【本編完結済】巣作り出来ないΩくん

こうらい ゆあ

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雪兎の家族話

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なんとか、近くのラブホテルを見つけ、部屋の内容など確認せずに選び逃げ込む

万が一、匂いに釣られて忍び込もうとする奴がいるかもしれないため、カチャっと音を立てて鍵を閉めた


「はぁ…、これで大丈夫だろ…」
ドアに背を預け、理央を抱いたままズルズルとその場に座り込んでしまう

理央からは相変わらずいい匂いがし、俯いて俺に抱き着いているせいで、黒の細いカラーを巻いた頸が露わになっている



噛みたい
理央を俺のモノにしたい
俺だけのΩにしたい



龍月たつきさんっ…た、つき…さん…」
熱にうなされた涙目で、キスを求めてくるように抱き着いて来るのを拒むことが出来ない

俺を求める理央の姿に目が離せず、火照った頬に手を添えて唇を重ねる
「理央…口を開けろ」
呼吸の合間に声を掛けると、おずおずと口を開ける理央の口に舌を差し入れ、小さな舌を絡め取る

「んっ…ぁ…も、と…」

飲み込みきれない程の唾液が口の端から溢れ出す
舌をもっとというように絡めてくる理央の頭を手で押さえ、くちゅクチャと濡れた淫らな音を響かせて、理央の全てを奪いたくなる

チュパッと音をワザと鳴らして唇を離し、顎に垂れる唾液を舐めとると、とろんと蕩けた表情を向けてくる理央に、酷く劣情を煽られる


「理央….」
ズボン越しでもわかる程、自分も彼も勃起しているのがわかる
無意識に腰を揺らし、布漉しに擦り合わせてくる理央の姿に加虐心を煽られる

「理央、そんな可愛い顔で煽らないでくれ…」
軽く首筋に口付けを落としただけで呆気なくイッてしまった彼を抱きしめ、ベッドに運ぶ

ズボンは射精してしまったせいで、精液と愛液でシミが出来てしまっている
縋り付くように首に腕を回し、何度もキスをねだってくる理央に、舌を絡めて何度も深く口付けをし、服を脱がしていく

薄く白い肌が露わになり、身に付けているのは、細身のカラーだけの状態のせいか、いつも以上に唆られる
細い首に噛み付きたくなり、つい喉元を指の腹でそっと撫でる

「あっ…たつき…たつき…もっとぉ…」

触れてもいないアナルが物欲しげにヒクつくのがわかり、理央の出した精液で指を濡らして解すように指を差し入れる
簡単に指を飲み込んでいく様子に、無意識に息を呑んでしまう

「あぁっ!んっ、好き…たつき、好きぃ…」
もっとと強請るように腰を振る姿に当てられ、指の数を増やしてめちゃくちゃにナカを擦り上げる

ナカのシコリを見つけ、そこを擦ると今まで以上に腰を跳ねさせて喜ぶ身体を苛めたくなる
「理央、イッていいぞ。好きなだけ、イかせてやる」
シコリを擦ったり、コツコツ突く度にペニスから精液が溢れ出してイク姿に笑みが溢れる
「ひゃあぁぁっ!ま、まって…イッ、てる…イッてる…から」

ぷっくりと突起したピンクの乳首に齧り付き、舌で押し潰したり、吸うだけでも身体を震わせて喜ぶ理央の敏感な身体を執拗に弄る

理央の痴態に感化され、キツくなったペニスを取り出して、一緒に扱いてやると、理央はまたしても呆気なく射精してしまい、グッタリと身体を預けてくる

「理央、理央…」
「や、まって…ちんちん、とけちゃ…やぁっ!!」
まだイッてないせいで、欲望の吐け口を求めるように何度も一緒に擦りあげると、理央のペニスは再度緩く頭を持ち上げ、擦る度に先端からトロトロと精液が溢れ出してくる
「くっ…」
理央の腹や胸に掛けるように精液をぶち撒け、荒い呼吸を繰り返しながらも、何度も深く口付けを繰り返した




どれくらいしていたのかわからない
いつの間にか、外は暗くなっており、イキ過ぎてグッタリと眠っている理央の姿に罪悪感が増してくる
一時的な発情期ヒートだったのか、フェロモンの香りはいつの間にか収まっていた

「理央…、可愛いな…」
無意識に出てきた言葉に自分が一番驚く
さっきまでこの子と弟を重ねて見ていたはずなのに、全く一緒だと思えない

涙が残る目元を指で拭ってやり、擽ったいのか身じろぐ姿すら愛おしく感じる

頸を噛まなかったとはいえ、繋がってはいないとはいえ、理央に欲情し、自分だけのモノにしたいという汚い独占欲が芽生えてしまった

「俺は、この子をどうしたいんだろうな…」
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