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【萌々香 Ⅱ】
📵4 やっぱり、一種のチートかも
しおりを挟む──人が居れば、悪霊も聖霊も、タチの悪い残留思念も、当然居るもんだよ
──人間の感情が一番強いからね
──意志の強い人には悪霊は近寄れないし、意志の弱い人には取り憑いたり害を及ぼしたりするんだよ
──強い悪意と結びついて、とり憑いて他人を呪ったり、とり憑いた悪霊を利用して『悪事』を働く人間も居るみたいだしね
──元は同じ人間だから、精霊や妖精の守護契約より結びつきやすいかも
──元が同じな分、制約がないしね
私達の世界の悪霊とそんなに変わらないかな。
美土里達が居るから、すぐにはここを出て行く判断は出来ないけど、その選択肢も視野に入れておこう。
そもそも、日本に帰してくれる気はないのかな?
──少なくとも、だらだらの服着た偉そうな人達は、ミドリ達が若いから長い期間救われると思ってるあたり、加護や守護が弱くなるか死ぬまで、聖女をやらせる気みたいダネ
精霊達に、人間の善悪は関係ない。らしい。
だから、その霊気や魔力の波長が合って守護した人間が、人間の社会に於いて悪人か善人かは関係なく、魔力や霊力をもらう代わりに魔法を授ける give-and-take の関係なんだとか。
たまたま、波長が合って守護した人間が人間のルールでは悪人でも、構わず守護契約の通りに働く。
守護を止める時は、その人間が死んだ時か、波長が合わなくなった時、魔力や霊力が減退して契約が維持出来なくなった時。
精霊同士は情報を共有できるらしく、評議員達の感情や思考も筒抜けである。
逆に私の考えや言葉は、評議員達にも美土里達にも伝えない約束だ。
理由は、私の魔力の方が美味しいから。私の傍に居るのが心地いいから。私の意思を優先して、私が困ると思うことはやらないように気をつけるのが、みんなの総意らしい。
やっぱり、ちょっと精霊チートっぽいよね。
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