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夫(つま)の妊娠
しおりを挟むプリュイは最近体調が悪かった。
どのくらい悪かったかというと吐き気や微熱などが続き、いつもならほぼ毎日行われる夫との性行為もここ数週間は体調の悪さにより誘われても断ってしまうほどだった。
流石におかしいと思い生理予定日を確認すると2週間ほど遅れていることに気がつく。
(やっぱあの時…………)
しばらく前、プリュイが寝ている間に夫のルイが避妊をせずに性行為を始め、そのまま中に出すのを許したことがあった。
その日は危険日ジャストだったので妊娠している確率は大分高い。
恐らく妊娠しただろうなと思い病院へ行く準備をし、ルイに子供達を任せ、上の子達の時にもお世話になった産婦人科に行き検査を受ける。
すると予想通り
「ご懐妊されてますね。おめでとうございます。」
と医師に告げられた。
嬉しい気持ちと自分のお腹の中に命が宿っているということへの不安を抱えながらルイ達が待つ家へと帰った。
_____________________
帰宅してそうそうルイはどうだった?とソワソワしながらプリュイを出迎えた。
「赤ちゃんお腹の中にいたよ。」
プリュイが微笑みながら伝えると壊れ物を扱うかのように優しく抱きしめられる。
「ありがとう」
ルイに熱く耳許でつぶやかれるとプリュイはさっきまで感じていた不安が少し軽くなったように感じた。
安定期に入るまではルイとプリュイだけの秘密にしておこうと約束し、リビングにいる子供たちに呼ばれるまで2人で幸せを分かち合うように長い長いキスをした。
妊娠がわかった夜、ベッドの上でルイに後ろから抱きかかえられまだ目立たないお腹を撫でられながらプリュイは自分よりもルイの方が妊娠の期間中を耐えられるのかと不安に思った。
プリュイの腰辺りにルイの硬いものが当たっているのだ。
(安定期までしばらくはえっちできないのにルイ大丈夫かな…)
「ルイ?」
「なんだ?」
「…当たってるんだけど…」
「気にするな、あとでプリュイとのハメ撮りを見て抜くから大丈夫だ」
「ハ…ハメ撮り?!い…いつ撮ったの?!」
「秘密」
その夜はいつの間にか撮られたハメ撮りを一緒に見させられ手でルイのモノを慰めた。
_____________________
妊娠発覚から数ヶ月が経ち、安定期に入りプリュイは新たな悩みを抱えていた。
(えっちしたい…)
長女や双子を授かった時は初めての妊娠と双子という不安もあり性欲がほとんどなく性行為といえばルイに素股や手コキをしてあげる程度で自分が欲を発散するという事はしていなかった。
だけど今回の妊娠は何故か異様にムラムラしてしまって仕方がないのだ。
夫のルイは今回もプリュイの性欲が収まっているのだろうと思ったようで無理に手を出さずにこちらの様子を伺いながらたまに触れ合いを求めて来る程度だ。
そんな夫の気遣いの手前えっちしたいと誘うのが恥ずかしくプリュイはただ熱を持て余してしまっていた。
(んぅ~どうしよう…ほんとにえっちしたい…ルイにおっぱいいじめて欲しい…首とか耳とかにキスして甘やかして欲しい…)
プリュイは昼間からダイニングテーブルで1人悶々としていた。
(ダメだ…今日の夜絶対抱いてもらわないと…おかしくなっちゃう…)
プリュイは今日という日だけは何事も段取りよく進めるぞと決心した。
その日の夕方ルイが帰宅し、料理を作っていたプリュイに近づいてきた。
リビングでは子供達が遊んでいる。
プリュイは普段だったら子供達がいる時に夫が30cm以内に近づいてきたらお触り禁止令を発動しているのだが今日のプリュイは夫を欲していたため触れられても反応が遅かった。
「プリュイ」
ルイが後ろから抱きつく。普段だったらすぐに離れなさいと注意する声が飛んでくるのでルイはすんなり抱きつけたことに驚いている。
「あなた…子供たちいるから…だめ…」
プリュイの弱い抵抗にルイは何かがおかしいと感じているようだ。
「どうした?体調が悪いのか?俺が料理変わろうか?」
「ら…大丈夫…あっちで子供たちと遊んでて?」
プリュイはこれ以上夫が近くにいると我慢できなくなってしまうような気がして夫を離れさせる。
(どうしよう…ルイが触ってきた時正直結構イきそうだった…)
頭はもう子供達が寝たあとの事でいっぱいだったが、何とか夕食を作りご飯を食べさせ長女と双子の娘たちと一緒にお風呂に入りに行く。
洗面所で着ていた服を脱いだ時にはもうパンツはぐしょぐしょだった。
(っ…!子供達にみられてなくてよかった…!)
お風呂で子供と温まっている間も頭の片隅にはルイのことがありいつもより早めにお風呂を上がらせて寝かしつけを始める。
(いつもより1時間も寝かす時間早いけど今日はほんとにダメだ…寝てくれないと困る…)
8歳の長女と4歳の双子たちと一緒に寝っ転がりながら絵本を読み、頭を撫で、トントンとなだめたりを繰り返しいつもの寝かしつけが始まる時間までには3人とも寝息をたてていた。
普段だったらそのまま子供達と一緒に寝落ちをしてしまうこともあるのだが今日のプリュイはルイに抱かれることのみを考えて1日を過ごしていたためか眠気は全くなかった。
子供達を寝かしつけている間にお風呂に入っていたルイをリビングで見つけると何も言わずルイの寝巻きの袖を引っ張り夫夫の寝室へ連れて行った。
「お願い…抱いて…」
寝室に入り扉を閉めるとプリュイはすぐにルイに向かっておねだりをした。
まさか夫からこんな風におねだりされると思っていなかったルイは切れ長の目をぱちくりとさせて何も答えなかった。
プリュイは声が小さかったのかと思い夫の首に手をかけ抱き寄せ、耳許でもう一度「僕のこと抱いて…」とささやいた。
数十秒たってからルイはプリュイの腰を引き寄せ優しく太ももやお尻を撫でながら
「抱くのはダメだ。」と言ってきた。
プリュイはまさか却下されるとは夢にも思っていなかったので抱きついたままの夫の耳に噛みつき反抗する。
「…やだ」
「ダメだ。」
「やだ!」
「ダメだ。」
何回言っても受け入れてくれないと察したプリュイは寝室に連れてきた時と同じようにルイの袖を引っ張りベッドに座らせてからルイの肩を押し寝転ばせ、わざとルイのモノと自分の秘部が当たるようにルイの上へと跨った。
そしてそのままスリスリとルイの股間にお尻を擦り付け、ルイの手を取り自分の乳首を触らせる。
「いいからルイのちょうだい!…ぼくほんとに我慢出来ない」
最初はプリュイへ性感を与えないようにしていたルイも流石に愛おしい夫にそこまで大胆に誘われたら興奮してきたようでプリュイのお尻には硬くなったものが当たっていた。
しかしルイも強情で
「俺のなんか入れたら腹の赤ん坊がビックリするだろ。乳首いじってやるからこれ以上煽るな」と言い抱いてくれる気配はない。
プリュイは我慢の限界でポロポロと涙を流しながらもルイのモノにスリスリとお尻を擦り付け続けた。
妊娠してからプリュイは性感を感じる行為をほとんどしていなかったため、久しぶりの淫らな行為は快感へと変わるのに大して時間を要さなかった。
「ふんぅ…んぁっ…はぁ…んっんっ…んぁ…」
「おい…プリュイ…お前…擦ってるだけだぞ…そんな声出すなよ…」
「…だって…あっ…きもちいんだも…あんっ…はぁっ…はぁんっ…おしりと…んっ…ちんちんのあいだっ…グリグリするのきもちぃ…ふあっ…んっんっ…」
プリュイの姿に興奮したのかルイはプリュイの乳首を親指でクリュクリュと弄り始めた。
「あっ…んぅ…ちくび…きもひぃ…るい…ちくびつねって…あんっ」
「もう4人のママだってのにお前どんだけ淫乱なんだよ。こんなに乳首弄ってたら子供に吸わせるとき感じちまうぞ」
そう言うとルイはさっきよりも少しだけ力を入れてプリュイの乳首を引っ張ったりほんの少しだけ爪をたてたりしてくる。
「やあぁ…きもひい…るいぃ…あんっあん…んぁっ…いっ…いじわるなことッんあッ…いわ…いわにゃいれ…んぁ…あっあっ」
「お前擦り付けてるケツからエロい汁出しすぎなんだよ。俺のスボンもう湿ってきてるぞ。」
擦り付けているプリュイのおしりからはクチクチと音がしてルイのズボンまで湿らせていた。
「んあっっ…る…るいがッ…いれ…んう…あんっあんっ…いれてくれないからッ…ふぁッ…んっ」
「しょうがないだろ。俺のデカすぎるからしばらくヤってないと入れらんないし、安定期とはいえダメだ。」
普段ならルイの言っている事は真っ当だと理解出来るし、プリュイとお腹の中の子を心配していることも分かるが今の性欲に支配されたプリュイにはルイの気持ちは伝わらなかった。
「んぅ~…グスッ…るいのッ…るいのほしいっ…」
ルイは幼子のように泣きながらしかし淫らに腰を振り続ける夫をみてゆっくりと上体を起こした。
そしてプリュイの目立ち始めたお腹を撫で薄紅色のいやらしく主張する乳首にキスをしプリュイをゆっくりとベッドに押し倒しぐちゃぐちゃになった寝巻きと下着をプリュイの足から引き抜いた。
「ナカに挿れる以外で気持ちよくしてやるから足開け」
グスグスと泣きながら快感をひろっていたプリュイはなにをして貰えるのか分からずにおずおずと白く肌理こまやかな美しい足から繋がる自身のいやらしい場所を夫に向けて開いた。
足を開くのをじっと見つめていたルイはプリュイが開いた場所の間に入り込むとそのままプリュイの柔らかな色素の薄い毛が慎ましげに守る少し小さめな白い淫茎を口で包み込んだ。
「ッッッ!!!!ルイッッッ!ルイやらっ!!やめて!!!」
プリュイは自分のペニスを夫が口で慰め始めたことに驚き大きく身を捩った。
「んああっ!!ルイ!!それやらっ!あんっ…はんっおねがい…!ねえっ!!あんっっ!」
夫の肉棒を口で慰めた経験は何度もあったが自分のモノも同じようにやって欲しいと思ったことは一度もなかったし、一般的な男性よりも少しだけ小さめな事を気にしていたのでルイがセックス中にプリュイのモノを弄ろうとしても恥ずかしいからやめてとお願いして触ることすらあまり許したことはなかった。
「おねがッ…あんッ…るい!はずかしいっ…やらっ…あんッ…やめてっ…」
身を捩りなんとか夫の口から自身を抜こうとするプリュイを簡単にルイはおさえつけた。
「さっきのケツ擦り付けてちんこ入れろって言ってる方がよっぽど恥ずかしいだろ。イかせてやるから大人しくしろ。」
ルイはまた白い淫茎を咥えプリュイに快楽を与える動作へと戻る。
鈴口にキスをし分厚い舌で愛おしむようにプリュイの敏感な先端を舐め回す。
フェラチオに慣れていないプリュイは敏感な淫茎の先端を弄られるとすぐに気をやりそうになってしまう。
「ふあぁっ…るい!でちゃう!やらっ!んああっ」
先程よりは抵抗する力は弱くなったが、未だに隙があれば大きすぎる快楽から抜け出そうとしてしまうプリュイの太ももをルイは腕で掴み、もう片方の手でお仕置と言わんばかりに弱い亀頭をクチュクチュと虐め続けた。
「はぁっ!!るい!あんッ…んあんっああっでりゅ!もうイクっ!」
プリュイがイきそうになったのを感じルイは虐めていた手を止める。
何もかも忘れて快楽の海に沈もうとしていたプリュイは急に意識を海面に引き上げられてしまい絶望する。
ルイは面白がるように、そして獲物を捕まえようとする捕食者の様な瞳でプリュイを見つめていた。
プリュイはルイの視線には気付かずに泣きながらなぜそんな意地悪をするのかと怒っていた。
しかし待っても待っても触ってくれない夫に痺れを切らしついにプリュイは自ら夫へ淫らな愛情を強請った。
「んああっ…るいっ!!なんれっっ!ンッ…なんれ…んんぅ…ふぇぇ…なんれ…イかせてくれないのっ…グス…おねがい…もおイかせて…ん…おねがいします…ぼくのことむちゃくちゃにして…イかせてください…グス…おねがいします…」
プリュイは股を開き、先を淫らな薄紅色に染めた白いペニスを晒しながらプライドも恥じらいも失くし、オスを誘うような動きで緩やかに腰を揺らしながら夫の熱を、指を、舌を待った。
ルイはニヤリと笑うと乳首に手を伸ばしクリュクリュと弄りながらプリュイの震える可哀想な棒へと舌を伸ばした。
二つの刺激を同時に得たプリュイは声も出せず、簡単に絶頂を迎えルイの口の中に機能していない自身の少ない種を零し意識を飛ばした。
_____________________
翌朝、少しのけだるさに包まれたプリュイが目を覚ますと寝巻きは新しいものに変えられシーツも綺麗なものになっていた。
後片付けまで全てやってくれたであろう夫のルイは後ろからプリュイのお腹を優しく抱きかかえ眠っていた。
(ど…どうしよう…さすがに恥ずかしい…なんであんなこと…しかもルイがぼくのおちんちんを…)
昨夜のことを思い出し寝具の中で羞恥に悶えているといつの間にか起きていた夫がプリュイの耳や首にキスを落としてプリュイの気を惹こうとしていた。
「おはよう。体調は大丈夫か。」
「ん…うん…大丈夫…」
「…」
「…」
「プリュイ…」
「…なに…」
「昨日のお前最高に可愛かったぞ」
「!?!?!?」
プリュイはこの会話から数日間恥ずかしくてルイの顔がみれなかったのだった。
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