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第一話 婚約破棄で追放ですか
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私、ソフィアは聖女としてこの国、ノルデン王国を守っている。
聖女の仕事は国をおおう結界をはること。
それと他の人が治すことのできなかった病気やケガの治療。
治療は貴族限定。
私は何度か国民全員の治療をしたいといったが無視されている。
そして私には婚約者がいる。
ノルデン王国の第一王子、テーラル様だ。
テーラル様は、私の前に現れるときいつも女性をつれてくる。
私の目の前で浮気するのだ。
そしてお決まりのセリフ「どうだ? 嫉妬するだろ?」がうざくてしかたがない。
しかもその間仕事をするとこを許されない。
それプラス、テーラル様は私をストレスのはけ口として利用している。
私に対して暴言と暴力を浴びせているのだ。
だから私はテーラル様が苦手だった。
結界を維持しつつ、私は紅茶飲んだ。
自分のことは自分でしろとのことなので紅茶も自分で入れている。
でも最近はいろいろ工夫するのが楽しくなってきたから何も問題はない。
コンコン。
ドアがノックされた。
私が返事をする前にドアがあく。
「ソフィア! 今日はお前に伝えることがある!」
「なんでしょうか?」
テーラル様だ。
隣には最近よく見かける令嬢、カミラ様がいた。
二人は幸せそうにイチャイチャしている。
「今日をもって、オレとお前の婚約を破棄する!」
「はい、そうですか」
婚約破棄はむしろ嬉しい。
だってこれで他の人とイチャイチャしているところを見なくて済むから。
それにテーラル様からの暴言や暴力も終わる。
ああ、婚約破棄されてよかった。
「なぜ平気そうな顔でいられるんだ? 泣きわめいて許しをこうと思ったのだが」
「きっとぉー、ショックで頭が真っ白なんですよぉー」
「ああ、なるほど」
いや、まったく違うけど。
まあ、いっか。
これで聖女の仕事に専念できる。
「そして、お前をここから追放する!」
「え? それって本当ですか?」
「もちろんだ! さあ、でてけ!」
さすがにこのまま出ていくわけにはいかない。
なにせかわりの聖女がいないからだ。
私は別の国で聖女をやればいいけど、この国の聖女が消えるとまずい。
「かわりの聖女はいるのですか?」
「聖女などもういらない。治療は回復術師に結界は王国の魔導士がおこなうからな」
「なるほど、わかりました」
あなたがバカだということが。
そもそもそれで補えていたら聖女は休みなしで働かなくてもいいし、長時間結界に魔力を流し続けなくてもいい。
「ソフィアさんが納得してないみたいだからぁ、私から一ついうわぁ。これは、国がきめたことなのよぉ。テーラル様のご両親が決めたことなのぉ」
テーラル様のご両親が!?
この国は大丈夫なのだろうか。
まあ、しかたがない。
出ていくしかないのかな。
「おまえら! ソフィアを外に連れていけ!」
「かしこまりました」
私がみずから出ていこうとしたとき、唐突にテーラル様がそういった。
ガタイのいい男性たちが私を囲む。
そして私は外に放り出された。
私は、ノルデン王国の聖女ではなくなった。
まだ私の魔力が結界に流れているので、とりあえず結界ごと消す。
飛行魔法を使い、パッと隣国のシニストラ王国に向けて私は出発した。
聖女の仕事は国をおおう結界をはること。
それと他の人が治すことのできなかった病気やケガの治療。
治療は貴族限定。
私は何度か国民全員の治療をしたいといったが無視されている。
そして私には婚約者がいる。
ノルデン王国の第一王子、テーラル様だ。
テーラル様は、私の前に現れるときいつも女性をつれてくる。
私の目の前で浮気するのだ。
そしてお決まりのセリフ「どうだ? 嫉妬するだろ?」がうざくてしかたがない。
しかもその間仕事をするとこを許されない。
それプラス、テーラル様は私をストレスのはけ口として利用している。
私に対して暴言と暴力を浴びせているのだ。
だから私はテーラル様が苦手だった。
結界を維持しつつ、私は紅茶飲んだ。
自分のことは自分でしろとのことなので紅茶も自分で入れている。
でも最近はいろいろ工夫するのが楽しくなってきたから何も問題はない。
コンコン。
ドアがノックされた。
私が返事をする前にドアがあく。
「ソフィア! 今日はお前に伝えることがある!」
「なんでしょうか?」
テーラル様だ。
隣には最近よく見かける令嬢、カミラ様がいた。
二人は幸せそうにイチャイチャしている。
「今日をもって、オレとお前の婚約を破棄する!」
「はい、そうですか」
婚約破棄はむしろ嬉しい。
だってこれで他の人とイチャイチャしているところを見なくて済むから。
それにテーラル様からの暴言や暴力も終わる。
ああ、婚約破棄されてよかった。
「なぜ平気そうな顔でいられるんだ? 泣きわめいて許しをこうと思ったのだが」
「きっとぉー、ショックで頭が真っ白なんですよぉー」
「ああ、なるほど」
いや、まったく違うけど。
まあ、いっか。
これで聖女の仕事に専念できる。
「そして、お前をここから追放する!」
「え? それって本当ですか?」
「もちろんだ! さあ、でてけ!」
さすがにこのまま出ていくわけにはいかない。
なにせかわりの聖女がいないからだ。
私は別の国で聖女をやればいいけど、この国の聖女が消えるとまずい。
「かわりの聖女はいるのですか?」
「聖女などもういらない。治療は回復術師に結界は王国の魔導士がおこなうからな」
「なるほど、わかりました」
あなたがバカだということが。
そもそもそれで補えていたら聖女は休みなしで働かなくてもいいし、長時間結界に魔力を流し続けなくてもいい。
「ソフィアさんが納得してないみたいだからぁ、私から一ついうわぁ。これは、国がきめたことなのよぉ。テーラル様のご両親が決めたことなのぉ」
テーラル様のご両親が!?
この国は大丈夫なのだろうか。
まあ、しかたがない。
出ていくしかないのかな。
「おまえら! ソフィアを外に連れていけ!」
「かしこまりました」
私がみずから出ていこうとしたとき、唐突にテーラル様がそういった。
ガタイのいい男性たちが私を囲む。
そして私は外に放り出された。
私は、ノルデン王国の聖女ではなくなった。
まだ私の魔力が結界に流れているので、とりあえず結界ごと消す。
飛行魔法を使い、パッと隣国のシニストラ王国に向けて私は出発した。
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