54 / 100
#54 星空の攻防
ディアナは、やや青みを帯びたパールホワイトの鱗を持つ綺麗な飛竜だ。
月の光を受けると、ほんの僅かに濡れて光っているように見える。
「相変わらずの美人だな。またお前と飛べて嬉しいよ」
そう言って首の付け根を軽く叩くと嬉しそうな一声が夜空に吸い込まれた。
下界からは、風切り音に交じって喧噪が聞こえている。市街地の方では数カ所火の手が上がっている様子だ。
王城の周辺ではあちこちの松明がまだら模様をせわしく変化させている。
先ほどのイヤーカフから聴こえた様子から、おそらく星見の塔は囲まれているのだろう。
「急いでくれるか?緊急事態なんだよ」
その言葉が終わらないうちにディアナがぐんっとスピードを上げた。
基本的に飛竜は賢くて、ちゃんとこちらの言葉を理解してくれる。勿論懐いている相手だけのようではあるが。
星見の塔は王城の中でも東側に位置するから、王城の幾つもの棟を越え、しかも途中、森や泉も越えていくほど距離がある。
「神子様っ、あたしのせい?あたし、さっき塔から下を覗いたの。ひょっとしてその時に顔を見られてここに居るのがバレたのかも…!」
イヤーカフから焦りを含んだナタリーの声が聞こえる。
「いや…、どうも相手には俺達が空を使うのを、予め知られていたみたいだ。それで手当たり次第“塔”を捜していたみたいだね。君のせいじゃないよ。そもそも、彼らの目的はむしろ俺だしね」
その言葉が終わるか終わらないか、語尾が息を呑む音を拾った。ナタリーは「うそっ」と声を上げた。
「えっ、何?どう言う事?」
「ナタリー、おいで。俺から離れないように」
緊張した空気が伝わってくる。
ちょうど雲が切れ、月が顔を覗かせたとき、星見の塔が見えてきた。
だが、その瞬間俺は目を瞠る。
何頭もの飛竜が、星見の塔を中心にぐるぐると威嚇でもするかのように旋回しているのだ。騎乗していたひとりの竜騎士が、ロープ状の魔道具を、神子様達に向かって放った。
風を受けて旋回する飛竜から、距離のある塔のバルコニーにロープを投げても、通常は獲物を捕らえられないだろう。
だが、魔道具であるそれはぼんやり発光しながら、スルスルと、それ自体が意思を持った生き物のように伸びて行く。
俺はとっさに風刃を放ち、魔道具ロープを断ち切った。
その瞬間、一斉に複数の竜騎士達が振り返り、俺の存在が認識される。
旋回していた4頭のうち、2頭が俺の方に向かって突進してきた。
それと同時にこちらに向かってこなかった一頭に騎乗している竜騎士はその場でホバリングさせながら弓に矢をつがえ、俺に狙いを定めてきた。
身体強化された事で、ほぼ瞬間移動のように間合いを詰めた二頭が至近距離に迫る。
それに騎乗している竜騎士達が同時にハルバードを繰り出してきた。
繰り出されたハルバードの刃自体は直に触れるほど近接はしていないが纏わせた魔力が炎となって襲い来る。
それを躱した瞬間に、ホバリングの一体から放たれた矢が脇を掠めた。
近場の竜騎士は躱されたハルバードを持ち直して再び繰り出してくる。
これは。
この竜騎士達は、戦闘用に訓練されている。
現時点で、我が国における飛竜の使役は基本的に運搬用である。竜騎士資格試験でも、その枠組みの中での免許だ。
確かに、戦闘に飛竜を用いている国もある事から、我が国でも取り入れるべきと言う話は以前から出ている。
ただ現状、調教された使役用の個体数も少なく、竜騎士の人数も少ない。試験の合格者数も相変わらずだ。
当然ながら運搬が主体の竜騎士よりも、空中で戦闘を行う、相当な危険を伴う竜騎士訓練を、今の体制で推し進めるのはあらゆる面で時期尚早だろう。
度々議題に上がりつつ、具体化しなかったのにはそんな経緯があったはずだ。
俺は魔獣討伐の観点から意見を求められたときには、竜騎士の戦闘訓練は必要だと常に提言してきた。
空中戦が可能になれば、飛翔するタイプの魔獣にもっと迅速に対応出来るからだ。
だが上層部は、ただでさえ希少な竜騎士も、飛竜も、慎重に扱う事を選んだ。
それなのに。
今目の前に、明らかに戦闘竜騎士が居て、空中戦を仕掛けてきているのだ。
しかも、夜間という劣悪な環境で。
「ミランッ!」
先にイヤーカフから、ごく僅か遅れて風音の向こうから、小さく神子様の声が聴こえた。
塔の上を旋回している飛竜の騎士からまたも魔道具ロープが放たれた。
俺がそれに対応しようとすると神子様からは「こっちはいい!大丈夫だ。君は自分の相手に対応して」と言われた。
繰り出されるハルバードとそれによって放たれる炎も、二度目三度目となると大分動きが読めてきた。
躱すだけでは埒があかないが、ここで反撃すれば空中という事も有り、彼らの命を奪う事になる。それは本意ではない。
神子様に向けられたロープは神子様の反撃に遭って、放った竜騎士自身に巻き付いた。
その後、塔の近くに旋回していた二体に対し、神子様が何か光の球体を放ち、それが竜自体を包む。すると、急にふらふらと緩やかに落下を始めた。
その様子には、俺に向かって居た竜騎士達も驚いてそちらに気を取られた様子だった。
その隙に俺はぐいっとホーンを引く事でディアナに合図を送り、身体強化も施した上で急旋回して塔に接近した。
「ナタリー、俺の首にしがみついてしっかり掴まっていて!」
神子様はそう言うと、ナタリーを横抱きに抱き上げて、バルコニーの手摺りを蹴った。
ナタリーの、きゃあと言う声が響く。
一瞬、戦闘竜騎士達の動きが止まった。
神子様はナタリー妃を抱きかかえたまま、月光を背にして夜空を翔んだ。
ディアナの背をめがけて。
背の輿に降り立つときには一瞬空中で止まってからふわりと着席した。
俺はディアナをホバリングさせながら、すぐさま振り返り、手早くナタリー妃のベルトを装着した。
神子様は自分で「これとこれをはめれば良いの?」と確認しながら着ける。
その間、わずか数十秒だが、ナタリー妃は口許を手で押さえながら、キャーキャーと声を上げていた。
ただ、そのキャーは怯えているのではなく、嬉しそうだった。
「見た?見た?赤ちゃん!私たち、夜空を飛んじゃったのよ!!」
月の光を受けると、ほんの僅かに濡れて光っているように見える。
「相変わらずの美人だな。またお前と飛べて嬉しいよ」
そう言って首の付け根を軽く叩くと嬉しそうな一声が夜空に吸い込まれた。
下界からは、風切り音に交じって喧噪が聞こえている。市街地の方では数カ所火の手が上がっている様子だ。
王城の周辺ではあちこちの松明がまだら模様をせわしく変化させている。
先ほどのイヤーカフから聴こえた様子から、おそらく星見の塔は囲まれているのだろう。
「急いでくれるか?緊急事態なんだよ」
その言葉が終わらないうちにディアナがぐんっとスピードを上げた。
基本的に飛竜は賢くて、ちゃんとこちらの言葉を理解してくれる。勿論懐いている相手だけのようではあるが。
星見の塔は王城の中でも東側に位置するから、王城の幾つもの棟を越え、しかも途中、森や泉も越えていくほど距離がある。
「神子様っ、あたしのせい?あたし、さっき塔から下を覗いたの。ひょっとしてその時に顔を見られてここに居るのがバレたのかも…!」
イヤーカフから焦りを含んだナタリーの声が聞こえる。
「いや…、どうも相手には俺達が空を使うのを、予め知られていたみたいだ。それで手当たり次第“塔”を捜していたみたいだね。君のせいじゃないよ。そもそも、彼らの目的はむしろ俺だしね」
その言葉が終わるか終わらないか、語尾が息を呑む音を拾った。ナタリーは「うそっ」と声を上げた。
「えっ、何?どう言う事?」
「ナタリー、おいで。俺から離れないように」
緊張した空気が伝わってくる。
ちょうど雲が切れ、月が顔を覗かせたとき、星見の塔が見えてきた。
だが、その瞬間俺は目を瞠る。
何頭もの飛竜が、星見の塔を中心にぐるぐると威嚇でもするかのように旋回しているのだ。騎乗していたひとりの竜騎士が、ロープ状の魔道具を、神子様達に向かって放った。
風を受けて旋回する飛竜から、距離のある塔のバルコニーにロープを投げても、通常は獲物を捕らえられないだろう。
だが、魔道具であるそれはぼんやり発光しながら、スルスルと、それ自体が意思を持った生き物のように伸びて行く。
俺はとっさに風刃を放ち、魔道具ロープを断ち切った。
その瞬間、一斉に複数の竜騎士達が振り返り、俺の存在が認識される。
旋回していた4頭のうち、2頭が俺の方に向かって突進してきた。
それと同時にこちらに向かってこなかった一頭に騎乗している竜騎士はその場でホバリングさせながら弓に矢をつがえ、俺に狙いを定めてきた。
身体強化された事で、ほぼ瞬間移動のように間合いを詰めた二頭が至近距離に迫る。
それに騎乗している竜騎士達が同時にハルバードを繰り出してきた。
繰り出されたハルバードの刃自体は直に触れるほど近接はしていないが纏わせた魔力が炎となって襲い来る。
それを躱した瞬間に、ホバリングの一体から放たれた矢が脇を掠めた。
近場の竜騎士は躱されたハルバードを持ち直して再び繰り出してくる。
これは。
この竜騎士達は、戦闘用に訓練されている。
現時点で、我が国における飛竜の使役は基本的に運搬用である。竜騎士資格試験でも、その枠組みの中での免許だ。
確かに、戦闘に飛竜を用いている国もある事から、我が国でも取り入れるべきと言う話は以前から出ている。
ただ現状、調教された使役用の個体数も少なく、竜騎士の人数も少ない。試験の合格者数も相変わらずだ。
当然ながら運搬が主体の竜騎士よりも、空中で戦闘を行う、相当な危険を伴う竜騎士訓練を、今の体制で推し進めるのはあらゆる面で時期尚早だろう。
度々議題に上がりつつ、具体化しなかったのにはそんな経緯があったはずだ。
俺は魔獣討伐の観点から意見を求められたときには、竜騎士の戦闘訓練は必要だと常に提言してきた。
空中戦が可能になれば、飛翔するタイプの魔獣にもっと迅速に対応出来るからだ。
だが上層部は、ただでさえ希少な竜騎士も、飛竜も、慎重に扱う事を選んだ。
それなのに。
今目の前に、明らかに戦闘竜騎士が居て、空中戦を仕掛けてきているのだ。
しかも、夜間という劣悪な環境で。
「ミランッ!」
先にイヤーカフから、ごく僅か遅れて風音の向こうから、小さく神子様の声が聴こえた。
塔の上を旋回している飛竜の騎士からまたも魔道具ロープが放たれた。
俺がそれに対応しようとすると神子様からは「こっちはいい!大丈夫だ。君は自分の相手に対応して」と言われた。
繰り出されるハルバードとそれによって放たれる炎も、二度目三度目となると大分動きが読めてきた。
躱すだけでは埒があかないが、ここで反撃すれば空中という事も有り、彼らの命を奪う事になる。それは本意ではない。
神子様に向けられたロープは神子様の反撃に遭って、放った竜騎士自身に巻き付いた。
その後、塔の近くに旋回していた二体に対し、神子様が何か光の球体を放ち、それが竜自体を包む。すると、急にふらふらと緩やかに落下を始めた。
その様子には、俺に向かって居た竜騎士達も驚いてそちらに気を取られた様子だった。
その隙に俺はぐいっとホーンを引く事でディアナに合図を送り、身体強化も施した上で急旋回して塔に接近した。
「ナタリー、俺の首にしがみついてしっかり掴まっていて!」
神子様はそう言うと、ナタリーを横抱きに抱き上げて、バルコニーの手摺りを蹴った。
ナタリーの、きゃあと言う声が響く。
一瞬、戦闘竜騎士達の動きが止まった。
神子様はナタリー妃を抱きかかえたまま、月光を背にして夜空を翔んだ。
ディアナの背をめがけて。
背の輿に降り立つときには一瞬空中で止まってからふわりと着席した。
俺はディアナをホバリングさせながら、すぐさま振り返り、手早くナタリー妃のベルトを装着した。
神子様は自分で「これとこれをはめれば良いの?」と確認しながら着ける。
その間、わずか数十秒だが、ナタリー妃は口許を手で押さえながら、キャーキャーと声を上げていた。
ただ、そのキャーは怯えているのではなく、嬉しそうだった。
「見た?見た?赤ちゃん!私たち、夜空を飛んじゃったのよ!!」
あなたにおすすめの小説
愛人少年は王に寵愛される
時枝蓮夜
BL
女性なら、三年夫婦の生活がなければ白い結婚として離縁ができる。
僕には三年待っても、白い結婚は訪れない。この国では、王の愛人は男と定められており、白い結婚であっても離婚は認められていないためだ。
初めから要らぬ子供を増やさないために、男を愛人にと定められているのだ。子ができなくて当然なのだから、離婚を論じるられる事もなかった。
そして若い間に抱き潰されたあと、修道院に幽閉されて一生を終える。
僕はもうすぐ王の愛人に召し出され、2年になる。夜のお召もあるが、ただ抱きしめられて眠るだけのお召だ。
そんな生活に変化があったのは、僕に遅い精通があってからだった。
【完結】顔だけと言われた騎士は大成を誓う
凪瀬夜霧
BL
「顔だけだ」と笑われても、俺は本気で騎士になりたかった。
傷だらけの努力の末にたどり着いた第三騎士団。
そこで出会った団長・ルークは、初めて“顔以外の俺”を見てくれた人だった。
不器用に愛を拒む騎士と、そんな彼を優しく包む団長。
甘くてまっすぐな、異世界騎士BLファンタジー。
【完結】一生に一度だけでいいから、好きなひとに抱かれてみたい。
村松砂音(抹茶砂糖)
BL
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました!
ありがとうございました!!
いつも不機嫌そうな美形の騎士×特異体質の不憫な騎士見習い
<あらすじ>
魔力欠乏体質者との性行為は、死ぬほど気持ちがいい。そんな噂が流れている「魔力欠乏体質」であるリュカは、父の命令で第二王子を誘惑するために見習い騎士として騎士団に入る。
見習い騎士には、側仕えとして先輩騎士と宿舎で同室となり、身の回りの世話をするという規則があり、リュカは隊長を務めるアレックスの側仕えとなった。
いつも不機嫌そうな態度とちぐはぐなアレックスのやさしさに触れていくにつれて、アレックスに惹かれていくリュカ。
ある日、リュカの前に第二王子のウィルフリッドが現れ、衝撃の事実を告げてきて……。
親のいいなりで生きてきた不憫な青年が、恋をして、しあわせをもらう物語。
※性描写が多めの作品になっていますのでご注意ください。
└性描写が含まれる話のサブタイトルには※をつけています。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」さまで作成しました。
愛され少年と嫌われ少年
透
BL
美しい容姿と高い魔力を持ち、誰からも愛される公爵令息のアシェル。アシェルは王子の不興を買ったことで、「顔を焼く」という重い刑罰を受けることになってしまった。
顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。
元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。
【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】
※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
ギルド職員は高ランク冒険者の執愛に気づかない
Ayari(橋本彩里)
BL
王都東支部の冒険者ギルド職員として働いているノアは、本部ギルドの嫌がらせに腹を立て飲みすぎ、酔った勢いで見知らぬ男性と夜をともにしてしまう。
かなり戸惑ったが、一夜限りだし相手もそう望んでいるだろうと挨拶もせずその場を後にした。
後日、一夜の相手が有名な高ランク冒険者パーティの一人、美貌の魔剣士ブラムウェルだと知る。
群れることを嫌い他者を寄せ付けないと噂されるブラムウェルだがノアには態度が違って……
冷淡冒険者(ノア限定で世話焼き甘えた)とマイペースギルド職員、周囲の思惑や過去が交差する。
表紙は友人絵師kouma.作です♪
政略結婚のはずが恋して拗れて離縁を申し出る話
藍
BL
聞いたことのない侯爵家から釣書が届いた。僕のことを求めてくれるなら政略結婚でもいいかな。そう考えた伯爵家四男のフィリベルトは『お受けします』と父へ答える。
ところがなかなか侯爵閣下とお会いすることができない。婚姻式の準備は着々と進み、数カ月後ようやく対面してみれば金髪碧眼の美丈夫。徐々に二人の距離は近づいて…いたはずなのに。『え、僕ってばやっぱり政略結婚の代用品!?』政略結婚でもいいと思っていたがいつの間にか恋してしまいやっぱり無理だから離縁しよ!とするフィリベルトの話。
左遷先は、後宮でした。
猫宮乾
BL
外面は真面目な文官だが、週末は――打つ・飲む・買うが好きだった俺は、ある日、ついうっかり裏金騒動に関わってしまい、表向きは移動……いいや、左遷……される事になった。死刑は回避されたから、まぁ良いか! お妃候補生活を頑張ります。※異世界後宮ものコメディです。(表紙イラストは朝陽天満様に描いて頂きました。本当に有難うございます!)