結婚させられたくないので魔導騎士団に入団しますっ!

モー子

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序章

4-2

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 思い浮かべたのは朱色の無造作に伸びた髪と、ぷっくりと膨らんだ頬。目線は娘よりも少し下で、それを指摘すると髪よりも少し深い真朱色のつり目で睨んでくる数年前の、可愛いくもあり頼りにもなる自慢の幼馴染。

 ――久しぶりだけど……ちょっとは背、伸びたかなぁ
 ――ふふっ   早く、会いたいなぁ

 魔導騎士団の本部は王都にある。そして、王都には娘の唯一といっていい幼馴染みがいる。彼の常識はずれな魔力の大きさを考えれば、王都で暮らす彼は否応なしに魔導騎士団に入っているはずだ。

 陽にかざした右手を優しい目で眺めた後、娘はその手を降ろした。暖かい風が吹抜け、時折風に揺れた木々の間からスポットのように陽が射すと、娘の金色の髪が光を纏ったように輝いた。

 ――一方的に迎えに来てってお願いしちゃったけど……、
 ――待ち合わせ……来てくれるよね…?

 娘が目指す魔導騎士団は、王都に拠点を置いている。しかも調べたところによると、城を囲む壁の内側――王城とは別の建物だが――つまり、城の一部の建物を魔導騎士団の宿舎と本拠として与えられているらしい。

 ――王様に会ったりしないよね…
 ――田舎者だって、馬鹿にされたりしないかな……

 王族との結婚がどうだと言われている手前、王様や王子様は娘の会いたくないランキング上位である。
 娘の知っている王侯貴族は、母親の兄のような存在だというカークス公爵とその息子位なものだ。それにカークス父子と娘は、畏まった関係でもない。いつも家族の元に訪れた様なものだからと砕けた対応で、オジ様呼ばわりしていた。実際現ガーランド当主であるお爺様の妹の血縁だ。その為、カークス親子も星獣を目視し会話する事も出来るそうだ。
 
 ――どうせリーベル小父様は、他国を回っているんだろうなぁ…
 ――もしお城で会えたとしても、何処に人がいるかわからないから、いつもの態度じゃダメなんだろうなぁ 
 ――まぁ、今から心配してもしょうがないかぁ

 王城を訪れるとしても、まずは王都に入ることを考えなくてはいけなった。王都にズムーズに入るには、王都内で発行される身分証が必要となる。そして初めて訪れ、まだ身分証を発行していない者は防犯の為の調査が行われることになっている。
 王都を囲む壁の警備に当たっている中央騎士団の詰め所や、王都を出入りする魔導列車の駅に検問所が設けられていて、そこで調査の為の真実を測る魔法石を用いて作られた魔具に触れると、その人物の名前や出身地、犯罪歴が判るらしい。問題が無ければ、そのままそこで身分証の発行も出来るのだ。通常であれば犯罪歴などないし、簡単なものだが偽りの名を使う者としては、少々困ったことになってしまう。

   その魔具に触らないですむには、王都内に住み身分がしっかりした者が同行者の身分を保証し王都内での行動を共にするか、人を招く為の身分証替わりの招待証を事前にもらえればいい。どちらにせよ王都に入ってしまえば、新たな身分証を作る事は出来る。
 娘は、同行者に身分を世保証してもらうか、招待証を用意してもらう事を考えていた。

   娘の頭の上で、透き通るきれいな羽を生やした手のひらサイズの人形のようにかわいい姿のスピカが、フワフワと浮いている。空気のように当たり前にそこにいてくれる星の友人だ。

『ここの空気は、緑のエレメントに満ちていて、元気が出るわねぇ』

 生まれ育った屋敷を出てまだ1日。湖畔の屋敷で、星の友人達と夜をすごし、窓を叩く鳥のさえずりに起こされ目覚めた朝は、すがすがしい気持ちでいっぱいだった。身支度をして、時間を確認すると、軽やかな足取りで、星獣の森を後にしたのだ。星獣の森は、足しげく通ってきた馴れた場所だ。だが今日は、何時もの帰り道とは逆の、今まで通ったことの無かった道を自らの足で歩み、はじめての街に出た。地図上でもちろん知っていた街の名は『ラウルス』。その名の通り、街の中ほどに大きな大きな月桂樹が枝をひろげている。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
各騎士団→王族・貴賓を守る近衛騎士団、王都を守る中央騎士団、辺境騎士団、各領地で雇っている騎士団もある。
魔導騎士団→各騎士団の取りまとめ、各騎士団の依頼によって手助けしたりもする。

デネブ→白鳥座の星獣。透明な羽を広げ大空を羽搏く。セリーナの願いで、幼馴染との手紙交換の配達員を担っている。

カークス公爵=リーベル小父様

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
お目汚し失礼いたしております。そして、拙宅の駄文に目を通していただきありがとうございます。オリジナルの作文などはじめての事にチャレンジしてみましたが、中々どうしてやっぱり難しいものですね。頭の中にはファンタジーが広がっているんですが、表現って大変な作業ですね。サクサクかける方々、尊敬ですっ!! 読み返す度に見つかる誤字脱字……;; そして変な文章。面白いものを書きたいと思ったところでその技量もなく、拙宅の妄想の垂れ流しとなっております。はじめた限りは、書いていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
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