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第1章
教室
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「ごきげんよう」
私はクラスメイトたちに声をかけると、教室中が一瞬にして静まり返った。
全員が会話を辞めて、私を凝視している。
大丈夫かな?
本当に大丈夫かしら。
私は心配になりながら、自分の席に座った。
鞄の中に入っていたフリルでゴテゴテのピンク色鏡を取り出し、身だしなみをチェックする。
……そう言えば、持ち物だいたいこんな感じのやつばっかだったな。
さすがに買い直そう。
気を取り直して。
うん。
特に変なところはないはず。
前世で真面目女子高生だった私は、化粧なんて1ミリもやらなかった。
公爵令嬢アメリとしては、あんなケバくて古臭い化粧で、私の化粧偏差値はゴミに近い。
前よりもかなり改善されたとは思ってるけど。
うーん。
やっぱり、ファッション雑誌とか買った方が良いかなあ。
「あ、あの」
「はい?」
突然、クラスメイトに声をかけられる。
「なんでしょう?」
「あ、あの……」
女子生徒は、何か言いたそうな顔をしている。
「どうしました?」
私は微笑んだ。
「なんでもおっしゃってくださいな」
「ええっと、その」
女子生徒は口を開いた。
「きょ、今日のアメリ様、いつもと違って素敵だなと――あっ、いや、いつもは酷いとか、そういうことを言いたいんじゃなく――」
「本当!?」
「ひっ」
嬉しさのあまり、私は女子生徒に飛びついてビビらせてしまった。
「あら、ごめんなさいね。今日の私、素敵に見えるって言った?」
「は、はい。すみません」
嬉しい。
凄く嬉しい。
昨日までは、取り巻きたちにしか褒められたことなかったのに。
「嬉しいわ。ありがとう――ちなみにどの辺が? どのあたりが良いと思う?」
「えっ」
「もっと改善すべきところもあると思うんだけど、いかんせん私変な化粧しかしたことなくって……。どう? もうちょっとどうすれば良いかとか、アドバイスがあれば――」
「入るぞー。席につけ」
タイミング悪く、教室に担任が入ってきた。
「お前らどうした? そんなに騒いで――うん?」
担任は、私の顔を見るなり言った。
「どうした? アメリ嬢。風邪でも引いたのか」
失礼にも程があるでしょ、この人。
私はクラスメイトたちに声をかけると、教室中が一瞬にして静まり返った。
全員が会話を辞めて、私を凝視している。
大丈夫かな?
本当に大丈夫かしら。
私は心配になりながら、自分の席に座った。
鞄の中に入っていたフリルでゴテゴテのピンク色鏡を取り出し、身だしなみをチェックする。
……そう言えば、持ち物だいたいこんな感じのやつばっかだったな。
さすがに買い直そう。
気を取り直して。
うん。
特に変なところはないはず。
前世で真面目女子高生だった私は、化粧なんて1ミリもやらなかった。
公爵令嬢アメリとしては、あんなケバくて古臭い化粧で、私の化粧偏差値はゴミに近い。
前よりもかなり改善されたとは思ってるけど。
うーん。
やっぱり、ファッション雑誌とか買った方が良いかなあ。
「あ、あの」
「はい?」
突然、クラスメイトに声をかけられる。
「なんでしょう?」
「あ、あの……」
女子生徒は、何か言いたそうな顔をしている。
「どうしました?」
私は微笑んだ。
「なんでもおっしゃってくださいな」
「ええっと、その」
女子生徒は口を開いた。
「きょ、今日のアメリ様、いつもと違って素敵だなと――あっ、いや、いつもは酷いとか、そういうことを言いたいんじゃなく――」
「本当!?」
「ひっ」
嬉しさのあまり、私は女子生徒に飛びついてビビらせてしまった。
「あら、ごめんなさいね。今日の私、素敵に見えるって言った?」
「は、はい。すみません」
嬉しい。
凄く嬉しい。
昨日までは、取り巻きたちにしか褒められたことなかったのに。
「嬉しいわ。ありがとう――ちなみにどの辺が? どのあたりが良いと思う?」
「えっ」
「もっと改善すべきところもあると思うんだけど、いかんせん私変な化粧しかしたことなくって……。どう? もうちょっとどうすれば良いかとか、アドバイスがあれば――」
「入るぞー。席につけ」
タイミング悪く、教室に担任が入ってきた。
「お前らどうした? そんなに騒いで――うん?」
担任は、私の顔を見るなり言った。
「どうした? アメリ嬢。風邪でも引いたのか」
失礼にも程があるでしょ、この人。
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