199 / 718
第六章 戦争Ⅱ
第八話 混戦
しおりを挟む
敵を攻めるアニマン。
国を守る魔獣人。
両軍は全速力で駆け寄り、当たり前のように殺し合う。
先陣を切った正孝を差し置いて、いの一番に飛び出したのはアニマン最強の女戦士”激烈”のルールー。
「シャアアアァァッ!!」
相手は武器や武闘に長けた大猿部隊「岩拳」。温存しておいた部隊がここで牙を剥く。しかし最高高度の双剣を携えたルールーの斬撃を防げる者など魔獣人とてこの場にはいない。大猿が突いた槍の穂先、それに完璧に合わせた双剣は弾く事を知らず、まるでチーズの様に先端から石突きまでを綺麗に真っ二つに切り裂く。当然それを持っていた大猿の手も無事では済まない。彼女は大砲の様に真っ直ぐに突き進む。
それしか出来ない様に、それしか知らない様に。
「流石にやるのぅ!よっしゃ儂も!!」
ルールーの速度には劣るがその重装備には何も通さない。大猿が大剣を振りかぶり叩きつける様に全体重を乗せて振り下ろす。金属同士がぶつかる凄まじい音と火花が散り、その衝撃が地面に伝わり足がめり込む。それだけだ。兜の奥底から睨みつける目は鋼の輝きを見せていた。
いつの間にか振り上げた斧を大猿に振り下ろすと兜も鎧も全て関係なくあっという間に寸断され、左右の体が惜しむ事なくそれぞれ崩れ落ちる。斧を振り回しながら魔獣人に突っ込んでいく小さな山に対応する事ができず四方八方に吹き飛ぶ。どれもバラバラに寸断されて周りを血の海に染めていく。
その名に恥じぬ戦いっぷり、ドワーフの重戦車”嵐斧”のアウルヴァング。
「……俺の獲物を取るんじゃねぇっ!!」
叫びながら大剣を振り回すその戦い方はまるで獣。剣術も型も無く、やたらめったらに振り回しているというのに男の間合いに入る事が出来ない。それもそのはず、全身の筋肉を総動員しないと振れない様な2m近い大剣を片手で重量に流される事なく振り続ける。「怪力」という言葉がまるで霞む様なあり得ない光景に魔獣人の戦士達もたじろぎ、その隙を狙ってぶった斬られる。ヒューマンの膂力では決してあり得ない、魔族をも凌駕する腕力。
その戦いぶりから授けられた全く気に入っていない二つ名は”狂戦士”。底知れぬ怪物、ガノン。
「邪魔だぁ!!」
その手に業火を纏い、正孝も負けじと参戦する。触れたものはその業火に包まれ悲鳴とともに炭と化す。この四人は一人一人が一騎当千の力を持って魔獣人の数を着実に減らしていく。魔族と人類の実力の差とは一体何だったのかと問いたくなるほど不思議な光景だった。それに続く形でアニマンの部隊が前の四人が取り零した魔獣人を倒して行く。その勢いに取り残され、佇む男が一人。
「……何でガチ合う必要があるんすか……炎で全部燃やせばそれでいいじゃないっすか。馬鹿なんすか?ほんと……」
ブツブツ文句を言いながら動けずにいると背後から肩をポンと叩かれた。ビクッとして振り向くとそこに立っていたのは美咲。追従する形でゼアルや歩やハンター他、救援等の後方支援部隊が追いつく。
「どうしたの?アンタまーくんについてったんじゃなかった?」
「……あ、いや……な、何か知らん内にガンガン進んでっちゃって。えっと、置いてかれちゃってぇ……へへへ」
下っ端根性丸出しの卑屈な感じで誤魔化す。美咲は冷ややかな目で茂を見た後、鼻で笑って興味無さげに通り過ぎる。
ゼアル達も前だけを見つめて声をかける事なく通り過ぎた。その歯牙にも掛けない雰囲気に茂は目の端をヒクつかせながらその後ろ姿を追う。
「し、茂くん。置いてかれちゃうよ?」
そんな中、ただ一人だけ声をかけたのは歩。(こんな役立たずに同情された!?)と思い込んだ茂は歩を睨みつけた後、肩を思いっきり殴った。
「痛っ!!……えっ!?えぇ……?」
茂は舌打ちをしてとっとと歩いて行った。殴られた歩は理不尽だと思いながらも俯いてついて行く。そんな後方を尻目に最前線ではさらに魔獣人の部隊が投入されアニマンの方にも犠牲者が出始めた。
「……良いねぇ……強ぇのが出て来やがった……本番はここからだな……」
豹や熊の部隊が顔を出した。
見るからに肉食系の恐ろしい魔獣達だ。大猿達もまだ残っているし、混戦は必至。ガノンは笑う。その顔は亀裂の入った仮面の様に異様な表情だった。
大剣を思いっきり地面に突き立てると、彼の体は湯気の様な闘気を纏い出す。空気は完全に異様なものに変質し、誰もが振り向かざるを得ない気配を放出する。その瞬間かなり広範囲の興奮した魔獣人の大多数がガノンに押し寄せた。アニマンの前にいる魔獣人や、絶対に無視する事が出来ないはずの白の騎士団と戦っている魔獣人でさえ、戦闘を放棄してガノンに向かって走る。
「何だ……?」
突然起こった事にアニマン達はついていけない。それも当然。これはガノンが得意とする戦士特有のスキル「ヘイトコントロール」。敵対心を極限まで上げるこのスキルは後方支援にヘイトが向かない様に敵を惹きつける能力だが、彼の場合はこうして他人の獲物まで横取り出来る。
「フハハハッ!!良いぞ!来い!!俺が相手だぁ!!」
「ガノン!!おぬし卑怯だぞ!!」
突然ガノンに向かって行く敵の背後を斬りつけながらアウルヴァングが吠える。
「逃ゲルナ!!ワダシニ殺サレロ!!」
ルールーも背中を斬りつけながら魔獣人の多くを殺して行くが、ガノンに向かう魔獣人はその比ではない。ガノンは笑いながら大剣を振り回す。その様はアウルヴァングの「嵐」の名を奪いかねない凄まじい攻撃だった。
しかしその名がガノンに渡らない理由が一つ。それはこの戦いっぷりと光景を見れば一目瞭然。自分が傷付こうとどうなろうと関係ない、笑いながらただひたすらに楽しそうに剣を振るう戦闘狂である事実。”狂戦士”の名は伊達では無い。
「賭けの理由はこれかぁ。まぁ勝つ能力を備えてなきゃ賭け事なんてしないよな……」
ガノンが大半の敵を引きつけたお陰で少し余裕の出来た正孝は「ヘイトコントロール」の枠から外れた魔獣人を相手にしながらポツリと呟く。アニマンにも余裕が出来てガノンに集まる魔獣人の背中を斬りつけながら着実に敵を減らして行く。
それに気付いた致命傷を免れた魔獣人が、ガノンのスキルを痛みやら死への恐怖やらで何とか抜けて、ようやく攻めに転じ出した。真正面から戦えば有利な魔獣人も重症だからか、戦闘員程度のアニマン軍でも互角の戦いとなっていた。
「凄まじいですね……」
ハンターは後方からその様子を見て感心している。
「当たり前じゃん?ガノンは大雑把だけど、まぁ強いから」
ガノンの相棒のアリーチェは自分の事の様に胸を張った。ゼアルも剣を引き抜きながら何気無く答える。
「ああ、前回もあいつが多くの兵士を引きつけたお陰で魔王をおびき出した。今回も同じだ。もうすぐやって来るだろうな……」
「……それはどうでしょう。僕らにここまで攻め込まれているんですよ?もうとっくに避難していると見るのが妥当では?」
魔王とはいえ生き物である以上命が惜しいはず。ここがホームグラウンドで有利だとしても現在魔獣人は紛争真っ只中。さらに人類に脅かされる正に「泣きっ面に蜂」状態。
だがこれこそ好機。人類が攻撃してきたなら反旗を翻した魔獣人も放っては置けないはずだ。ヘイトが人類に向かっている今こそ逃げるにはもってこいだろう。以上の事からハンターの意見は「当たらずも遠からず」と言えた。
「それは無い」
ゼアルは一切の疑いなくそれを否定する。
「魔王はどれも傲岸不遜で自分が負けるとは露ほども思っていない。そこが危険であり脅威であり、我々が唯一付け入る隙だ。……何、時期に姿を現す」
剣を城にかざして隠れ潜む魔王にアピールする。ハンター達はその姿にまるで絵画の様な気品さを感じた。
「もうこの国に新たな魔王は出ない。私が永遠に葬ろう」
国を守る魔獣人。
両軍は全速力で駆け寄り、当たり前のように殺し合う。
先陣を切った正孝を差し置いて、いの一番に飛び出したのはアニマン最強の女戦士”激烈”のルールー。
「シャアアアァァッ!!」
相手は武器や武闘に長けた大猿部隊「岩拳」。温存しておいた部隊がここで牙を剥く。しかし最高高度の双剣を携えたルールーの斬撃を防げる者など魔獣人とてこの場にはいない。大猿が突いた槍の穂先、それに完璧に合わせた双剣は弾く事を知らず、まるでチーズの様に先端から石突きまでを綺麗に真っ二つに切り裂く。当然それを持っていた大猿の手も無事では済まない。彼女は大砲の様に真っ直ぐに突き進む。
それしか出来ない様に、それしか知らない様に。
「流石にやるのぅ!よっしゃ儂も!!」
ルールーの速度には劣るがその重装備には何も通さない。大猿が大剣を振りかぶり叩きつける様に全体重を乗せて振り下ろす。金属同士がぶつかる凄まじい音と火花が散り、その衝撃が地面に伝わり足がめり込む。それだけだ。兜の奥底から睨みつける目は鋼の輝きを見せていた。
いつの間にか振り上げた斧を大猿に振り下ろすと兜も鎧も全て関係なくあっという間に寸断され、左右の体が惜しむ事なくそれぞれ崩れ落ちる。斧を振り回しながら魔獣人に突っ込んでいく小さな山に対応する事ができず四方八方に吹き飛ぶ。どれもバラバラに寸断されて周りを血の海に染めていく。
その名に恥じぬ戦いっぷり、ドワーフの重戦車”嵐斧”のアウルヴァング。
「……俺の獲物を取るんじゃねぇっ!!」
叫びながら大剣を振り回すその戦い方はまるで獣。剣術も型も無く、やたらめったらに振り回しているというのに男の間合いに入る事が出来ない。それもそのはず、全身の筋肉を総動員しないと振れない様な2m近い大剣を片手で重量に流される事なく振り続ける。「怪力」という言葉がまるで霞む様なあり得ない光景に魔獣人の戦士達もたじろぎ、その隙を狙ってぶった斬られる。ヒューマンの膂力では決してあり得ない、魔族をも凌駕する腕力。
その戦いぶりから授けられた全く気に入っていない二つ名は”狂戦士”。底知れぬ怪物、ガノン。
「邪魔だぁ!!」
その手に業火を纏い、正孝も負けじと参戦する。触れたものはその業火に包まれ悲鳴とともに炭と化す。この四人は一人一人が一騎当千の力を持って魔獣人の数を着実に減らしていく。魔族と人類の実力の差とは一体何だったのかと問いたくなるほど不思議な光景だった。それに続く形でアニマンの部隊が前の四人が取り零した魔獣人を倒して行く。その勢いに取り残され、佇む男が一人。
「……何でガチ合う必要があるんすか……炎で全部燃やせばそれでいいじゃないっすか。馬鹿なんすか?ほんと……」
ブツブツ文句を言いながら動けずにいると背後から肩をポンと叩かれた。ビクッとして振り向くとそこに立っていたのは美咲。追従する形でゼアルや歩やハンター他、救援等の後方支援部隊が追いつく。
「どうしたの?アンタまーくんについてったんじゃなかった?」
「……あ、いや……な、何か知らん内にガンガン進んでっちゃって。えっと、置いてかれちゃってぇ……へへへ」
下っ端根性丸出しの卑屈な感じで誤魔化す。美咲は冷ややかな目で茂を見た後、鼻で笑って興味無さげに通り過ぎる。
ゼアル達も前だけを見つめて声をかける事なく通り過ぎた。その歯牙にも掛けない雰囲気に茂は目の端をヒクつかせながらその後ろ姿を追う。
「し、茂くん。置いてかれちゃうよ?」
そんな中、ただ一人だけ声をかけたのは歩。(こんな役立たずに同情された!?)と思い込んだ茂は歩を睨みつけた後、肩を思いっきり殴った。
「痛っ!!……えっ!?えぇ……?」
茂は舌打ちをしてとっとと歩いて行った。殴られた歩は理不尽だと思いながらも俯いてついて行く。そんな後方を尻目に最前線ではさらに魔獣人の部隊が投入されアニマンの方にも犠牲者が出始めた。
「……良いねぇ……強ぇのが出て来やがった……本番はここからだな……」
豹や熊の部隊が顔を出した。
見るからに肉食系の恐ろしい魔獣達だ。大猿達もまだ残っているし、混戦は必至。ガノンは笑う。その顔は亀裂の入った仮面の様に異様な表情だった。
大剣を思いっきり地面に突き立てると、彼の体は湯気の様な闘気を纏い出す。空気は完全に異様なものに変質し、誰もが振り向かざるを得ない気配を放出する。その瞬間かなり広範囲の興奮した魔獣人の大多数がガノンに押し寄せた。アニマンの前にいる魔獣人や、絶対に無視する事が出来ないはずの白の騎士団と戦っている魔獣人でさえ、戦闘を放棄してガノンに向かって走る。
「何だ……?」
突然起こった事にアニマン達はついていけない。それも当然。これはガノンが得意とする戦士特有のスキル「ヘイトコントロール」。敵対心を極限まで上げるこのスキルは後方支援にヘイトが向かない様に敵を惹きつける能力だが、彼の場合はこうして他人の獲物まで横取り出来る。
「フハハハッ!!良いぞ!来い!!俺が相手だぁ!!」
「ガノン!!おぬし卑怯だぞ!!」
突然ガノンに向かって行く敵の背後を斬りつけながらアウルヴァングが吠える。
「逃ゲルナ!!ワダシニ殺サレロ!!」
ルールーも背中を斬りつけながら魔獣人の多くを殺して行くが、ガノンに向かう魔獣人はその比ではない。ガノンは笑いながら大剣を振り回す。その様はアウルヴァングの「嵐」の名を奪いかねない凄まじい攻撃だった。
しかしその名がガノンに渡らない理由が一つ。それはこの戦いっぷりと光景を見れば一目瞭然。自分が傷付こうとどうなろうと関係ない、笑いながらただひたすらに楽しそうに剣を振るう戦闘狂である事実。”狂戦士”の名は伊達では無い。
「賭けの理由はこれかぁ。まぁ勝つ能力を備えてなきゃ賭け事なんてしないよな……」
ガノンが大半の敵を引きつけたお陰で少し余裕の出来た正孝は「ヘイトコントロール」の枠から外れた魔獣人を相手にしながらポツリと呟く。アニマンにも余裕が出来てガノンに集まる魔獣人の背中を斬りつけながら着実に敵を減らして行く。
それに気付いた致命傷を免れた魔獣人が、ガノンのスキルを痛みやら死への恐怖やらで何とか抜けて、ようやく攻めに転じ出した。真正面から戦えば有利な魔獣人も重症だからか、戦闘員程度のアニマン軍でも互角の戦いとなっていた。
「凄まじいですね……」
ハンターは後方からその様子を見て感心している。
「当たり前じゃん?ガノンは大雑把だけど、まぁ強いから」
ガノンの相棒のアリーチェは自分の事の様に胸を張った。ゼアルも剣を引き抜きながら何気無く答える。
「ああ、前回もあいつが多くの兵士を引きつけたお陰で魔王をおびき出した。今回も同じだ。もうすぐやって来るだろうな……」
「……それはどうでしょう。僕らにここまで攻め込まれているんですよ?もうとっくに避難していると見るのが妥当では?」
魔王とはいえ生き物である以上命が惜しいはず。ここがホームグラウンドで有利だとしても現在魔獣人は紛争真っ只中。さらに人類に脅かされる正に「泣きっ面に蜂」状態。
だがこれこそ好機。人類が攻撃してきたなら反旗を翻した魔獣人も放っては置けないはずだ。ヘイトが人類に向かっている今こそ逃げるにはもってこいだろう。以上の事からハンターの意見は「当たらずも遠からず」と言えた。
「それは無い」
ゼアルは一切の疑いなくそれを否定する。
「魔王はどれも傲岸不遜で自分が負けるとは露ほども思っていない。そこが危険であり脅威であり、我々が唯一付け入る隙だ。……何、時期に姿を現す」
剣を城にかざして隠れ潜む魔王にアピールする。ハンター達はその姿にまるで絵画の様な気品さを感じた。
「もうこの国に新たな魔王は出ない。私が永遠に葬ろう」
0
あなたにおすすめの小説
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる