46 / 51
第46話 注文の品はこれですか?
しおりを挟む
脱衣場に置かれていた下着が目に入ったのは、入浴を始めてから一時間ほど経過したときだった。
「一つは気分を盛り上げるために用意したけど、もう一つは普段使い用ね。見えないところにも気をまわす余裕ができれば、さらに魅力に磨きがかかるかと思って」
悠は自分が着てきた服とは別の服に袖を通していた。史華がこの部屋に運ばれたときに準備していたのだろう。用意周到である。
「気分を盛り上げるためって……」
セクシーなランジェリーとシンプルなランジェリーの両方が並んでいた。
セクシーに感じられたほうは、黒いレースのブラジャーとショーツの組み合わせ。レースがふんだんに使われているにしては装飾過多な印象はない。さりげなくラインストーンが添えられているのが可愛く見えた。オトナ可愛いというのはこういうものを指すのではなかろうか。
シンプルに見えたほうは、淡いピンクの生地だ。よく見ると刺繍とラインストーンで彩られており、派手に見せないところにセンスを感じる。見たところアウターに下着のラインが出ない工夫がされているようだ。
悠さんのセンスというか、あたしの好みをわかっていてのセレクトよね、これって……。
部屋を見られる前に買ったもののはずだが、なかなかよくわかっている。どこを見て判断したのだろうか。
「好きなほうを身につけていいよ」
「わかりました。……そういえば、あたしの荷物は?」
「大きいほうは置いてきたよ。ポシェットは君が探すといけないから、わかりやすくベッドのそばに置いておいた」
「じゃあ、服は拾ってこないといけないんですね」
脱がされてそのまま放ってあるのだろう。シワになるのを気にするような格好ではなかったが、拾いに行くのはどこか情けない。
「俺が取ってきてあげるから、史華ちゃんは試着してて」
「あ、でも」
「いいから」
もう悠は着替え終わっていた。白シャツにベスト、チノパンのスタイルで、いつもながらきまっている。そんな姿に見惚れている間に、彼の姿は消えていた。
まあ、とりあえず試着するか……。
当初の目的であるし、自分に合うオーダーメイドの下着を身につける機会もそうそうないだろう。
それに、想像していた以上に可愛いし。
サイズはとにかく、自分に似合うのかは謎だ。イメージがわかない。
最初に黒い方を手に取ってみた。軽い。ブラジャーの下にショーツが置かれている。
うわー、絶対にこんなの買わないし。
ショーツを目の前にかざしてみて、恥ずかしくなる。腰のあたりを結ぶタイプのもので、紐の先にキラキラした大型のビーズがつけられていた。可愛いと思うが、ふだんなら購入の対象外だ。
ああ、いつまでも素っ裸でいるわけにもいかないし、あまりのんびりしていると悠さんが戻ってきてちょっかいを出してくるよね、このペースだと。
史華はいろいろ考えながらも、そそくさと着始める。
「ほう……」
鏡に映る自分の姿に、感嘆の声が出た。下着のパンフレットに載っているモデルになったかのような姿が映っていたからだ。
全身の贅肉がしっかり収まっているおかげで身体のラインがとても綺麗だ。背筋が自然と伸びて、隠されていないはずのお腹周りまですっきりしている。
そもそも、空腹だからお腹ポッコリじゃないってのもあるんだろうけれど。
史華は鏡の前で全身をくまなくチェックした。
素材が軽いのと締め付けが弱いおかげで身につけている感じがしなかった。可愛いし機能的なのかもしれない。
「良いねえ。その下着で迫られたら、押し倒しちゃうかも」
悠が戻ってきた。史華は慌てて自分の身体を隠すように手を動かす。
「そ、それは困ります! 今日はもう勘弁してくださいっ」
「ははっ。期待してくれているならって思ったけど、あまりからかって下着汚しちゃうといけないから気をつけなきゃね」
下着を汚すと言われて、かあっと身体が熱くなった。史華は慌てて首をブンブンと横に振る。
「――それはそうと、黒いほうがお気に召したってことかな?」
悠の問いに、史華は色っぽい妄想を思考から追い出して口を開く。
「あ、いえ。姿を確認したら、ピンクの方を着て、服を着るつもりでした」
「そんな予感はしてたよ。良かった、脱ぐ前で。黒のランジェリーのままで、これに着替えてくれるかな?」
言って、にっこりと笑う。近づいてくる彼の手には見覚えのない黒いワンピースがあった。
「え、あの、その服は?」
さっきまで着ていたニットを取りに行っているものだと思っていたのに、そうではなかったらしい。戸惑っている間に目の前に立つと、悠は持ってきた服を広げて史華の身体に当てた。
「今日の衣装さ。うん。これでいいな」
ふむと頷く悠の手をさっと払い、史華はにらむ。
「いいな、じゃないです! あたし、ちゃんと着替えも持ってきていますから、それ着るんで大丈夫です」
「怒らないでほしいな、史華ちゃん。俺の仕事のイメージのために、協力してほしいと思って用意したのが本音なんだ。今日と明日は俺にコーディネートさせてくれないかな?」
「はあ……」
休日には仕事をしない主義って言ってたくせに……。
ある意味、真面目な史華をのせるための方便なのだろう。
気ののらない返事をすると、悠は続けた。
「これを着ないなら、その格好のままでいてくれて構わないよ。さっき言ったけど、君の持ってきていた大きな荷物のほうは部屋に持ってきていないし、当然ながら俺は取りに行くつもりがないからね。下着姿の史華ちゃんを見続けられるなんて目の保養になるからとっても嬉しいけど」
少々わざとらしく言われて、史華は悠をじっと見つめ、そしてため息をついた。
「はあ……わかりました。着ますよ」
部屋は暖房もついているが、さすがに下着だけでは体調を崩しかねない。史華は悠から黒いワンピース――ロングドレスを受け取った。
なんでこんな格好を?
仕事のイメージのためにと言われたが、本当に役に立つのだろうか。背中のファスナーを悠に上げてもらうと、改めて鏡の前に立った。
身体のラインが綺麗に出るドレスだ。ぴったりしているのに、ひきつったり苦しかったりする部分はない。ノンスリーブなので肩が冷えるなと思ったら、悠が黄金色の上品なストールをかけてくれた。
「ディナーまでは時間があるから、軽食を部屋でとろうか。メイクは軽食のあとに皆藤を呼んでいるから、お任せしちゃって」
テキパキと今後の予定を告げる悠に、史華は鏡越しに怪訝な顔を向ける。
「ドレスコードがあるお店にでも行くつもりなんですか?」
予約半年待ちとも言われているメイクアップアーティストの皆藤を呼び出すなんて、それなりの理由があるのだろう――そう考えたところで皆藤にメイクをしてもらったときのことを思い出し、ハッとする。
「あ、まさか、またお見合い会場に連れて行くつもりじゃないでしょうね?」
問うと、悠は苦笑した。
「もうそれはしない。史華ちゃんが俺の隣にいて恥ずかしくないと思えるような格好にしてあげたいだけだから、あまり勘繰らないでよ。あとは仕事の打ち合わせも兼ねてる」
「だったらいいんですけど」
「機嫌を直してくれないかな?」
「嫌な予感がするから、こういう態度になるんですよ」
誰のせいだと思っているんだとなじるつもりで告げると、悠がにっこりと笑った。
「まあ、俺にはふくれっ面の史華ちゃんも可愛く映ってるけどね」
どうしてそんな言葉がどんどん出てくるのだろう。振り回されてしまうけれど、それがちょっと楽しく思えてきている自分も見えてきていた。
「一つは気分を盛り上げるために用意したけど、もう一つは普段使い用ね。見えないところにも気をまわす余裕ができれば、さらに魅力に磨きがかかるかと思って」
悠は自分が着てきた服とは別の服に袖を通していた。史華がこの部屋に運ばれたときに準備していたのだろう。用意周到である。
「気分を盛り上げるためって……」
セクシーなランジェリーとシンプルなランジェリーの両方が並んでいた。
セクシーに感じられたほうは、黒いレースのブラジャーとショーツの組み合わせ。レースがふんだんに使われているにしては装飾過多な印象はない。さりげなくラインストーンが添えられているのが可愛く見えた。オトナ可愛いというのはこういうものを指すのではなかろうか。
シンプルに見えたほうは、淡いピンクの生地だ。よく見ると刺繍とラインストーンで彩られており、派手に見せないところにセンスを感じる。見たところアウターに下着のラインが出ない工夫がされているようだ。
悠さんのセンスというか、あたしの好みをわかっていてのセレクトよね、これって……。
部屋を見られる前に買ったもののはずだが、なかなかよくわかっている。どこを見て判断したのだろうか。
「好きなほうを身につけていいよ」
「わかりました。……そういえば、あたしの荷物は?」
「大きいほうは置いてきたよ。ポシェットは君が探すといけないから、わかりやすくベッドのそばに置いておいた」
「じゃあ、服は拾ってこないといけないんですね」
脱がされてそのまま放ってあるのだろう。シワになるのを気にするような格好ではなかったが、拾いに行くのはどこか情けない。
「俺が取ってきてあげるから、史華ちゃんは試着してて」
「あ、でも」
「いいから」
もう悠は着替え終わっていた。白シャツにベスト、チノパンのスタイルで、いつもながらきまっている。そんな姿に見惚れている間に、彼の姿は消えていた。
まあ、とりあえず試着するか……。
当初の目的であるし、自分に合うオーダーメイドの下着を身につける機会もそうそうないだろう。
それに、想像していた以上に可愛いし。
サイズはとにかく、自分に似合うのかは謎だ。イメージがわかない。
最初に黒い方を手に取ってみた。軽い。ブラジャーの下にショーツが置かれている。
うわー、絶対にこんなの買わないし。
ショーツを目の前にかざしてみて、恥ずかしくなる。腰のあたりを結ぶタイプのもので、紐の先にキラキラした大型のビーズがつけられていた。可愛いと思うが、ふだんなら購入の対象外だ。
ああ、いつまでも素っ裸でいるわけにもいかないし、あまりのんびりしていると悠さんが戻ってきてちょっかいを出してくるよね、このペースだと。
史華はいろいろ考えながらも、そそくさと着始める。
「ほう……」
鏡に映る自分の姿に、感嘆の声が出た。下着のパンフレットに載っているモデルになったかのような姿が映っていたからだ。
全身の贅肉がしっかり収まっているおかげで身体のラインがとても綺麗だ。背筋が自然と伸びて、隠されていないはずのお腹周りまですっきりしている。
そもそも、空腹だからお腹ポッコリじゃないってのもあるんだろうけれど。
史華は鏡の前で全身をくまなくチェックした。
素材が軽いのと締め付けが弱いおかげで身につけている感じがしなかった。可愛いし機能的なのかもしれない。
「良いねえ。その下着で迫られたら、押し倒しちゃうかも」
悠が戻ってきた。史華は慌てて自分の身体を隠すように手を動かす。
「そ、それは困ります! 今日はもう勘弁してくださいっ」
「ははっ。期待してくれているならって思ったけど、あまりからかって下着汚しちゃうといけないから気をつけなきゃね」
下着を汚すと言われて、かあっと身体が熱くなった。史華は慌てて首をブンブンと横に振る。
「――それはそうと、黒いほうがお気に召したってことかな?」
悠の問いに、史華は色っぽい妄想を思考から追い出して口を開く。
「あ、いえ。姿を確認したら、ピンクの方を着て、服を着るつもりでした」
「そんな予感はしてたよ。良かった、脱ぐ前で。黒のランジェリーのままで、これに着替えてくれるかな?」
言って、にっこりと笑う。近づいてくる彼の手には見覚えのない黒いワンピースがあった。
「え、あの、その服は?」
さっきまで着ていたニットを取りに行っているものだと思っていたのに、そうではなかったらしい。戸惑っている間に目の前に立つと、悠は持ってきた服を広げて史華の身体に当てた。
「今日の衣装さ。うん。これでいいな」
ふむと頷く悠の手をさっと払い、史華はにらむ。
「いいな、じゃないです! あたし、ちゃんと着替えも持ってきていますから、それ着るんで大丈夫です」
「怒らないでほしいな、史華ちゃん。俺の仕事のイメージのために、協力してほしいと思って用意したのが本音なんだ。今日と明日は俺にコーディネートさせてくれないかな?」
「はあ……」
休日には仕事をしない主義って言ってたくせに……。
ある意味、真面目な史華をのせるための方便なのだろう。
気ののらない返事をすると、悠は続けた。
「これを着ないなら、その格好のままでいてくれて構わないよ。さっき言ったけど、君の持ってきていた大きな荷物のほうは部屋に持ってきていないし、当然ながら俺は取りに行くつもりがないからね。下着姿の史華ちゃんを見続けられるなんて目の保養になるからとっても嬉しいけど」
少々わざとらしく言われて、史華は悠をじっと見つめ、そしてため息をついた。
「はあ……わかりました。着ますよ」
部屋は暖房もついているが、さすがに下着だけでは体調を崩しかねない。史華は悠から黒いワンピース――ロングドレスを受け取った。
なんでこんな格好を?
仕事のイメージのためにと言われたが、本当に役に立つのだろうか。背中のファスナーを悠に上げてもらうと、改めて鏡の前に立った。
身体のラインが綺麗に出るドレスだ。ぴったりしているのに、ひきつったり苦しかったりする部分はない。ノンスリーブなので肩が冷えるなと思ったら、悠が黄金色の上品なストールをかけてくれた。
「ディナーまでは時間があるから、軽食を部屋でとろうか。メイクは軽食のあとに皆藤を呼んでいるから、お任せしちゃって」
テキパキと今後の予定を告げる悠に、史華は鏡越しに怪訝な顔を向ける。
「ドレスコードがあるお店にでも行くつもりなんですか?」
予約半年待ちとも言われているメイクアップアーティストの皆藤を呼び出すなんて、それなりの理由があるのだろう――そう考えたところで皆藤にメイクをしてもらったときのことを思い出し、ハッとする。
「あ、まさか、またお見合い会場に連れて行くつもりじゃないでしょうね?」
問うと、悠は苦笑した。
「もうそれはしない。史華ちゃんが俺の隣にいて恥ずかしくないと思えるような格好にしてあげたいだけだから、あまり勘繰らないでよ。あとは仕事の打ち合わせも兼ねてる」
「だったらいいんですけど」
「機嫌を直してくれないかな?」
「嫌な予感がするから、こういう態度になるんですよ」
誰のせいだと思っているんだとなじるつもりで告げると、悠がにっこりと笑った。
「まあ、俺にはふくれっ面の史華ちゃんも可愛く映ってるけどね」
どうしてそんな言葉がどんどん出てくるのだろう。振り回されてしまうけれど、それがちょっと楽しく思えてきている自分も見えてきていた。
1
あなたにおすすめの小説
契約結婚のはずなのに、冷徹なはずのエリート上司が甘く迫ってくるんですが!? ~結婚願望ゼロの私が、なぜか愛されすぎて逃げられません~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
恋愛
「俺と結婚しろ」
突然のプロポーズ――いや、契約結婚の提案だった。
冷静沈着で完璧主義、社内でも一目置かれるエリート課長・九条玲司。そんな彼と私は、ただの上司と部下。恋愛感情なんて一切ない……はずだった。
仕事一筋で恋愛に興味なし。過去の傷から、結婚なんて煩わしいものだと決めつけていた私。なのに、九条課長が提示した「条件」に耳を傾けるうちに、その提案が単なる取引とは思えなくなっていく。
「お前を、誰にも渡すつもりはない」
冷たい声で言われたその言葉が、胸をざわつかせる。
これは合理的な選択? それとも、避けられない運命の始まり?
割り切ったはずの契約は、次第に二人の境界線を曖昧にし、心を絡め取っていく――。
不器用なエリート上司と、恋を信じられない女。
これは、"ありえないはずの結婚"から始まる、予測不能なラブストーリー。
俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました
藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。
次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
【完結】僕ら二度目のはじめまして ~オフィスで再会した、心に残ったままの初恋~
葉影
恋愛
高校の頃、誰よりも大切だった人。
「さ、最近はあんまり好きじゃないから…!」――あの言葉が、最後になった。
小島久遠は、新たな職場で、元カレとまさかの再会を果たす。
若くしてプロジェクトチームを任される彼は、
かつて自分だけに愛を囁いてくれていたことが信じられないほど、
遠く、眩しい存在になっていた。
優しかったあの声は、もう久遠の名前を呼んでくれない。
もう一度“はじめまして”からやり直せたら――そんなこと、願ってはいけないのに。
それでも——
8年越しのすれ違いは、再会から静かに動き出す。
これは、終わった恋を「もう一度はじめる」までの物語。
出逢いがしらに恋をして 〜一目惚れした超イケメンが今日から上司になりました〜
泉南佳那
恋愛
高橋ひよりは25歳の会社員。
ある朝、遅刻寸前で乗った会社のエレベーターで見知らぬ男性とふたりになる。
モデルと見まごうほど超美形のその人は、その日、本社から移動してきた
ひよりの上司だった。
彼、宮沢ジュリアーノは29歳。日伊ハーフの気鋭のプロジェクト・マネージャー。
彼に一目惚れしたひよりだが、彼には本社重役の娘で会社で一番の美人、鈴木亜矢美の花婿候補との噂が……
祖父の遺言で崖っぷちの私。クールな年下後輩と契約結婚したら、実は彼の方が私にぞっこんでした。
久遠翠
恋愛
広告代理店で働く仕事一筋のアラサー女子・葉月美桜。彼女の前に突きつけられたのは「三十歳までに結婚しなければ、実家の老舗和菓子屋は人手に渡る」という祖父の遺言だった。崖っぷちの美桜に手を差し伸べたのは、社内で『氷の王子』と噂されるクールな年下後輩・一条蓮。「僕と契約結婚しませんか?」――利害一致で始まった、期限付きの偽りの夫婦生活。しかし、同居するうちに見えてきた彼の意外な素顔に、美桜の心は揺れ動く。料理上手で、猫が好きで、夜中に一人でピアノを弾く彼。契約違反だと分かっているのに、この温かい日だまりのような時間に、いつしか本気で惹かれていた。これは、氷のように冷たい契約から始まる、不器用で甘い、とろけるような恋の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる