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第2話 妄想女子の華麗なる考察
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あれは一体なんだったんだろう。白昼夢ってやつだったのかな。あんなイケメンがあたしに構うわけないし。
そもそも、始発じゃなきゃ出社できないような時間に人がいること自体がおかしいのよ。フロアに誰もいないことを確認してから掃除を始めたわけだし。セキュリティがちゃんとかかっていたから、それを解除したはずだもん。だからあれは夢ったら夢!
「――ちょっとぉ、史華、大丈夫?」
とんとんと肩を叩かれて、史華ははっとした。親友の七瀬愛由美の顔が視界を埋めていて、思わず後ろに引く。
「仕事、上手くいってないの? 教授のせいで望まない就職をせざるを得なかったのは良くわかっているつもりだけど、無理しないで他を探したら?」
愛由美は心配そうな顔でそう告げると自分の席に戻った。こんな彼女の顔を見たのは、史華が卒業に必要な単位を落としたのを知ったとき以来だ。
史華はそこでやっと、現在が親友とのカフェタイムであることを思い出す。愛由美とこうして顔を合わせるのは就職してから初めてのことだ。
「仕事は大丈夫。就活も続けてるよ。いつまでも清掃員をするつもりはないし。就活の時間が取りやすそうだったからって理由で、とりあえず決めたからね」
自然とため息が漏れる。一瞬だけ、あの彼の顔が脳裏を過ぎったからだ。
彼のような人物のいる職場はどんな感じなのだろう。朝日のように周りを照らしつつ、自然とみんなの背中を伸ばしていくのだろうか。
「おーい、史華? あんたの妄想癖は知っているつもりだけど、日常生活に支障をきたすレベルになってるぞぉ。そんな状態で本当に仕事できてるの?」
「あ、うん。ごめん。大丈夫。致命的なのは起こしてない。仕事スイッチが入ってないからこんな調子なだけで」
史華は苦笑する。そして、彼に出会ったのが金曜日で良かったと心底思う。昨日のあの事件のあとからずっと史華は心ここに在らずの状態で、今日遅刻せずに行きつけのカフェに来られたのはむしろ奇跡と言えた。
「ふーん」
言って、愛由美は自分のコーヒーを啜る。
「――気になる男でも見つけたの?」
「んぐっ‼︎」
史華は食べかけのベイクドチーズケーキを詰まらせる。カフェラテを流し込んで、ようやく復帰すると愛由美を恨みがましく睨んだ。
「な、なんでそうなるのよ」
「あれ? 図星だった?」
「なんでそうなるのよ」
「定番でしょ」
繰り返して指摘すると、愛由美は肩を竦めた。
「それ、どういう意味よ」
史華はつまらなそうに告げて、小さく切り分けたベイクドチーズケーキを口に運ぶ。
「史華にもやっと春が来たのかなー、って話」
「春は来ないわよ。冬のまんま」
実際、今は十一月になったところである。今年は秋があっという間に通り過ぎてしまい、イチョウの葉が落ちるのも随分と駆け足だ。春はまだ遠い。
「そうなの?」
愛由美が探るように顔を覗き込む。
「うちのところの清掃員なんておじさんやおばさんばかりだし、出会いの欠片もないもの」
「いやー、史華はうちの大学にいても男作らなかったから、歳上が好みなのかなーって。ナイスミドルが良いとかさ」
そう告げる愛由美は、大学時代に三人の男と付き合った。同じ学部の人と、サークルの先輩と、研究室で世話になった院生。結局は彼らとは縁が切れ、現在は会社の同僚と付き合っているはずである。
「勝手に設定を作らないでくれる? ――あたしが付き合わなかったのは好みの人がいなかったからだし、好いてくれるような奇特な人も残念ながらいなかったわ」
モテる愛由美とは違うの――すんでのところまで出かかっていたセリフを、カフェラテと一緒に喉の奥へ流し込む。
同じ時期に入学した女子は新入生の三割も占めていない。周りには男子が溢れている環境。こちらが選ばなくても男の方から寄ってくる――なんて言われてしまうくらい、どんな女の子でもすぐに彼氏ができた。そんな状況は、周りの情報に疎い史華でも知っている。
「史華の理想のタイプがいなかったってことに関しては仕方がないとしてもだなぁ。男が近寄らなかったのは、恋愛ノーサンキューな空気作ってるせいじゃないの? 絶対に落ちません、みたいな」
「あたし、男嫌いではないんだけど」
史華はむすっとして、最後のひとかけのケーキを飲み込む。
ちなみに、恋愛に関した話題が苦手というわけではない。彼氏の話をしている愛由美を見ているときらきら輝いていて素敵だと思うことはある。むしろ、他人の恋バナは好きだ。惚気話だって、おおいに結構である。
しかし、それはそれ。人さまの恋愛話を聞いたからといって、彼氏が欲しいと思うことはなかった。自分に彼氏という存在が必要なのかどうかわからないのである。
現実以外でもそうだ。架空の世界――小説や漫画、ドラマなどでは恋愛モノに接するけれど、自分の世界の延長としてはさっぱり実感が湧かない。自分には関係のないものとして処理されて、終わってしまう。結果、当事者ではなく傍観者として楽しんでいる。主人公に感情移入することはなく、友人になったつもりで応援するという感じだ。自分とは決して重ねない。
「あ、そうだ」
史華の気持ちなど理解できないらしい愛由美は、何かを思い出したらしくショルダーバッグの中から一冊の本を取り出した。有名書店のカバーがかかったその文庫本を、彼女は史華に差し出す。
「ちょうど読み終わったところだから貸してあげるよ」
「何の本?」
文庫本を受け取った史華は、カバーをそっと外して表紙を見た。可愛らしいイラストは、少女向けの恋愛小説っぽい。高校生カップルという設定なのだろう、ブレザーを着たおとなしめな印象の少女が、同様のブレザーを着ているイケメンに後ろから抱き締められている構図だ。強気な感じのイケメンに対し、少女が困惑気味な表情を浮かべているのが印象的。タイトルは『オレ様王子の恋愛授業』。『恋愛授業』のところにはルビで『ラブレッスン』とある。蛍光ピンクの大きめなタイトルロゴはコミカルな雰囲気を醸し出している。
「しいて言うなら、恋愛のなんたるかが書いてある本」
にこにこと微笑む愛由美。そんな彼女から、史華は妙な引っかかりを感じ取る。
「恋愛小説ならそれなりに読んでいるけど?」
ハードカバーで出ているものも文庫本で出ているものも、ある程度読んでいるつもりだ。愛由美と本を貸し借りすることは在学中からあったが、こんなふうに渡されるのは初めてで、つい警戒してしまう。
「たぶん、史華はこういうのは読んでないだろうと思うんだよね」
「どういう意味よ」
バカにされたように聴こえて、史華は膨れる。
「史華が奥手だから?」
「なんで疑問形……」
「だって、ファーストキスもまだなんでしょ?」
当たり前すぎる問いに、史華は赤面する。異性と付き合ったことがないのにキスなんてするわけがない。
だからなんだと文句をつけようとして、ふと史華の脳裏に昨日の朝の出来事が浮かんだ。唇どうしが触れたわけではなかったけれど、あれはキスをされたということに変わりはない。白昼夢にしては生々しい感触があった。妄想癖があるとしても、キスの経験がないのにあんなものを想像できるはずがないと史華は結論づけてしまう。
「…………」
あれこれ思い出してしまったら、史華は自然と口を噤んでいた。
「え、なに、その反応」
愛由美が目を真ん丸くしてコーヒーを飲む。想定外の反応だったのだろう。
それは史華だって同様だ。自分がこんなに気にしているとは当然思っていなかったわけで、愛由美の指摘にはっとするなり慌てて首を横に振る。
「あ、いやいや、何でもないの。ちょっとショッキングなことがあったってだけで」
「キスされたの? 誰に?」
ごまかそうとしているのがばれているのか、愛由美の問いはなかなか鋭い。じっと見つめてくる瞳から目をそらし、史華はかわす方法を考える。
「し、……仕事中にキスしてる現場に居合わせたのよ。気まずくて、ね」
昨日の彼が何者なのかわからないのだから、こうしてうやむやにしてしまうのが面倒にならずに済むだろう。恋愛にすらなっていない話を自分からしようなどとは、史華は思わない。
「ふぅん。そっか、残念」
好奇の目が自分から離れていくのを察してほっとすると、史華は手にした文庫本に目を向ける。
「その本、寝る前に一人で読むことをお勧めするよ」
「ん? どうして?」
変なことを言うものだ。泣ける本なのだろうか。史華が愛由美を見て首を傾げると、彼女はニヤリと笑った。
「それは読んでからのお楽しみ。挿絵もたくさん入っているけど、先に見るのはナシね。ネタばれになっちゃうから」
「う、うん……わかった。家に帰ってから読むとするわ」
借りた本の話題はここまでで、そのあとは愛由美の彼氏話を聴くことに史華は徹したのだった。
そもそも、始発じゃなきゃ出社できないような時間に人がいること自体がおかしいのよ。フロアに誰もいないことを確認してから掃除を始めたわけだし。セキュリティがちゃんとかかっていたから、それを解除したはずだもん。だからあれは夢ったら夢!
「――ちょっとぉ、史華、大丈夫?」
とんとんと肩を叩かれて、史華ははっとした。親友の七瀬愛由美の顔が視界を埋めていて、思わず後ろに引く。
「仕事、上手くいってないの? 教授のせいで望まない就職をせざるを得なかったのは良くわかっているつもりだけど、無理しないで他を探したら?」
愛由美は心配そうな顔でそう告げると自分の席に戻った。こんな彼女の顔を見たのは、史華が卒業に必要な単位を落としたのを知ったとき以来だ。
史華はそこでやっと、現在が親友とのカフェタイムであることを思い出す。愛由美とこうして顔を合わせるのは就職してから初めてのことだ。
「仕事は大丈夫。就活も続けてるよ。いつまでも清掃員をするつもりはないし。就活の時間が取りやすそうだったからって理由で、とりあえず決めたからね」
自然とため息が漏れる。一瞬だけ、あの彼の顔が脳裏を過ぎったからだ。
彼のような人物のいる職場はどんな感じなのだろう。朝日のように周りを照らしつつ、自然とみんなの背中を伸ばしていくのだろうか。
「おーい、史華? あんたの妄想癖は知っているつもりだけど、日常生活に支障をきたすレベルになってるぞぉ。そんな状態で本当に仕事できてるの?」
「あ、うん。ごめん。大丈夫。致命的なのは起こしてない。仕事スイッチが入ってないからこんな調子なだけで」
史華は苦笑する。そして、彼に出会ったのが金曜日で良かったと心底思う。昨日のあの事件のあとからずっと史華は心ここに在らずの状態で、今日遅刻せずに行きつけのカフェに来られたのはむしろ奇跡と言えた。
「ふーん」
言って、愛由美は自分のコーヒーを啜る。
「――気になる男でも見つけたの?」
「んぐっ‼︎」
史華は食べかけのベイクドチーズケーキを詰まらせる。カフェラテを流し込んで、ようやく復帰すると愛由美を恨みがましく睨んだ。
「な、なんでそうなるのよ」
「あれ? 図星だった?」
「なんでそうなるのよ」
「定番でしょ」
繰り返して指摘すると、愛由美は肩を竦めた。
「それ、どういう意味よ」
史華はつまらなそうに告げて、小さく切り分けたベイクドチーズケーキを口に運ぶ。
「史華にもやっと春が来たのかなー、って話」
「春は来ないわよ。冬のまんま」
実際、今は十一月になったところである。今年は秋があっという間に通り過ぎてしまい、イチョウの葉が落ちるのも随分と駆け足だ。春はまだ遠い。
「そうなの?」
愛由美が探るように顔を覗き込む。
「うちのところの清掃員なんておじさんやおばさんばかりだし、出会いの欠片もないもの」
「いやー、史華はうちの大学にいても男作らなかったから、歳上が好みなのかなーって。ナイスミドルが良いとかさ」
そう告げる愛由美は、大学時代に三人の男と付き合った。同じ学部の人と、サークルの先輩と、研究室で世話になった院生。結局は彼らとは縁が切れ、現在は会社の同僚と付き合っているはずである。
「勝手に設定を作らないでくれる? ――あたしが付き合わなかったのは好みの人がいなかったからだし、好いてくれるような奇特な人も残念ながらいなかったわ」
モテる愛由美とは違うの――すんでのところまで出かかっていたセリフを、カフェラテと一緒に喉の奥へ流し込む。
同じ時期に入学した女子は新入生の三割も占めていない。周りには男子が溢れている環境。こちらが選ばなくても男の方から寄ってくる――なんて言われてしまうくらい、どんな女の子でもすぐに彼氏ができた。そんな状況は、周りの情報に疎い史華でも知っている。
「史華の理想のタイプがいなかったってことに関しては仕方がないとしてもだなぁ。男が近寄らなかったのは、恋愛ノーサンキューな空気作ってるせいじゃないの? 絶対に落ちません、みたいな」
「あたし、男嫌いではないんだけど」
史華はむすっとして、最後のひとかけのケーキを飲み込む。
ちなみに、恋愛に関した話題が苦手というわけではない。彼氏の話をしている愛由美を見ているときらきら輝いていて素敵だと思うことはある。むしろ、他人の恋バナは好きだ。惚気話だって、おおいに結構である。
しかし、それはそれ。人さまの恋愛話を聞いたからといって、彼氏が欲しいと思うことはなかった。自分に彼氏という存在が必要なのかどうかわからないのである。
現実以外でもそうだ。架空の世界――小説や漫画、ドラマなどでは恋愛モノに接するけれど、自分の世界の延長としてはさっぱり実感が湧かない。自分には関係のないものとして処理されて、終わってしまう。結果、当事者ではなく傍観者として楽しんでいる。主人公に感情移入することはなく、友人になったつもりで応援するという感じだ。自分とは決して重ねない。
「あ、そうだ」
史華の気持ちなど理解できないらしい愛由美は、何かを思い出したらしくショルダーバッグの中から一冊の本を取り出した。有名書店のカバーがかかったその文庫本を、彼女は史華に差し出す。
「ちょうど読み終わったところだから貸してあげるよ」
「何の本?」
文庫本を受け取った史華は、カバーをそっと外して表紙を見た。可愛らしいイラストは、少女向けの恋愛小説っぽい。高校生カップルという設定なのだろう、ブレザーを着たおとなしめな印象の少女が、同様のブレザーを着ているイケメンに後ろから抱き締められている構図だ。強気な感じのイケメンに対し、少女が困惑気味な表情を浮かべているのが印象的。タイトルは『オレ様王子の恋愛授業』。『恋愛授業』のところにはルビで『ラブレッスン』とある。蛍光ピンクの大きめなタイトルロゴはコミカルな雰囲気を醸し出している。
「しいて言うなら、恋愛のなんたるかが書いてある本」
にこにこと微笑む愛由美。そんな彼女から、史華は妙な引っかかりを感じ取る。
「恋愛小説ならそれなりに読んでいるけど?」
ハードカバーで出ているものも文庫本で出ているものも、ある程度読んでいるつもりだ。愛由美と本を貸し借りすることは在学中からあったが、こんなふうに渡されるのは初めてで、つい警戒してしまう。
「たぶん、史華はこういうのは読んでないだろうと思うんだよね」
「どういう意味よ」
バカにされたように聴こえて、史華は膨れる。
「史華が奥手だから?」
「なんで疑問形……」
「だって、ファーストキスもまだなんでしょ?」
当たり前すぎる問いに、史華は赤面する。異性と付き合ったことがないのにキスなんてするわけがない。
だからなんだと文句をつけようとして、ふと史華の脳裏に昨日の朝の出来事が浮かんだ。唇どうしが触れたわけではなかったけれど、あれはキスをされたということに変わりはない。白昼夢にしては生々しい感触があった。妄想癖があるとしても、キスの経験がないのにあんなものを想像できるはずがないと史華は結論づけてしまう。
「…………」
あれこれ思い出してしまったら、史華は自然と口を噤んでいた。
「え、なに、その反応」
愛由美が目を真ん丸くしてコーヒーを飲む。想定外の反応だったのだろう。
それは史華だって同様だ。自分がこんなに気にしているとは当然思っていなかったわけで、愛由美の指摘にはっとするなり慌てて首を横に振る。
「あ、いやいや、何でもないの。ちょっとショッキングなことがあったってだけで」
「キスされたの? 誰に?」
ごまかそうとしているのがばれているのか、愛由美の問いはなかなか鋭い。じっと見つめてくる瞳から目をそらし、史華はかわす方法を考える。
「し、……仕事中にキスしてる現場に居合わせたのよ。気まずくて、ね」
昨日の彼が何者なのかわからないのだから、こうしてうやむやにしてしまうのが面倒にならずに済むだろう。恋愛にすらなっていない話を自分からしようなどとは、史華は思わない。
「ふぅん。そっか、残念」
好奇の目が自分から離れていくのを察してほっとすると、史華は手にした文庫本に目を向ける。
「その本、寝る前に一人で読むことをお勧めするよ」
「ん? どうして?」
変なことを言うものだ。泣ける本なのだろうか。史華が愛由美を見て首を傾げると、彼女はニヤリと笑った。
「それは読んでからのお楽しみ。挿絵もたくさん入っているけど、先に見るのはナシね。ネタばれになっちゃうから」
「う、うん……わかった。家に帰ってから読むとするわ」
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