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✿03:淫紋の次は淫呪かよ、知りたくなんかない!!

***23.俺を挟むな!(1)※

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「いやいやいや、どうしてこうなっちゃうわけ!?」
 癒月はいざとばかりに奮い立つ二人の男――グレイとカンジに羽交い締めにされて、宿へと再び戻されてしまった。
 しかし昨夜と違い、今夜の雰囲気は険悪そのものだった。
 というのも、グレイとカンジの間で勃発した謎の戦いに癒月は巻き込まれることになってしまったからだ。
 いや、巻き込まれるというよりは、癒月自身がジャッジの指針とでもいえよう。
 先に癒月をイかせたほうが、勝ちというとんでもない雌雄のつけ方を実践しようとしているのだから。
「さ、ユージィンちゃん、始めよっか」
 ルンルンと衣服を脱ぎすてて、上半身を空気にさらしたグレイとカンジが迫ってくる。ふたりの体重にのしかかられて、癒月はベッドのスプリングをきしませた。
「な、やるなって、ひとことも!!」
(本当にこの人たち、人の話を聞けっての!!)
 ただでやらせるわけにはいかないと癒月は必死に抵抗する。しかし、相手は二人がかりだ。簡単に封じ込めらてしまう。
「さぁて、どこから可愛がってあげようかなぁ」
 カンジが、癒月の唇をついばんだ。ちゅっとリップ音が響き渡る。
「ざけんな!!」
 ずるいとばかりにグレイがカンジの肩を引いた。しかし、カンジは癒月に夢中でそれをやめない。
「くそ……」
 グレイがむっと唇の端を持ち上げるのを癒月はカンジの舌に蹂躙されながら見ていた。
 だが、じっとしているだけのグレイではない。
 さっと癒月の衣服を乱すと、胸の尖りへと手を伸ばした。
(……!?)
 くるくると乳輪を撫でまわすグレイの手に、癒月はぴくりと肩を震わせる。
(どういうことだ……?)
 癒月としてはこの勝負におけるふたりの行動にどうしても違和感を感じる。
 先にイかせたほうが勝ちだというのなら、弱い部分を執拗に攻めればすぐに陥落するはずだろう。
 だが、なぜか、二人はあえてその逆を――遠回りをするかのような行動をとっているのだ。
 だが、そんな疑問が頭に浮かんでもすぐに打ち消された。それどころじゃない。
(ちくしょっ!! 好き勝手させられてたまるか!!)
 癒月はどんと強くカンジの胸を押した。
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