悪役令嬢 エタった小説の主役の座をヒロインから奪い返します!

青井りか

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腹黒王子とご対面 未来予想図を書けるのか?

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 学校はお休みなのですが、エリンさんと登城して王妃教育です。世界情勢とか座学で学ぶのはいいとして、問題はマナーとダンス。まるでわかりません。以前のアリアは所作がすごくキレイだったらしく、もうね、もうね、泣きたくて仕方ありません。


 ランチは婚約者ルイと2人でいただきました。ナイフとフォークは外側から、くらいはわかってるけど、緊張するなあ。とりあえず、ルイをちらちら見ながらマナーの勉強。ちょっと離れたとこからエリンさんが見てくれてるから、間違ったら指導がはいるでしょう。マナーも緊張だが、ルイにも緊張。
――食べた気になんない。

 食事の後、ルイとぶっちゃけトークすることにした、
「私、記憶をなくしまして。殿下にどういう感情を抱いてたのか、全く覚えていません。」
 そう言うと、少し目を細めて、
「ああ、アリア、可哀想に。きっとすぐに戻るから安心して。」
 なぜすぐ戻ると思うんだ?私は元の世界に戻れるのか不安でたまらないよ。
「私とはどのような関係でした?」
「婚約者だよ。まあ、仲もそんなに悪くなかったとは思うが。君は私によく尽くしてくれたよ。」
 とニコリと笑う。
 きた先輩のプロットによるとコイツは腹黒。本当のことは話さないだろうね。

「目覚めた時にサイドボードの上にこんなものがあったんです。」
 ルイに来る前に書いた紙を見せる。

・マヤと王子の恋仲を邪魔する
・卒業パーティでのマヤいじめに対する弾劾裁判婚約破棄国外追放を回避
・王妃になる

「このマヤさんって方をご存知ですか?」
「転校生の男爵令嬢だね。ピンク色の髪をした。」
「殿下はこの方のことが好きなのですか?」
「まさか。君という婚約者がいるのに。」
「私はこの方をいじめてたのでしょうか?」
「そうだね。マヤ嬢は出自が平民だからね。マナーが出来てないと厳しく怒ってたね。」
「・・・・・・それは可哀想なことをしてしまいました。」
 私も今、マナーがわからない。マナーが悪いと怒ってたんだ。マヤって恵都けいと先輩だよね。気まずいなあ。
「アリア、昨日のカーテシーは無様だったね。カーテシーは大事だよ。以前のように綺麗に見えるように練習しておいてね。」
「・・・・・・はい。わかりました。」
 だって今までそんな言葉も知らなかったのに。背筋や膝を曲げる角度、指の先までうるさいの。ただひたすら泣きたい。
※英国のキャサリン妃も雅子様も紀子様もカーテシーでご挨拶なさいます。ありちゃんの認識知識不足です!

「卒業パーティで弾劾裁判とかないよ。陛下が退位して私が即位したら、君は王妃になるでしょ。」
「はあ。その通りかもしれませんが。記憶を失う前の私は何を思ってこれを書いたのでしょう。」
「さあね。」
「・・・・・・卒業パーティで弾劾裁判とかないですよね。」
「心配しないで。そんなのないよ。」
 とりあえず、言質とっといた。まるで意味ないけど。

 でもさ、こいつからアリアに対する愛情というか感情がまるで見受けられないのよね。なんでアリアと婚約したんだ?


 王子の説教の後は午後の授業。ダンスだ。ステップ全て忘れました、と言ったら先生は言葉をなくしていた。うん。もうものすごくひたすら泣きたいです。でもここで逃げたら、本当のアリアが戻ってきた時に困ると思うので、めげすに頑張ろう。
 最初はワルツ、三拍子の練習。ある程度出来るようになった時にルイが来た。が、「下手すぎる、もっと練習してから。」と一瞬でパートナー解消となった。
 アリア!本当にルイでいいのか!?
 先生と練習してたら、ルカが覗きに来て、練習相手になってくれた。ただ・・・・・・
ルイとは身長差15cmくらいなんだけど、ルカは5cm。顔がすぐ横にあるよ。


 家に帰ってもダンスの練習。上級貴族にとってダンスめちゃくちゃ大事なんだって。社交界だと、爵位が上の貴族と踊ることは一種のステータスになるので、公爵家ともなるともう踊りっぱなしになるらしい。ステップも覚えなきゃいけないし、体力もつけないといけないし、やっぱり泣きたい。



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     弾劾裁判まであと11日
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