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・地下室調教編(Day7~)

二日目 4-5

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 青年の唇を擦りながら出て来たものを見て、彼は思わず恍惚としてしまった。大きく反りあがったものが目の前で脈打ち、雄の存在を改めて青年につきつけている。
「眼がとろけているぞ」
 藤滝が笑いながら言った。
「ものたりなかったか?」
 舌をちろちろと幹に這わせる青年に向かって声が降り注ぐ。
「今までは乱暴に腰を使われていたからな。……どうした?」
 カッと、腰が重い。じくじくと熱にむしばまれていて必死なのに、それどろこではないと、いうのに。
「触られてもないのに、お前も蜜を垂らしているな」
「……ん!! んんッ!!」
 藤滝の足が、容赦なく青年の物をつついた。
 それだけで、激しく身体を震わせて、青年は、達した。ちかちかと眩暈がする。
「またドライだな」
 喉奥で藤滝が笑いを噛み殺している。
「あー……あ、ああ……」
 茫然として、硬直した青年を、藤滝の腕が揺り戻した。
「ほら、早くしろ。お前と違って俺は忙しい」
 強引に男のものに唇を押し当てられて、そのまま、青年は男を飲み込んだ。
 途端に、これだ――と頭の奥で明滅するものがあった。
「しめていろ」
 藤滝はそう言うと、腰を進めて来た。
 自由にならない身体をばたつかせて苦しさを紛らわそうとする。けれど、逃げ路はどこにもない。
 ぐっと、喉奥へと、それが押しやってくる。必死に受け止めれば、それはまた勝手に唇のほうへと出て行く。そして、また勝手に――。
 喉奥を突くように、奥を犯されて、生理的な涙が、青年の頬を何度もしたたりおちた。
 男の腰の動き方は段々と熾烈になっていく。押し込まれるときは、彼の下生えが、鼻につくくらい、奥をえぐられ、退く時も容赦ない。
 けれど、この無慈悲なくらいの自分勝手な抽送に、青年のうちに"これだ"と思わせるものを孕んでいた。否、ここでの生活が長くなり過ぎた、ということかもしれない。
「……っ!」
 藤滝が低く呻った。
 そろそろだ。
 そう思った瞬間、彼の凶暴なものは、青年の口の外へだされていた。
 思わず、ほうけてしまう。
 青年は、さらに奥をえぐるようにして、そこで爆発させるのだとばかり思っていた身体。
 そんな青年を見て、藤滝が笑みをこぼした。
「おあずけを食らったようなツラだな」
 青年が、はっとした。
 男は、自身の滾り立ったものの根本を持つと、彼の胸にそれを寄せて来たからだ。
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