8 / 10
8
しおりを挟む
歓迎会は支店長の長い挨拶から始まり、乾杯の頃はビールは少し温くなっていた。
誰も聞いていないのに、よくあれだけ話せるなと呆れながら見ていたが、視線の先は彼だった。
丁度支店長を見ているように見える私の視線の先に、彼は座っていてくれたのだ。
なんという幸せ!
彼も支店長の話が退屈らしく、テーブルの下で携帯を何回も見ている。
彼女のメールかな?
そう考えると胸が痛む。
かんぱーいと皆でグラスを上げ、歓迎会が始まった。
私の横に座った中年の、お世辞にもダンディとは言えない課長が、彼氏はいるの?とか、この支店で好みの人はいる?とか、東京の研修生活で彼氏は出来たの?とか、凄い勢いでセクハラしてくる。
30分は我慢したけど、限界が来た。
すいませんと言って、トイレに向かった。
ふー、トイレの中で息を吐き捨てる。
あー、いつまでいるの、あの課長、、、もうそろそろ我慢の限界だよ。
また、あの席に座るのか。
帰りたくない。
私はゆっくり化粧直しをした。
いやいや席に戻ると、席がガラッと変わっていじゃないか。
しかも私の席はそのままで、彼が隣りに座っていた。
こんな事ってあるんだ、しばらく席にもどるのを躊躇ってしまい、足が動かなかった。
彼が私の名前を呼び、手招きして椅子を引いてくれたから私はやっと、その席に歩いて行く事が出来た。
彼は、課長大丈夫だった?と笑いながら聞き、私に飲み物を持って来てくれた。
ワイン、焼酎、酎ハイ?別の物が良い?
ワインの赤をお願いしますと答えて、こんなラッキーな事あるの?と心の中で呟いていた。
彼との会話は本当に楽しく、時間なんかどっかに行ってしまう。
酔ってしまい、会話はほとんど憶えていなかった。
歓迎会は終わり、酔った私はタクシーで家に帰った。
誰も聞いていないのに、よくあれだけ話せるなと呆れながら見ていたが、視線の先は彼だった。
丁度支店長を見ているように見える私の視線の先に、彼は座っていてくれたのだ。
なんという幸せ!
彼も支店長の話が退屈らしく、テーブルの下で携帯を何回も見ている。
彼女のメールかな?
そう考えると胸が痛む。
かんぱーいと皆でグラスを上げ、歓迎会が始まった。
私の横に座った中年の、お世辞にもダンディとは言えない課長が、彼氏はいるの?とか、この支店で好みの人はいる?とか、東京の研修生活で彼氏は出来たの?とか、凄い勢いでセクハラしてくる。
30分は我慢したけど、限界が来た。
すいませんと言って、トイレに向かった。
ふー、トイレの中で息を吐き捨てる。
あー、いつまでいるの、あの課長、、、もうそろそろ我慢の限界だよ。
また、あの席に座るのか。
帰りたくない。
私はゆっくり化粧直しをした。
いやいや席に戻ると、席がガラッと変わっていじゃないか。
しかも私の席はそのままで、彼が隣りに座っていた。
こんな事ってあるんだ、しばらく席にもどるのを躊躇ってしまい、足が動かなかった。
彼が私の名前を呼び、手招きして椅子を引いてくれたから私はやっと、その席に歩いて行く事が出来た。
彼は、課長大丈夫だった?と笑いながら聞き、私に飲み物を持って来てくれた。
ワイン、焼酎、酎ハイ?別の物が良い?
ワインの赤をお願いしますと答えて、こんなラッキーな事あるの?と心の中で呟いていた。
彼との会話は本当に楽しく、時間なんかどっかに行ってしまう。
酔ってしまい、会話はほとんど憶えていなかった。
歓迎会は終わり、酔った私はタクシーで家に帰った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる