戦線の処女(おとめ)は気高き紅玉を番(つがい)に決める

一花カナウ

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戦場の処女はカラダをひらく

戦場の処女はカラダをひらく・5

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「俺は兵器だから、そんなのは構わない」

 下着がずらされて溢れ出た蜜を指先が纏う。その指が蜜壺にゆっくりと差し込まれた。

「ああっ……」
「全部……君とのことを忘れられれば、と、思ったんだがな……」

 口づけられて、指が奥に沈められる。

 ――入ってきてる……?

 意識が秘部に向かわないようにだろう。激しめの深い口づけにあわせて指先がゆっくりと抜き挿しされる。中をほぐしているのだ。ときどき中を押し広げる。指が二本に増えた。わざとなのか、グチュグチュという水音が聞こえる。
 犯されている感覚に、マーティナは困惑した。

「ああ、やっ、待って」
「待たない。俺がどんな気持ちで君を見ていたのか、わからないのだろう?」
「あっ、あ、んっ」

 首筋を舐められると甘く体が痺れる。抵抗するつもりはない。ただ、もう少し話がしたかった。

「気持ちがよさそうだな」
「う、んっ」

 気持ちがよさそうなのではなく、すごく気持ちがいいのだ。こんな時、どんな反応をしたらいいのか、どんな言葉を発したら伝わるのか、マーティナにはわからない。
 熱にうかされたような心地のなか、マーティナは堪えきれない声を漏らした。

「……すき、なの」
「こういうことをされるのが、か?」

 尋ねられて、マーティナは首をわずかに横に振る。

「あなたのことが、好きなの」
「だから、それは――」
「ルビさんだから、触ってほしいの」

 手を伸ばして、ルビの頬を撫でる。彼の手が止まった。

「私はあなたのことが好き」
「もう、黙ってろよ」

 唇が塞がれる。乱暴な口づけなのに、マーティナは興奮した。彼の舌に自身の舌を這わせると、魔力が混じって恍惚とする。とにかく気持ちがいい。

「……マーティナ」

 名を呼ばれるとキュンとする。返事の代わりに頷くと、下着が取り払われてしまった。

「……ルビ、さん?」

 いよいよだろうか。マーティナは経験のないことに対して身構える。

 ――これが私の望んだこと。

「いい、ですよ? ルビさんが、ほしいの」

 可愛くおねだりできただろうか。その気になってくれたらいい。止めないでほしい。
 マーティナがたどたどしく告げると、ルビは一瞬躊躇するように固まった。そののちに、ふっと笑う。

「悪ぃな」

 脚を大きく開かれ、腰に力が入る。熱が秘裂に触れて、蜜で濡れる。
 なかなか中に押し込まれないことに焦れて、マーティナは自ら動いて彼を招き入れた。

「あっ……」
「……無茶するな」

 ルビは止めるように告げたが、マーティナは諦めなかった。なおも押し込むように腰を動かすものの奥に入らない。互いの協力が必要なのだ。
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