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元凶
「レ、レナさん」
私は口をパクパクさせたあと、はたと気づいて、
「ごきげんよう」
と、朝の挨拶をした。
「キャハハハハハハ!」
しかし彼女はそれに対して返事をすることもなく、高笑いをする。
「良くこの私に挨拶出来るわよね、あなた。本当に間抜けだわ」
「はあ」
レナの高笑いに気づいた生徒たちが、わらわらと私たちの周りに集まってくる。
「まあ、そんなんだからこんなことになったんだけど」
嘲笑の笑みを浮かべるレナ。
私は尋ねた。
「何かご存じなのですか?」
「はぁ? ここまで馬鹿にしてもわかんないわけ?」
レナは肩を大袈裟に竦める。
「あんなに色んな男と睦み合っている絵を描いてあげたのに、令嬢らしく恥ずかしがったりもしないなんて。あなたこそ、庶民に向いているんじゃない?」
「信じられない」
「下品な」
顔を歪める野次馬たち。
「はあ、あの」
私は尋ねた。
「元凶はあなたですか?」
「元凶? 何を言ってるの?」
鼻で笑うレナ。
「元凶はあなたでしょ? あなたが私に歯向かうから、こうなるんじゃない」
「歯向かうって……」
言葉の使い方、どう考えても間違ってると思うんだけど。
「つまり」
私は言った。
「あなたがこれを全部したんですか?」
「私だけじゃないわよ」
レナは偉そうな態度を示す。
「あなただけじゃない?」
「当然よ。あなたのことが嫌いな人たちがいるでしょ? 例えば、あなたをこっぴどく振ってやった人とか」
こっぴどく振られたというと、疑問だが。
その言葉に当てはまる人は、1人しかいない。
「……殿下もこれを?」
「まあ、総意ってことよね」
「総意」という言葉を聞いて、ざわつく生徒たち。
「……わかりました」
私は答えた。
「あら? ようやくわかってくれた? これでもう私に――」
「総意と言うことは、これは王家が我が公爵家へ行ったものと見なします。我が公爵家に対するあなた方の考えはよくわかりました。この件は一度持ち帰り、検討いたしますわ」
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「ごきげんよう」
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「元凶? 何を言ってるの?」
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「歯向かうって……」
言葉の使い方、どう考えても間違ってると思うんだけど。
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