気づいたら異世界ライフ、始まっちゃってました!? 

飛鳥井 真理

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第一章 辺境の町

第177話 幻術の範囲

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 他にも魔物との戦闘が長引いたり派手に音を立てて暴れたりしていると、別の魔物を引き寄せてしまう可能性が上がるそうだ。
 今までよりも慎重に、出来るだけ静かに行動せよと注意書きされていたんだよね。

 さらにもう一つ厄介な事に、討伐に魔法を使い過ぎると、放出された魔力に反応して近寄ってくる魔物がいる事も載っていたんだ。
 本当、色々気をつけないとっ。安全の為にも『索敵』で戦闘回数を調整し、出来るだけ強い個体を避けるのと、魔法に依存し過ぎない戦い方の検討もしておきたいし。

 いずれにしても、討伐後は即逃げられるように、体力と持久力に気を配って体力配分を間違えないようにして、油断せずに行こうと確認しあった。



 昼食を食べた後は町へ向けて引き返すことにして別ルートを通り捜索していると……ようやく一体、『索敵』スキルで迷いの魔樹を見つける事が出来た。

 ゆっくりと前進しながら、幻術耐性のない人族のリノがどのくらいまで近づくと不味いのか、その距離を確かめることにする。

 念のため、手を繋ぎ一緒に歩くと、ある時点で目がとろんとしてきた。本人に自覚はないけど、それが幻術が掛かった瞬間だった。

 結果、幻術が効く範囲は30mくらいっていうこと。う~ん……障害物の多い森の中なのに、結構広範囲に術が通るんだね。



 私の最大火力は火魔法でレベル2の技だけど、射程は約20m。威力を強めるためにも出来るだけ近づきたい。

 リノには離れた所で待っていてもらい、『隠密』で距離を詰めると、『魔力感知』で魔核を探し、火魔法の『火炎噴射』を放った。
 あっさりと倒しきれたので、討伐は短時間で済んだ。魔石も大きくなく、どうやら若い個体立ったようだ。

 たぶん幻術の効き目は、迷いの魔樹の大きさによっても差があるんだろうね。
 大きいほど危険度が上がるはずだから、やっぱりリノには、最低でも「幻術耐性+1上昇」の魔道具が必要だと思った。

 一応、本日の目的を達成出来たし、強い魔物に出くわさないでいる内に森の浅い部分まで行くことにした。

 戦闘が多くて彼女も疲れてきたみたいだ。おかしいな……支援魔法の『HP回復』と『MP回復』を重ね掛けしているんだけど、効きが悪い。

 ともかく、これ以上疲れない内に帰ろう。まだ昼過ぎだけど、命大事に、だからね。

 自分達用の食材を少しだけ集めながら、帰路についた。 






 冒険者ギルドで、今日の報酬を受けとる。危険を冒した割には控えめな金額でちょっと残念。昼前には町に戻って来てたし、活動時間も短かったからなぁ……しょうがないか。

 魔石の量だけみれば今までで一番多いんだけどね。ただ、殆どがポイズンラットで一個単価が安いし、マジックキノコ等の高額な採取が無かったから。

 迷いの魔樹を一体討伐したことについては、魔石の大きさと色を見るに根付いたばかりの若い個体だろうと言われた……やっぱりね。

 他の冒険者からも魔石の持ち込みもポツポツとあるようで、引き続き迷いの魔樹の討伐依頼をされたが、これから新パーティー結成話し合いがあるのでと、一旦、保留させてもらった。




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