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第4章 帝都アウシルバード編
64 皇宮の食事会①
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目の前への転移に成功した僕は、続けて練習をしようと思ったんだけど、
「あれ? 魔力が半分以上も減ってるぞ? これじゃもう一度転移の練習はできないや」
目の前2mの距離に移動しただけなのに、僕の魔力貯蔵量は半分を切るほどに減っていた。
『ふむ。転移の魔法は多大な魔力量を必要とするのだが、それにしても魔力を使い過ぎだな。
まず入れ替える空間の範囲指定が甘い。広い空間を入れ替えるほど魔力を必要とするから、魔力を抑えるためには自分だけを入れ替えるイメージを掴むことが重要となる。最小限の空間を入れ替えることがポイントの1つ目だ。もう一つは単純に転移に慣れておらんから無駄な魔力を使ってしまっている。これは数をこなせば自ずと掴めてくるものだ。
あとは二つの空間を思い浮かべるのに目を閉じているが、戦闘中に行う転移であれば重大な隙となる。これも慣れの問題だ。練習に励むことだな』
なるほど。自分だけを入れ替えるように、範囲を絞った空間の把握が大事なんだな。次はそこを意識してやってみよう。あとは目を閉じないでもできるように練習しなくちゃね。
僕は魔力が回復してから、もう一度転移の練習をしてみた。
空間の範囲を絞ることを意識すると、魔力の消費量は大幅に減らすことができた。それでも僕の魔力貯蔵量の三分の一程度を使ってしまう。練習を重ねればもっと効率よくできるんだろうけど、今の時点では連続して転移をするのは2回が限界だな。3回使うと魔力枯渇の危険性が出てくる。
『レンよ。焦る必要はないぞ。今は本当の転移を使うための練習期間だ。今のうちに転移の感覚を掴み、魔力の使い方を覚えていけばよい。どのみち転移を使えるようになるのはしばらく先の話だ』
「分かった。とりあえずは他の魔法と同じように練習を続けていくよ」
僕は夕方の食事会までの間、剣や魔法の練習に励むことにした。練習のあと、部屋でシャワーを浴びて寛いでいるとドアがノックされる。
「レン様。夕食の場所にご案内します。ご準備はお済みでしょうか?」
案内に来てくれたのはアイラさんだ。
「はい。準備はできています。よろしくお願いします」
今からレオーネ皇帝とご家族と一緒に夕食だ。昨日、軽い感じで誘われたけれど、とんでもないことなんだよな。ウェスタール王国で王様とご家族と食事なんて考えられないもの。
ルシアはウェスタール王に食事をごちそうになったと言ってたから、偉い方たちと食事するぐらいなんてことないんだろうけどさ。
とりあえず服装も普段着でいいってことだったけど、手持ちの服で一番フォーマルに近いウェリス学園の制服を着ることにしたよ。
「それではご案内しますね。こちらへどうぞ」
アイラさんについて行くと皇宮の奥の部屋へと通された。
「失礼いたします。レン様をお連れしました」
アイラさんが声をかけると、扉が開かれる。そこは豪華なシャンデリアに、広々とした高級感のあるテーブル、目を引く調度品が飾ってある豪華な部屋だ。でも何か落ち着く雰囲気の部屋だな。
「よく来てくれた、レン殿。そこのルシア殿とフライヤ殿の間に座るとよい」
声をかけてくれたのはレオーネ皇帝だ。
「お招きいただきありがとうございます」
僕は一言お礼を述べてから、ルシアとフライヤの間の椅子に座る。
「それでは全員揃ったところで、改めてサンネイシス帝国皇帝のレオーネ=サンネイシスである。
まずはこの度のクイーンサンドワームから我が国を救ってくれたことについて感謝を申し上げる。また、こうして我が家族と食事をして親交を深められることは実に喜ばしい。
……と、この辺りで堅苦しい雰囲気は終わりとするかな」
「そうしてくれ。堅苦しい雰囲気での食事はまずくなるぞ」
レオーネ皇帝がフライヤを見ながらニヤリと笑っている。
「フハハハ。帝国の英雄フライヤもこう言っておることだし、今日は気楽に食事を楽しんで欲しい。その前にフライヤは知っておるが、ルシア殿とレンに家族を紹介させてくれ」
レオーネ皇帝が僕とルシアの方を向いて話しかける。僕が座っている方にはルシアとフライヤの3人。向い側にはレオーネ皇帝のほかに大人の女性が1名と子どもが4名座っている。そうすると兎の獣人でとても美しくて品のある女性が立ち上がる。
「ようこそお越しくださいました。私はアリア=サンネイシス。レオーネ陛下の妻でございます。ゆっくりとお寛ぎください」
こちらを向いてニコッと微笑む皇后様。ものすごく魅力的な方だな。美しさも際立ってるけど、優しさに溢れてる感じが伝わってくるよ。
皇后様の挨拶が終わると、4名の子どもたちが一斉に立ち上がる。
「私は第一皇子のリオンと言います。よろしくお願いします」
「僕は第二皇子のラルフです。よろしくお願いします」
「私は第一皇女のレイアと申します。よろしくお願いします」
「第二皇女のルナよ。よろしくね」
4人ともみんな獅子の獣人だ。ルシアから教えてもらったんだけど、獣人族というのは身体的な因子は父親から受け継ぐんだって。だからレオーネ皇帝の子どもは全員獅子の獣人になるんだよね。それにしてもルナ皇女だけすごくフランクな感じだったな。僕たちの方を向いてウインクまでしてたし。獣人族の年齢は分かりにくいんだけど、僕より年下だろうな。リルよりは上だと思うけどね。
「よし。全員の挨拶が終わったな。よかったら簡単に自己紹介をしてくれないか」
レオーネ皇帝がこちらに挨拶を促す。
「それでは私から挨拶をさせてもらう。畏まったのは嫌いだから簡単にな。私はハンターのフライヤ。ここにいる全員と面識があるから特に言うことは何もない。ただし、一つ言いたいことがあるゆえ、私から挨拶をさせてもらった。
こちらにいらっしゃるルシア様は龍族の尊いお方だ。私もヴァン様も尊敬する偉大な方ということをしっかりと認識してもらいたい。ルシア様の機嫌を損ねるようなことがあれば、私はその者に対して自分を抑えられるか分からないからな。以上だ」
うわ~。フライヤの挨拶の最後の方、少し殺気が混じってたぞ。冗談じゃなく本気で言ってるのを伝えるためだろうけど、陛下の子どもたちが引いてるじゃん……陛下と皇后様は微笑みを崩さないところは流石だな。
「我がフライヤから説明のあったルシアだ。フライヤよ。お主の気持ちはありがたいが、気軽に食事を楽しむ場をお主が固くしてどうする」
「はっ。申し訳ありません。ですが、ルシア様が素晴らしいお方ということだけは伝えないわけには参りませんでしたので」
「ふむ。まあよいが、この場は食事がメインなのだからな。これ以上の威圧は禁じる。
我とここにいる人族のレンは修行の旅をしておる。旅は我の趣味であるグルメを楽しむことも兼ねておるゆえ、今日は食事を楽しみに参加させてもらった。フライヤはあのように言ったが、今日の食事会では気軽に接してもらって構わないぞ。その方が食事も旨いからな」
ルシアがいかに夕食を楽しみにしているのかが分かる挨拶だな。子どもたちもルシアの挨拶を聞いたら少し緊張がほぐれたようだ。そうしたら僕の挨拶だな。僕は目の前に座っている6人の顔を見て席を立つ。
「僕はウェスタール王国から来ました、レアンデル=アリウスと申します。先日、ボレアザントでハンター登録をしまして今はレンと名乗っています。よろしくお願いします」
ふう~。簡単な挨拶だからこんな感じでいいかな。うん? さっきからずっと僕の方ばかりを見ているよね。ご自分の挨拶のときから僕を見てたから気になってたけど、気のせいじゃないな。
ずっとニンヤリとした笑みを浮かべたルナ皇女が僕を見つめていた。
「あれ? 魔力が半分以上も減ってるぞ? これじゃもう一度転移の練習はできないや」
目の前2mの距離に移動しただけなのに、僕の魔力貯蔵量は半分を切るほどに減っていた。
『ふむ。転移の魔法は多大な魔力量を必要とするのだが、それにしても魔力を使い過ぎだな。
まず入れ替える空間の範囲指定が甘い。広い空間を入れ替えるほど魔力を必要とするから、魔力を抑えるためには自分だけを入れ替えるイメージを掴むことが重要となる。最小限の空間を入れ替えることがポイントの1つ目だ。もう一つは単純に転移に慣れておらんから無駄な魔力を使ってしまっている。これは数をこなせば自ずと掴めてくるものだ。
あとは二つの空間を思い浮かべるのに目を閉じているが、戦闘中に行う転移であれば重大な隙となる。これも慣れの問題だ。練習に励むことだな』
なるほど。自分だけを入れ替えるように、範囲を絞った空間の把握が大事なんだな。次はそこを意識してやってみよう。あとは目を閉じないでもできるように練習しなくちゃね。
僕は魔力が回復してから、もう一度転移の練習をしてみた。
空間の範囲を絞ることを意識すると、魔力の消費量は大幅に減らすことができた。それでも僕の魔力貯蔵量の三分の一程度を使ってしまう。練習を重ねればもっと効率よくできるんだろうけど、今の時点では連続して転移をするのは2回が限界だな。3回使うと魔力枯渇の危険性が出てくる。
『レンよ。焦る必要はないぞ。今は本当の転移を使うための練習期間だ。今のうちに転移の感覚を掴み、魔力の使い方を覚えていけばよい。どのみち転移を使えるようになるのはしばらく先の話だ』
「分かった。とりあえずは他の魔法と同じように練習を続けていくよ」
僕は夕方の食事会までの間、剣や魔法の練習に励むことにした。練習のあと、部屋でシャワーを浴びて寛いでいるとドアがノックされる。
「レン様。夕食の場所にご案内します。ご準備はお済みでしょうか?」
案内に来てくれたのはアイラさんだ。
「はい。準備はできています。よろしくお願いします」
今からレオーネ皇帝とご家族と一緒に夕食だ。昨日、軽い感じで誘われたけれど、とんでもないことなんだよな。ウェスタール王国で王様とご家族と食事なんて考えられないもの。
ルシアはウェスタール王に食事をごちそうになったと言ってたから、偉い方たちと食事するぐらいなんてことないんだろうけどさ。
とりあえず服装も普段着でいいってことだったけど、手持ちの服で一番フォーマルに近いウェリス学園の制服を着ることにしたよ。
「それではご案内しますね。こちらへどうぞ」
アイラさんについて行くと皇宮の奥の部屋へと通された。
「失礼いたします。レン様をお連れしました」
アイラさんが声をかけると、扉が開かれる。そこは豪華なシャンデリアに、広々とした高級感のあるテーブル、目を引く調度品が飾ってある豪華な部屋だ。でも何か落ち着く雰囲気の部屋だな。
「よく来てくれた、レン殿。そこのルシア殿とフライヤ殿の間に座るとよい」
声をかけてくれたのはレオーネ皇帝だ。
「お招きいただきありがとうございます」
僕は一言お礼を述べてから、ルシアとフライヤの間の椅子に座る。
「それでは全員揃ったところで、改めてサンネイシス帝国皇帝のレオーネ=サンネイシスである。
まずはこの度のクイーンサンドワームから我が国を救ってくれたことについて感謝を申し上げる。また、こうして我が家族と食事をして親交を深められることは実に喜ばしい。
……と、この辺りで堅苦しい雰囲気は終わりとするかな」
「そうしてくれ。堅苦しい雰囲気での食事はまずくなるぞ」
レオーネ皇帝がフライヤを見ながらニヤリと笑っている。
「フハハハ。帝国の英雄フライヤもこう言っておることだし、今日は気楽に食事を楽しんで欲しい。その前にフライヤは知っておるが、ルシア殿とレンに家族を紹介させてくれ」
レオーネ皇帝が僕とルシアの方を向いて話しかける。僕が座っている方にはルシアとフライヤの3人。向い側にはレオーネ皇帝のほかに大人の女性が1名と子どもが4名座っている。そうすると兎の獣人でとても美しくて品のある女性が立ち上がる。
「ようこそお越しくださいました。私はアリア=サンネイシス。レオーネ陛下の妻でございます。ゆっくりとお寛ぎください」
こちらを向いてニコッと微笑む皇后様。ものすごく魅力的な方だな。美しさも際立ってるけど、優しさに溢れてる感じが伝わってくるよ。
皇后様の挨拶が終わると、4名の子どもたちが一斉に立ち上がる。
「私は第一皇子のリオンと言います。よろしくお願いします」
「僕は第二皇子のラルフです。よろしくお願いします」
「私は第一皇女のレイアと申します。よろしくお願いします」
「第二皇女のルナよ。よろしくね」
4人ともみんな獅子の獣人だ。ルシアから教えてもらったんだけど、獣人族というのは身体的な因子は父親から受け継ぐんだって。だからレオーネ皇帝の子どもは全員獅子の獣人になるんだよね。それにしてもルナ皇女だけすごくフランクな感じだったな。僕たちの方を向いてウインクまでしてたし。獣人族の年齢は分かりにくいんだけど、僕より年下だろうな。リルよりは上だと思うけどね。
「よし。全員の挨拶が終わったな。よかったら簡単に自己紹介をしてくれないか」
レオーネ皇帝がこちらに挨拶を促す。
「それでは私から挨拶をさせてもらう。畏まったのは嫌いだから簡単にな。私はハンターのフライヤ。ここにいる全員と面識があるから特に言うことは何もない。ただし、一つ言いたいことがあるゆえ、私から挨拶をさせてもらった。
こちらにいらっしゃるルシア様は龍族の尊いお方だ。私もヴァン様も尊敬する偉大な方ということをしっかりと認識してもらいたい。ルシア様の機嫌を損ねるようなことがあれば、私はその者に対して自分を抑えられるか分からないからな。以上だ」
うわ~。フライヤの挨拶の最後の方、少し殺気が混じってたぞ。冗談じゃなく本気で言ってるのを伝えるためだろうけど、陛下の子どもたちが引いてるじゃん……陛下と皇后様は微笑みを崩さないところは流石だな。
「我がフライヤから説明のあったルシアだ。フライヤよ。お主の気持ちはありがたいが、気軽に食事を楽しむ場をお主が固くしてどうする」
「はっ。申し訳ありません。ですが、ルシア様が素晴らしいお方ということだけは伝えないわけには参りませんでしたので」
「ふむ。まあよいが、この場は食事がメインなのだからな。これ以上の威圧は禁じる。
我とここにいる人族のレンは修行の旅をしておる。旅は我の趣味であるグルメを楽しむことも兼ねておるゆえ、今日は食事を楽しみに参加させてもらった。フライヤはあのように言ったが、今日の食事会では気軽に接してもらって構わないぞ。その方が食事も旨いからな」
ルシアがいかに夕食を楽しみにしているのかが分かる挨拶だな。子どもたちもルシアの挨拶を聞いたら少し緊張がほぐれたようだ。そうしたら僕の挨拶だな。僕は目の前に座っている6人の顔を見て席を立つ。
「僕はウェスタール王国から来ました、レアンデル=アリウスと申します。先日、ボレアザントでハンター登録をしまして今はレンと名乗っています。よろしくお願いします」
ふう~。簡単な挨拶だからこんな感じでいいかな。うん? さっきからずっと僕の方ばかりを見ているよね。ご自分の挨拶のときから僕を見てたから気になってたけど、気のせいじゃないな。
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