110 / 151
第109話 編成
しおりを挟む
「本日は大変申し訳ございませんでした」
レジにて頭を下げる店員たち。
「もうお帰りになるということですので、一時間料金に変更の上、次回お使いいただける無料券を差し上げます。またのお越しをお待ちしております」
犯罪を未然に防げなかったことを詫び、一応色々と気を使ってもらった。断ることなく有り難く頂戴する。ついでに春田たちも貰うことができた。
「なんか便乗しちまったな……」
カラオケに来るつもりもなかったし、その上歌ってないだけに腰が引ける。「貰っとけるものは貰っとくか」の精神で部下全員の分含めて5枚を財布にしまった。
「ラッキーじゃ~ん。また今度行こうね~」
マレフィアは嬉しそうに春田に抱き着いた。
「はぁ?お前歌える曲とかあるのかよ」
「あるよ~。多分聖ちゃん以上にそういうの知ってると思うけど?」
フフンッと得意気に鼻を鳴らす。
「離れろアバズレ」
ナルルは嫉妬を剥き出しにして冷ややかな目を向ける。しかしヤシャは別段気にしていない。こういうキャラだと認識しているのだろう。
「お姉ちゃんたち仲良いんだね」
加古が元気に春田に確認する。きっと周りから見るとそういう風に見えるのだろう。この二人はほっといても殺し合いの喧嘩には発展しないので、じゃれ合っているだけと言えばいいのかもしれない。
「……まぁね」
ここは軽く流しておくことにする。12人の大人数となった春田たちはとりあえずカラオケ店から出た。脇の有料パーキングに移動すると虎田たちを見回した。
「えっと……俺と帰り道が同じなのは虎田さんと竹内か?他はどうなんだ?」
そこで木島も手を上げる。
「私も一緒だよ。忘れんな」
そう言えばそうだった。先日一緒に登校したのを思い出す。それを聞いた加古はニコニコ笑顔で手をつないだ。一緒に帰れることが余程嬉しいと見える。
「ウチらが同じ方向」
といった篠崎は館川を抱き寄せる。「も~強引~」と独特の反応を見せるときゃっきゃとじゃれ合う。
「ふーん。高橋は?」
「めぐはあっちっす」
「だったら私たちと一緒だね~。一緒に帰りましょ~」
どうやらきっちり二手に分かれた様だ。
「どうやらそこまでバラけずに済みそうだな」
春田は四天王を見る。ジッと吟味すると、最後にポイ子を見て口を開いた。
「俺とポイ子はマンション方面に帰る。マレフィアが高橋たちを送ってくれ。あとの二人は……じゃんけんだな」
ヤシャとナルル。二人は横目でお互いを見合う。
「ちょっと待ってよ。ウチらを子ども扱いするっての?一人だって帰れるっつーの」
篠崎は春田の言葉に苛立ちを見せる。同い年のクラスメイトに向かって失礼というものだろう。例えそれが心配からだとは言え、老婆心が過ぎる。女だからと嘗めているのか?
「まぁいいじゃんか。今日くらい安全に帰ってほしいんだよ。それに俺の従姉妹は世界一強いから安心してくれ」
「はぁ?だからそういう事じゃ……」
その時、異様な熱気に気付く。熱気の正体を見ると、空間がねじ曲がり二人の気が立ち上る。広く見えた駐車場は二人の闘気に当てられ小さく見えた。今から始まるのは単なるじゃんけんではない。愛憎渦巻く生死をかけた戦いだ。
「……何?これ?」
「じゃんけんですよ?」
ポイ子は不思議そうな顔で答える。
「これが……じゃんけん?」
皆の目が釘付けになるのも無理はない。ここまで凄まじい気迫を放つじゃんけんなど歴史上一度もなかっただろう。それが単なる街の小さな有料駐車場で、それもどっちについていくかという下らない理由で行われるなんて誰が思うのだろうか?
「最初は」「グー」
二人は示し合わせたように拳を突き出す。闘気がつむじ風の様に足にまとわりつく。その辺に転がる小石が浮力を持って浮かび上がるのを見た気がした。
ヤシャの拳には血管が浮かび、どれほど強く握りしめているのかよく分かる。ナルルはそれに対して力んでいない。多少の違いはあれど、どちらも譲らないという確固とした気配を持っている。その手を同時に体に引き寄せると、まるで弓矢を引き絞るように体を逸らす。
「……じゃんけん」「ぽい」
勝敗は決した。
ヤシャはグー。ナルルはパー。
ナルルの勝利である。
「……馬鹿な……」
自分の拳を見つめ愕然とするヤシャ。
「わらわの勝ちじゃのぅ鬼の姫。お前は魔女と行くがいい」
フッと鼻で笑うと春田に近寄る。
「待て!その勝ち誇り様、私が何を出すのか知ってたような面だな……!」
ナルルは見下したような視線を向けて微笑を浮かべる。
「強いて言うなら……力みすぎかのぅ」
ヤシャは初見ならグーを出すと握り締めた拳から悟ったようだ。そしてその考えは的中した。「ぐぅっ!」と唸ってその握り拳を振り上げるが「ストップストップ!!」と春田が急いで止めに入ったので駐車場は無傷のまま終わる事が出来た。勝負が終わり弛緩した空気が流れる中、ふいにマレフィアが春田に訊ねた。
「なんでうちには決定権がなかったの?」
皆に聞こえないようコソッと耳打ちする。
「そりゃお前この世界の事よく知ってんだから迷ったりしないだろ?いざとなりゃ転移でも何でもして一瞬で家に帰れるし」
案の定と言える答えが返ってきた。予想していただけにぷっと膨れる。
「……うちだって聖ちゃんと一緒に帰りたかったのに……」
いじけたような顔になっているが、これは春田を困らせるためにする猿芝居だ。春田はこれに騙されない。
「そうかそうか、また今度な」
そっけなく返されたマレフィアはブーたれる。
「……ねぇ、ちょっといい?」
竹内が春田に話しかける。
「なんだ?」
「……従姉妹のお姉さんを便利に扱いすぎだと思うのはアタシだけ?凄い偉そうに感じる……」
見た目は皆春田たちより上だ。ポイ子でさえお姉さん感がある。
「うん、ちょっと言いづらかったけど私も思ったよ」
虎田もこの意見には賛同する。「私も」「ウチも」と次々に訝しむ声が出て気まずくなる。この時ほど(演技が足りなかったなぁ……)と思った事は無い。「えっと、それは……」と発言に困っていると、ニヤニヤしたマレフィアが横から口をはさんだ。
「聖ちゃんは恥ずかしがり屋さんだからね~。おうちじゃ”お姉ちゃんお姉ちゃん”って離してくんないんだから~」
「バ……おま、何言って……!」
ここで焦ると思うツボである。口を出したからには引っ込められない。
「そうじゃそうじゃ。わらわと結婚するーって部屋でギュッとしてくれるんじゃぞ?いじらしいったらありゃせんわ」
追い打ちをかけるナルル。
「は?そんな事言ってないだろ」
しかしそれはヤシャが華麗に否定。ナルルはイラっとした顔でヤシャを睨む。
「お兄ちゃんにも可愛い所があるんだね」
加古はその全てを見て総括する。否定したいが、純粋な目で見られると否定しづらい。
「……分かったよ……姉さんたち。そっちは頼んだよ」
「まっかせなさ~い。聖ちゃんの為に無事に送り届けるよ~」
フンッと胸を張ってアピールする。
「よろしくお願いするっす!」
高橋は”来るもの拒まず去るもの追わず”の精神で頭を下げる。それを見た篠崎も館川も、もう逆らう気はない。引っかかる所こそあるが素直に「よろしくっす」と会釈程度に頭を下げた。
「さぁさ、ここで色々してては注目の的です。とっとと帰りましょう」
ポイ子もお姉さん感を出してくる。(お前もか……)と呆れた目で見たが、ポイ子はその目にウィンクで返した。
レジにて頭を下げる店員たち。
「もうお帰りになるということですので、一時間料金に変更の上、次回お使いいただける無料券を差し上げます。またのお越しをお待ちしております」
犯罪を未然に防げなかったことを詫び、一応色々と気を使ってもらった。断ることなく有り難く頂戴する。ついでに春田たちも貰うことができた。
「なんか便乗しちまったな……」
カラオケに来るつもりもなかったし、その上歌ってないだけに腰が引ける。「貰っとけるものは貰っとくか」の精神で部下全員の分含めて5枚を財布にしまった。
「ラッキーじゃ~ん。また今度行こうね~」
マレフィアは嬉しそうに春田に抱き着いた。
「はぁ?お前歌える曲とかあるのかよ」
「あるよ~。多分聖ちゃん以上にそういうの知ってると思うけど?」
フフンッと得意気に鼻を鳴らす。
「離れろアバズレ」
ナルルは嫉妬を剥き出しにして冷ややかな目を向ける。しかしヤシャは別段気にしていない。こういうキャラだと認識しているのだろう。
「お姉ちゃんたち仲良いんだね」
加古が元気に春田に確認する。きっと周りから見るとそういう風に見えるのだろう。この二人はほっといても殺し合いの喧嘩には発展しないので、じゃれ合っているだけと言えばいいのかもしれない。
「……まぁね」
ここは軽く流しておくことにする。12人の大人数となった春田たちはとりあえずカラオケ店から出た。脇の有料パーキングに移動すると虎田たちを見回した。
「えっと……俺と帰り道が同じなのは虎田さんと竹内か?他はどうなんだ?」
そこで木島も手を上げる。
「私も一緒だよ。忘れんな」
そう言えばそうだった。先日一緒に登校したのを思い出す。それを聞いた加古はニコニコ笑顔で手をつないだ。一緒に帰れることが余程嬉しいと見える。
「ウチらが同じ方向」
といった篠崎は館川を抱き寄せる。「も~強引~」と独特の反応を見せるときゃっきゃとじゃれ合う。
「ふーん。高橋は?」
「めぐはあっちっす」
「だったら私たちと一緒だね~。一緒に帰りましょ~」
どうやらきっちり二手に分かれた様だ。
「どうやらそこまでバラけずに済みそうだな」
春田は四天王を見る。ジッと吟味すると、最後にポイ子を見て口を開いた。
「俺とポイ子はマンション方面に帰る。マレフィアが高橋たちを送ってくれ。あとの二人は……じゃんけんだな」
ヤシャとナルル。二人は横目でお互いを見合う。
「ちょっと待ってよ。ウチらを子ども扱いするっての?一人だって帰れるっつーの」
篠崎は春田の言葉に苛立ちを見せる。同い年のクラスメイトに向かって失礼というものだろう。例えそれが心配からだとは言え、老婆心が過ぎる。女だからと嘗めているのか?
「まぁいいじゃんか。今日くらい安全に帰ってほしいんだよ。それに俺の従姉妹は世界一強いから安心してくれ」
「はぁ?だからそういう事じゃ……」
その時、異様な熱気に気付く。熱気の正体を見ると、空間がねじ曲がり二人の気が立ち上る。広く見えた駐車場は二人の闘気に当てられ小さく見えた。今から始まるのは単なるじゃんけんではない。愛憎渦巻く生死をかけた戦いだ。
「……何?これ?」
「じゃんけんですよ?」
ポイ子は不思議そうな顔で答える。
「これが……じゃんけん?」
皆の目が釘付けになるのも無理はない。ここまで凄まじい気迫を放つじゃんけんなど歴史上一度もなかっただろう。それが単なる街の小さな有料駐車場で、それもどっちについていくかという下らない理由で行われるなんて誰が思うのだろうか?
「最初は」「グー」
二人は示し合わせたように拳を突き出す。闘気がつむじ風の様に足にまとわりつく。その辺に転がる小石が浮力を持って浮かび上がるのを見た気がした。
ヤシャの拳には血管が浮かび、どれほど強く握りしめているのかよく分かる。ナルルはそれに対して力んでいない。多少の違いはあれど、どちらも譲らないという確固とした気配を持っている。その手を同時に体に引き寄せると、まるで弓矢を引き絞るように体を逸らす。
「……じゃんけん」「ぽい」
勝敗は決した。
ヤシャはグー。ナルルはパー。
ナルルの勝利である。
「……馬鹿な……」
自分の拳を見つめ愕然とするヤシャ。
「わらわの勝ちじゃのぅ鬼の姫。お前は魔女と行くがいい」
フッと鼻で笑うと春田に近寄る。
「待て!その勝ち誇り様、私が何を出すのか知ってたような面だな……!」
ナルルは見下したような視線を向けて微笑を浮かべる。
「強いて言うなら……力みすぎかのぅ」
ヤシャは初見ならグーを出すと握り締めた拳から悟ったようだ。そしてその考えは的中した。「ぐぅっ!」と唸ってその握り拳を振り上げるが「ストップストップ!!」と春田が急いで止めに入ったので駐車場は無傷のまま終わる事が出来た。勝負が終わり弛緩した空気が流れる中、ふいにマレフィアが春田に訊ねた。
「なんでうちには決定権がなかったの?」
皆に聞こえないようコソッと耳打ちする。
「そりゃお前この世界の事よく知ってんだから迷ったりしないだろ?いざとなりゃ転移でも何でもして一瞬で家に帰れるし」
案の定と言える答えが返ってきた。予想していただけにぷっと膨れる。
「……うちだって聖ちゃんと一緒に帰りたかったのに……」
いじけたような顔になっているが、これは春田を困らせるためにする猿芝居だ。春田はこれに騙されない。
「そうかそうか、また今度な」
そっけなく返されたマレフィアはブーたれる。
「……ねぇ、ちょっといい?」
竹内が春田に話しかける。
「なんだ?」
「……従姉妹のお姉さんを便利に扱いすぎだと思うのはアタシだけ?凄い偉そうに感じる……」
見た目は皆春田たちより上だ。ポイ子でさえお姉さん感がある。
「うん、ちょっと言いづらかったけど私も思ったよ」
虎田もこの意見には賛同する。「私も」「ウチも」と次々に訝しむ声が出て気まずくなる。この時ほど(演技が足りなかったなぁ……)と思った事は無い。「えっと、それは……」と発言に困っていると、ニヤニヤしたマレフィアが横から口をはさんだ。
「聖ちゃんは恥ずかしがり屋さんだからね~。おうちじゃ”お姉ちゃんお姉ちゃん”って離してくんないんだから~」
「バ……おま、何言って……!」
ここで焦ると思うツボである。口を出したからには引っ込められない。
「そうじゃそうじゃ。わらわと結婚するーって部屋でギュッとしてくれるんじゃぞ?いじらしいったらありゃせんわ」
追い打ちをかけるナルル。
「は?そんな事言ってないだろ」
しかしそれはヤシャが華麗に否定。ナルルはイラっとした顔でヤシャを睨む。
「お兄ちゃんにも可愛い所があるんだね」
加古はその全てを見て総括する。否定したいが、純粋な目で見られると否定しづらい。
「……分かったよ……姉さんたち。そっちは頼んだよ」
「まっかせなさ~い。聖ちゃんの為に無事に送り届けるよ~」
フンッと胸を張ってアピールする。
「よろしくお願いするっす!」
高橋は”来るもの拒まず去るもの追わず”の精神で頭を下げる。それを見た篠崎も館川も、もう逆らう気はない。引っかかる所こそあるが素直に「よろしくっす」と会釈程度に頭を下げた。
「さぁさ、ここで色々してては注目の的です。とっとと帰りましょう」
ポイ子もお姉さん感を出してくる。(お前もか……)と呆れた目で見たが、ポイ子はその目にウィンクで返した。
0
あなたにおすすめの小説
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる