後の言葉を投げつけるが
「俺に意見など誰の許可を持って行うか、不敬であるその罪死罪。」
と言い切るとファーストは、さらに火を結界内に放った。
急速に酸素が失われ、さらに熱波が襲う地獄のような王宮、30分もせずに皆が死に絶えた。
するとファーストは、重力魔法で白を押し潰してその存在ごと消し去った。
この戦いとも言えぬ戦いを人は、「エンペラー王国に落とされた神の怒り」と言い伝えて恐れることになった。
あっという間にエンペラー王国を滅ぼしたファーストの戦いを逐一報告を受けていたゼスト王国他隣国の者たちは、ファーストに対して改めて恐怖を抱いた。
「国王陛下、此度のファースト侯爵の働きにいかな褒章を与えるお考えでしょうか?」
宰相がそう尋ねれば国王は
「彼が望むままに、としか言えまい。」
と答えたた。
しかし皆の不安とかけ離れるようにファーストの言葉は、短くそっけないもの
「終わったぞ、あとはお前らの仕事だ。俺はもう知らぬ。」
と言うと普段と変わらぬ生活を始めたのだった。
「褒賞は?」
と言う宰相の問いに
「これくらいならいらぬ」
と言ったあとは何も答えなかった。
報償を求めぬ、これはこれで恐ろしいこと大きな借りを一つ受けたことになる。
王国はそれからさらにファーストに対する態度を慎重に取ることになる。
さらにエンペラー王国から侵攻を受けた海の民山の民らは、国を取り戻したファーストを神として敬い始めた。
それぞれの王国にファーストの為に領地が用意されて、代理の代官が収めることになった。
そして滅亡したエンペラー王国はと言うと、貴族や兵士は死に絶えたがこう国民は生き残っていた為、スベラート王国と名乗り誰の干渉も受けない領民だけの国となった。
その為各国で生きられぬ者たちが安住の地を求めて入植をするようになった。
ただ盗賊などをする者たちは、定期的に不審死を遂げることが続き、山賊や盗賊はその国では生きられないと知れ渡り、治安的には魔物以外は安全な国となった。
領民は形ばかりであるが、スベラート女神を信仰しファーストを国王と陰ながらよんでいた。
そのため、定期的にゼスト王国の侯爵領にお参りと言って、訪れる領民が急増した。
仕方ないのでファーストは、3カ国に神社のような鳥居を立てて、神殿を建てるとその場所を移転場所として、定期的に3カ国を回ることになった。
そのため旧エンペラー王国は完全にファーストの王国という立場となった。
ところで獣人王国の方はどうなったかと言えば、ファーストがエンペラー王国軍16万人を皆殺しにしたことを知った獣人国王は、恐れをなしてすごすごと獣人国に篭るとファーストが何時来るか恐れるあまりに、病に臥して代替わりしたのであった。
次の獣人王は、他国に侵攻することを戒め自国内の政治に尽力することになった。
ただし戦いを好む国民のために年一回の武術大会を開催し、獣人の強さを内外に示そうと考え今のところうまくいっている。
俺は、自己の固有魔法「創造魔法」をより使いやすくするために
・魔力消費減少
・魔力増大
・無詠唱
・並列思考及び多列思考
・現象再現魔法(コピー)
・スキル創造及び付与
・不老不死(別次元に基本となる体を保存)
などの魔法を想像し、レベルを上げて魔法の熟練度を上げた結果。
初級の魔法が一般の魔法士の上級魔法並みの威力まで精度と威力が上がった。
それを示すように、侯爵領の周囲を囲む城壁について僅か5日ほどで完成させたのである。
ーー 戦争の勃発
魔物のスタンピードと疫病のパンデミックを受けたこの世界の人々は、大きな分岐点に差し掛かっていた。
それは、対応できる国と対応できないものである。
対応できない王国は、被害と自分の安寧を維持補填するために他国に侵攻をし始めたのだ。
最初に動いたのは、エンペラー王国元々他国を侵略しようとしていた国だ、あんの不思議もない。
次に動き始めたのがビースト獣人国だ、力こそ全てのこの王国は国王が代替わりしたタイミングで、他国に打って出たのだ。
エンペラー王国の最初の餌食となったのは、マリンゴールド王国海の民を多く持つこの国は、王国民を海に逃して流浪の民へと変わるつつある。
マリンゴールド王国を侵略したエンペラー王国は、次に山岳王国であるゴードン王国に侵攻した。
山岳のためまとまった戦いができなかったゴードン王国もさんが国人を逃し流浪の王国となった。
勢いに乗ったエンペラー王国は、ゼスト王国への侵攻を企て始めた。
そして国王から俺に依頼が来た
「ゼスト王国ならびにこの世界の平和のために、エンペラー王国の侵攻を防いで欲しい」
という依頼だ。
当然俺はその依頼を受けることになる、海の幸と山の幸が品薄になってきたのが、エンペラー王国のせいだと分かったからだ。
食のイラみを嫌というほど教えてやらねば気が収まらない。
ゼスト王国とマリンゴールド王国の境に高さ30mの国境の壁を設置し始めた俺、約10日の作業でほぼ壁は完成し出入りの門に、王国兵の駐屯地を作り配置してから俺は単独でエンペラー王国軍に向かった。
エンペラー王国軍は、勢いそのままでゼスト王国に向かったが、目の前に聳え立つ壁を前にして足止めを食らっていた。
「いつこのような壁ができたのだ。攻城兵器を至急作り壁を突き崩せ!」
という司令官の命令の従い交渉兵器を作るも全く壁を壊すことはできなかった。
「それで波紋をぶち破れ!」
ということで、国境を閉ざしている門まで兵士が押し寄せてきたところで、一人の若者が門から出てきた。
「あいつは何やつ?捉えて連れて参れ!」
エンペラー王国軍の司令官が命じて、若者を捕らえに向かった100人の兵士が一瞬で倒された。
「何が起こったというのか?攻撃しろ!」
慌てて1000人の軍隊が一人の若者を倒すべくそう攻撃をかけてきたが、どの攻撃も全く通じず同じように1000人は一人残らず倒された。
さらに歩いて近づく若者に恐怖した兵士たちが敵前逃亡を図り出す。
「逃げるな!逃げるものは処罰するぞ!」
と司令官が声を枯らして命じるも、命の惜しい兵士が言うことを聞くはずもない。
司令官は自分の正規軍をむかわせることにしや。
騎馬隊500と盾隊300、弓隊200の合計1000 人の精強な軍隊が一人の若者の前に立つが、若者が恐れる様子はない。
「弓隊攻撃せよ!」
「盾隊は前面に展開し、信仰を止めよ!」
「騎馬隊は、突撃の準備を行へ!」
と次々に指令を出して、これでもう大丈夫だと安心したが状況は予想を覆し始める。
200以上の弓が若者を襲うが全て途中で燃え尽きる。
何度繰り返しても弓が届くことがない。
業を煮やした騎馬隊が盾隊を越えて若者に突撃し始める。
しかし馬が突然手前50mほどで前に進まなくなった。
そして若者が歩いて近づくと、馬は恐れ騒ぎ逃げ惑い出す。
戦いにならない状況に騎馬隊は逃げ帰るが、盾隊に風魔法の攻撃が当たると盾兵が吹き飛ばされる。
全く歯が立たない、慌てた司令官は撤退の合図を出しと我先にと逃げ帰り出す。
元マリンゴールド王国の王都まで下がったエンペラー王国軍は、魔法師団を従えて再度南下し始める。
王都と国境の中間で鉢合わせの形となった、ファーストとエンペラー王国軍が激突した。
魔法師らは次々に攻撃魔法を繰り出すが、ファーストの結界魔法で防がれる。
ファーストが攻撃を始める
「ライトニング」
激しい稲光が空を染めて、エンペラー王国軍の魔法師どことかその後ろの兵士まで巻き込んで、全滅させる。
僅かに生き残った兵士や司令官が逃げ帰りながら、元マリンゴールド王国から逃げ始める。
その頃ゴードン王国からエンペラー王国軍が駆けつけて来た。
「お前が我がエンペラー王国軍に楯突く男だな。エンペラー王国軍の力を知るが良い。」
と言うと言うとおよそ5000の兵が押し寄せて来た。
ファーストは慌てることなく、目前に迫った兵士の足元を土魔法で大きな穴を掘った。
深さ約30mの大穴に落ちるエンペラー王国軍は、その大半がこの攻撃で半壊。
さらにファーストは、上から掘り出した土を岩に性質変換すると穴に向けて落とし始めた。
僅か5分の間にエンペラー王国軍5000人は、全滅することになる。
そのままファーストは、エンペラー王国へ向かって進む。
エンペラー王国では、大勝してこの世界の覇者にでもなったつもりでいた、国王を始めとした王国の高位貴族らが、一人の男の存在に慌て始めた。
「誰かあの男のことを知らぬのか?」
「誰でも良いあの男を倒した者に好きなだけ褒美を取らせる、討ち滅ぼせ!」
と言うが誰も戦おうとはしない、その内の一人が恐る恐る
「その男の特徴は、若い男で間違いないでしょうか?もしそれであれば神に近い存在の男の可能性があります。もしそうであればこの世界の誰も敵わぬ相手です。」
と声を上げた、すると国王は
「神に近い者だと!何を不敬なことを言う男か。それなら全兵力で押し潰せ!」
と出撃を命じたのだ。
15万のエンペラー王国全軍が、一人の若者の前に立ち塞がる。
「お前たちよく聞け!我はファースト、女神に呼ばれてこの世界に来た男だ。俺の前に立ち塞がることは神に仇なすことと思え、そのものは一人も生きては返さぬ。恐れるものはこれより去るが良い。」
と言うと周囲に雷を落とした。
あまりにの恐ろしさに大半の兵士は逃げ始める。
それでも残った10万弱の兵士に向かったファーストは進む。
「弓隊攻撃せよ」
無数の矢が飛来してくるが、ファーストに届くことはなく逆のファーストから炎の矢が打ち出され始めた。
「逃げろ!敵わない。」
と言いながらさらに半分ほどの兵が逃げ出す。
「騎馬隊蹂躙せよ!」
最後の命令が下される。
ファーストに向かい万の騎馬隊が雪崩のように向かう。
しかしその騎馬隊を奈落のような穴が待ち受け、さらに空から岩が降り注ぐ。
砂煙が晴れた先に見えたのは、大穴に落ち岩で潰された万の騎馬兵。
その姿を見た残りの兵士らは恐怖で腰が抜けるが、そこに目に見えぬ風の刃が無数の襲いかかる。
切り刻まれる兵士らは、逃げる暇もなく死に絶える。
残った兵士らにも炎の魔法が襲いかかる、地獄のような世界が地を覆い大地が赤く染まる。
その報告を受けたエンペラー王国の王宮では逃げ出そうとする者達で大混乱に陥っていた。
「誰も逃さぬ。」
と言う声が聞こえたかと思うと、王教を何か見えないものが囲っていて誰一人として逃げ出すことができない。
そうしているうちに王今日の前に若い男が姿を見せる。
「俺はファースト、俺に楯突いた愚かな王国よここで滅べ!」
と言うと囲んだ結界の中の空気を抜き始めた。
次第に息苦しくなる中、エンペラー王国国王が
「何様のつもりだ!これで無事に済むと思っているのか?l
と最後の言葉を投げつけるが
「俺に意見など誰の許可を持って行うか、不敬であるその罪死罪。」
と言い切るとファーストは、さらに火を結界内に放った。
急速に酸素が失われ、さらに熱波が襲う地獄のような王宮、30分もせずに皆が死に絶えた。
するとファーストは、重力魔法で白を押し潰してその存在ごと消し去った。
この戦いとも言えぬ戦いを人は、「エンペラー王国に落とされた神の怒り」と言い伝えて恐れることになった。
あっという間にエンペラー王国を滅ぼしたファーストの戦いを逐一報告を受けていたゼスト王国他隣国の者たちは、ファーストに対して改めて恐怖を抱いた。
「国王陛下、此度のファースト侯爵の働きにいかな褒章を与えるお考えでしょうか?」
宰相がそう尋ねれば国王は
「彼が望むままに、としか言えまい。」
と答えたた。
しかし皆の不安とかけ離れるようにファーストの言葉は、短くそっけないもの
「終わったぞ、あとはお前らの仕事だ。俺はもう知らぬ。」
と言うと普段と変わらぬ生活を始めたのだった。
「褒賞は?」
と言う宰相の問いに
「これくらいならいらぬ」
と言ったあとは何も答えなかった。
報償を求めぬ、これはこれで恐ろしいこと大きな借りを一つ受けたことになる。
王国はそれからさらにファーストに対する態度を慎重に取ることになる。
さらにエンペラー王国から侵攻を受けた海の民山の民らは、国を取り戻したファーストを神として敬い始めた。
それぞれの王国にファーストの為に領地が用意されて、代理の代官が収めることになった。
そして滅亡したエンペラー王国はと言うと、貴族や兵士は死に絶えたがこう国民は生き残っていた為、スベラート王国と名乗り誰の干渉も受けない領民だけの国となった。
その為各国で生きられぬ者たちが安住の地を求めて入植をするようになった。
ただ盗賊などをする者たちは、定期的に不審死を遂げることが続き、山賊や盗賊はその国では生きられないと知れ渡り、治安的には魔物以外は安全な国となった。
領民は形ばかりであるが、スベラート女神を信仰しファーストを国王と陰ながらよんでいた。
そのため、定期的にゼスト王国の侯爵領にお参りと言って、訪れる領民が急増した。
仕方ないのでファーストは、3カ国に神社のような鳥居を立てて、神殿を建てるとその場所を移転場所として、定期的に3カ国を回ることになった。
そのため旧エンペラー王国は完全にファーストの王国という立場となった。
ところで獣人王国の方はどうなったかと言えば、ファーストがエンペラー王国軍16万人を皆殺しにしたことを知った獣人国王は、恐れをなしてすごすごと獣人国に篭るとファーストが何時来るか恐れるあまりに、病に臥して代替わりしたのであった。
次の獣人王は、他国に侵攻することを戒め自国内の政治に尽力することになった。
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