追放ガチャ 只今、神界配信中! ~神々の賭けで弾かれ続ける俺は、追放ポイントで世界をぶっ壊す~

雪ノ瞬キ

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28話

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「こいつは、ご褒美じゃない」
「引いた瞬間から、奪われることが前提だ」

 神が“見ている”状態。
 さて、何がでるやらだ。
 契約成立直後。
 音もなければ、光もない。

 だが、ダンジョン内の時間は動いていない。
 魔獣は停止寸前。

 あのログが復活した。

【ポイント反映:完了】
【現在ポイント:+50,000】
 
 一拍遅れて、追記。
 
【警告】
【本ガチャは観測下で実行されます】
 
 俺は違和感を覚える。
 
「……前は、こんな注意出なかったよな」

 ……。

 さっそく回転する立方体を空間から取り出す。
 いつもの小さな演出がない。

 音が鳴らない。
 派手な光がない。
 妙に静かすぎる。

 画面に表示される文字。

【追放ガチャ】
【契約執行モード】

 ミレーヌが即反応する。
 
「クロ―、待って」
「それ……普通のガチャじゃない」
 
 エラは逆に笑う。
 
「あ、これ」
「ちゃんと“見られてるやつ”だ」
 
 めちゃくちゃ視線を感じるな。
 実態はねぇのに顔が目の前にある気がしてならねぇ。

 何て言うか、皮膚の裏がむず痒い感覚。
 呼吸が一瞬、合わなくなる。

 計算ヤローの声がした。
 
「抽選は既に開始されている」
「君の意思は、確率に反映されない」

 配信ヤローも言った。
 
「リラックスしなよ!」
「どうせ引くんだからさ!」
 
 契約クソヤローは淡々としている。
 
「確認する」
「本ガチャで得たカード」
「最上位1枚は、契約により没収される」
 
 ここで改めて明言した。

 今回はいつもと仕様が違うらしい。
 まあ、あの時の10万ポイントで1枚よりはいいだろう。

 ちゃんと1万ポイントで1枚なら以前の通りだ。

 契約クソヤローは言う。
 
「5回一括になる」
「途中キャンセル不可」
「演出スキップも不可」
 
 目の前のログ。
 
【ガチャ回数:5】
【キャンセル:不可】
【結果確定後、権利移譲処理あり】

 まあ、わかっちゃいるが。
 貸すことなんぞないだろうから
 文句はいえねぇな。
 でもあえて言おう。

「……クソ仕様だな」
 
 虹色に輝き回転しだす。
 眩い光の奔流の中でカードが一枚浮かび上がる。

 一枚目だ。
 カード名
 《追放カード:誤認》
 効果は、対象の認識を一瞬だけズラす。
 (敵味方/位置/時間)

 まあ、既存のカードだな。
 こればかりは運だ。
 神の反応はなし。

 ちょっと、ざまぁと思ったぜ。

 二枚目にいく。
 カード名
 《追放カード:遅延》
 効果は、行動結果を数秒遅らせる
 これもそうだな。既存カードだ。
 
 まぁ妥当な枠なんじゃね?
 配信ヤローは興奮気味だ。
 
「うんうん、前座だね!」

 こいつら、ほんとに神か?
 単に賭けを楽しんでいる。

 人とかわんねぇ気がしてならねぇ。

 まあいい、三枚目だ。
 カード名
 《追放カード:精神の種(Lv1)》
 これ、初出。
 けっこういいヤツじゃね?
 効果は、対象から喜怒哀楽を切り離す。

 なんだコレ。
 効果やばくねぇ?

 ログが一瞬止まる。
 契約クソヤローが反応を示す。

「……」
「このカードは」
「成長型だ」
 
 ミレーヌが息を呑む。
 
「精神系……しかも種?」

 成長する系って俺知らねぇな。
 ペナルティないよな?
 嫌な予感しかしねぇ。
 でも、結構いいヤツだよな。

 よし、四枚目だ。

 カード名
 《追放カード:精神の種(Lv2)》
 マジで?
 連続排出してやがる。
 俺、引き終わったら死ぬってことないよな?
 効果は、対象から行動意欲を追放する
 配信ヤローが笑う。
 
「連続は熱い!」
「神界ウケ、最高!」
 
 契約クソヤローが即宣告。
 
「確認」
「この2枚は同系統」
 
 あれ?
 そうは言うけど、奪わないのか?
 俺もらっちゃっていいのこれ。
 かなり胸アツなんだが。

 さてラスト五枚目か。
 ロマンだよな。

 演出が一段落ちる。
 文字だけが表示される。

【警告:同系成長カードの連続排出を確認】
 
 カード名
 《追放カード:精神の種(Lv4)》
 おいおい、やばいって。
 Lv3を飛ばす異常排出じゃん。
 効果は、対象から自己認識を追放する
 一瞬、無音。

 ヤバイ。
 でもこれが奪われるんだろうな。
 待てよあの二枚って同じ名前だろ。
 それがLv4まできたらこれになるのか。

 契約クソヤローは宣言する。
「確定」
「最上位カード」
「《精神の種(Lv4)》」
「契約に基づき」
「投資神へ帰属」

 ログ。
【カード没収:実行】
【対象:《精神の種(Lv4)》】

 カードが、消える。
 まあ、打倒だろうよ。
 俺は他の成長する奴に期待するぜ。

 この時、何かを失った感覚を覚える。
 
「……今」
「引いたのに」
「もう無い、よな?」

 ミレーヌ。
 
「ええ」
「あなたは“引いた”」
「でも“持てなかった”」

 エラは、面白そうに言う。
 
「でもさ」
「Lv1とLv2は残ってるよ?」
「育てたら」
「また“上”に行くんじゃない?」
 
 俺はカードを見下ろす。

 《精神の種(Lv1)》
 《精神の種(Lv2)》
 
「……なるほどな」
「引かせる」
「見せる」
「奪う」

「これが」
「神のガチャか」
 
 最後のログ。
 
【契約進行中】
【次回リクエスト:未開示】
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