SLAVE 屋敷の奥で〜百回いくまで逃げられない〜🔞

木偶舞屋🌷旧阿沙

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・屋敷編

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 嫌だといっても、強引に縛り付けられ、薬を盛られ、『宴』に呼ばれた男どもに、なぶられた。
 何度、身を捻っても、そこから逃げることはできなくて、常に頭上には男の嘲笑があった。
――藤滝ふじたき美苑よしお
 それが、青年をとりことしてこの場所に縛りつけている男の名前だった。
 裏のマーケットを支配している藤滝家の次男で、『屋敷』を運営しているのがこの男だ。
 ブラックマーケットに出された人間を買い漁り、その買い取った金額を全額、自身の肉体で返しおえるまで、その役目は続く。
 中には、返金を終えても、どこにもいく場所がなくて、『屋敷』の雑用を受けたまわる使用人として未だに藤滝に忠誠を誓っている者もいるくらいだ。
 彼の顔が頭のなかに浮かんできて、青年は胸やけをおぼえた。くらくらと、眩暈がする。
 整った顔立ちであることは間違いない。けれど、人間らしいあたたかさをあの男からは一切感じることができない。残忍で冷徹な瞳の奥には、けっして溶けることのない絶対氷河が眠っており、彼に向けられる視線は、物――人間や生き物に対しての視線ではなく、物、それも役に立たない不良品を見下ろすかのような、冷たく、凍えきった、感情のないものだった。
 この男のもとに、いては、駄目になる。
 だから青年は、ひそかに脱出の機会をうかがっていたのだが、それに失敗し、逆に藤滝自らにをくだされる結果となった。
「おにぃさん! 持ってきたよ~」
 芹那の声が近づいてきた。
「ん? あれ? 寝ちゃった?」
 かけ布団を顔までかぶった状態で、青年は息をころしていた。流れてくる涙を彼に見せたくなったからだ。
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