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・Day3 目覚めたら天井

33.

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「ああ……おおぅ……」
 交合のあと、客は去り、少年はぐったりと湿った布団の上に倒れていた。荒い呼吸に上下する胸。しだいにその運動幅は狭まり、汗ばんだ皮膚は冷たくなっていく。
 後始末をしなければならない。まず、湯を浴びたい。そんなことを思いながら少年はむくりと身を起こした。
 そのとき、襖が開いた。
「ご、ご主人さまっ……!?」
 そこに立っていたのは、屋敷の主たる、藤滝そのひとだった。ただそれだけのことなのに、少年は、ぶるりと身を震わせた。
「どうだった? 今日の相手は……」
 男の様子に許可を得たのだと知る。少年は、四つん這いになりながら男の股間に顔を埋めた。ズボンのファスナーを口で下ろす。
「はい……素敵なかたでした……」
 そういいながら、男の一物にキスを落とした。この圧倒的な雄の象徴が激しく膨れ上がり、己の後ろを穿つさまを想像して、少年は恍惚とした。
 しかし、男は青年の予兆を見逃しはしなかった。
「なのに、そこを固くしているのか?」
「!?」
 彼の指摘に、少年は自身の下半身へと目を向ける。そこは、再び硬度を蘇らせ、ぴくりと立ち上がりかけていた。
 習性だ。
 この屋敷で、何度も弄ばれ、肉体を開発されて、甘美な官能の味を覚えさせられた。そして、この目の前にいる男こそ、この屋敷を牛耳る、いわばトップたる存在。この男への絶対服従をその身の芯まで植え付けられた少年は、彼の顔を見ただけでも、今までの調教と躾の記憶を思い出してしまい、それだけで感じてしまうのだった。いや、男の視線が少年を犯したのだった。
 男は、歪んだ笑みを見せる。少年はたまらなくなって懇願した。
「ご主人さま、お許しください……っ」
 びくんと少年の全身が跳ねた。少年は軽く達してしまった。雪のように白い肌は薄桃色に変わる。
「昨日はやつのところに行ったんだってな」
 男の問い詰めに、かっと昨日の記憶がリフレインする。きつい仕置を受けているという話を聞いて、青年に会いに行ったのだ。
 と、いうのも少年と青年は、屋敷についから、別々の調教を受けていた。そして、少年のほうが開花が早かったということもあり、少年としては、はやく青年を目覚めさせて、楽にしてやりたいという気持ちが裏にあった。しかし。
「ん……ふっ……」
 じゅるじゅると、音を立てて、少年は男のそこを咥える。喉奥に迎え入れるだけで、えずきよりも幸福感のほうが増していく。もう、彼は男のペニスに奉仕することしか頭になかった。
「そうやって、すぐに悦に染まるな。やつに会ってもお前は自分の悦を優先したのだろう……」
「うう、は、ぁ……ご主人さまぁ」
 ください、と潤んだ瞳で男を見上げる。
「しょうがないやつだな」
 男はほくそ笑んだ。
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