身に覚えのない浮気が原因で婚約破棄されました

小倉みち

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妹①

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 なんとか殿下のその鬱陶しい話を切り抜け、私は自分の教室に戻る。


 怒りで生徒会室を飛び出し、その道中に面倒な婚約者と会い、もう散々だ。

 本当、今日は厄日だと思う。


 そのせいでイライラしているので、私は自分を甘やかして今日はさっさと屋敷に戻ることにした。


 そう言えば、数日前に購入した書籍が今日部屋に届くはずだ。

 最近巷で流行っている小説が数冊。

 今日はメイドの淹れたお茶を嗜みつつ、読書でもしようか――なんて思っていたら。


 本当に、今日は厄日だった。


 第三の目の上のたんこぶ――実妹のリリオーネが、私の教室でふんぞり返っていたのだ。


 教室には、まだ私のクラスメイトたちが残っている。

 彼らは異物を見るような目で、私の妹に視線を向けていた。


 当然だろう。


 上級生の教室に、下級生が勝手に入ることなど。

 非常識にもほどがある。


 しかしこの愚妹は、同じことを何度も繰り返していた。

 こちらが辞めろと何度も言っているのに、聞き耳すら持たない。


 いや、実際は――。


 私の言うことなど、聞きたくもないのだろう。

 なぜかリリオーネは昔から、私に対して一種の競争心を抱いているらしく。

 なんでもかんでも私よりもよくないと駄目みたいな性格をしていた。


 それがちゃんとした方向に向けば良いのだけれど、彼女の場合はそうではなかった。


 彼女は、あの手この手で私を失墜させようとしている。

 私を落とすことで、自分の地位を安定させようとしているのだ。


 崇拝者たちを集め、どんな悪いことでも平気でやってのける。

 その能力をぜひほかの場所で使ってほしいものだが。

 彼女のような人間は、そんなことは決してしないだろう。





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