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第十五章 終焉
第二十話 常軌を逸した被害
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「あー……スゥー……マジか」
ユピテルとの死闘を終え、ミーシャの元へとやって来たラルフの目に飛び込んできたのは、見るも無残に崩壊したエルフェニアの姿だった。
自然豊かな美しい木漏れ日の国は見るも無残に消え去り、禿げ上がった大地が存在を主張する。
ミーシャとアトムの戦いを甘く見ていた。というのもダークビーストを駆るアトムとの戦いでもここまでの被害はなかった。あの戦いでもかなりの被害があったことは無視出来ないが、それでもエルフたちは生活を取り戻していた。今回ばかりは樹上生活を諦めなければならない。
「結構良い戦いだったよ?特に緑の宝石を操ってた時が一番かな」
ミーシャは鼻高々に語る。神と戦ってたのにちょっと強い奴と戦ってた感は異常だと認識出来る。如何にミーシャが規格外であるのかを再認識させられた。
「真なる姿かぁ……あのアトムとの戦いがこれほどとは思わないじゃんかよ……」
ユピテルも相当なものだったが、規模は圧倒的にこっちの方が悲惨。エルフの民は異空間の中で今か今かと国に帰ることを待ちわびている。そんな中、ここがあのエルフェニアだって言われても信じてくれないだろう。
大体彼らはアトムに操られてしまったのだから、結婚式の途中から現在に至ったことになる。彼らの心境がどう変化するのか見ものではあるが、閉じ込めた立場上、敵意は確実にラルフたちに向く。
事情を知っている森王が説得するほか道はないが、国を一瞬にして失った元国民が自分の生活を消滅させられて恨まないわけない。
「こうなっては仕方なかろう……いつまでもそうして閉じ込めておくわけにもいかない。私を信じてもらうしか道はないぞ?」
森王も協力的だ。アトムという災害を二度も経験した種族の長だ。面構えが違う。
「いや、やっぱりまだ待ってくれないか?まずは安全な避難場所を確保しないと話にならない。ここで途方に暮れさせるのは本意じゃないしな」
「ふむ、では説明するだけ説明してこよう。半刻、私に時間をくれ」
特に断る理由はない。ラルフは異空間の扉を開けて森王を中に入れた。エルフの民が何かの拍子に出てこないように戸締りはしっかり確実に。
「意味のないことを……。エルフなんぞその辺に捨ておけ。助けるだけ無駄だ」
藤堂の鎖で捕らえられている八大地獄。先の戦いで気絶からようやくお目覚めのロングマンは澄まし顔で知った風な口を利く。
「その通りじゃな。傲慢と高飛車を煮詰めたような連中じゃ。話にならんじゃろうて」
「俺もあいつらは嫌いだ。ぶっ殺したくなるから俺の前には来させるなよ?」
「私もキラーイ。上からの物言いが何様って感じ?」
異世界転移組にはエルフは不人気といった風だ。今はエルフの価値観も少し変わり、だいぶ譲歩してくれているかもしれないが、昔は目も当てられないほど酷かったようだ。
「……まぁいっか」
色々考えて擁護しようかとも思ったが、それこそ劇的な変化が無いと根底から覆すのは無理だ。こうしてラルフ一行は優雅にその時を待つ。
「エルフの避難場所。……どこが良いかな?」
ラルフが頭を捻りながら出した条件は主に二つ。
一つ、安全が確保されながらそれでいて広くて近くの国に援助をさせてもらうこと。二つ、自然豊かで肥沃な土地であること。
エルフから自然を取ったらただの耳長。面倒なので都会に放り出すのも手ではあるが、森王の頑張りを無駄にするのは間違っている。その一心を大事に掲げる。
「ん?その条件なら、あそこなんて良いんじゃ無いか?」
意外にも思いついたのはロングマン。それもそのはず、八大地獄が襲撃して滅ぼした王国だからだ。伊達に各地で暴力をバラ撒いていない。
ラルフはその提案に膝を打つ。
「名案だぜ。それじゃ行くか!オークルドへ」
ユピテルとの死闘を終え、ミーシャの元へとやって来たラルフの目に飛び込んできたのは、見るも無残に崩壊したエルフェニアの姿だった。
自然豊かな美しい木漏れ日の国は見るも無残に消え去り、禿げ上がった大地が存在を主張する。
ミーシャとアトムの戦いを甘く見ていた。というのもダークビーストを駆るアトムとの戦いでもここまでの被害はなかった。あの戦いでもかなりの被害があったことは無視出来ないが、それでもエルフたちは生活を取り戻していた。今回ばかりは樹上生活を諦めなければならない。
「結構良い戦いだったよ?特に緑の宝石を操ってた時が一番かな」
ミーシャは鼻高々に語る。神と戦ってたのにちょっと強い奴と戦ってた感は異常だと認識出来る。如何にミーシャが規格外であるのかを再認識させられた。
「真なる姿かぁ……あのアトムとの戦いがこれほどとは思わないじゃんかよ……」
ユピテルも相当なものだったが、規模は圧倒的にこっちの方が悲惨。エルフの民は異空間の中で今か今かと国に帰ることを待ちわびている。そんな中、ここがあのエルフェニアだって言われても信じてくれないだろう。
大体彼らはアトムに操られてしまったのだから、結婚式の途中から現在に至ったことになる。彼らの心境がどう変化するのか見ものではあるが、閉じ込めた立場上、敵意は確実にラルフたちに向く。
事情を知っている森王が説得するほか道はないが、国を一瞬にして失った元国民が自分の生活を消滅させられて恨まないわけない。
「こうなっては仕方なかろう……いつまでもそうして閉じ込めておくわけにもいかない。私を信じてもらうしか道はないぞ?」
森王も協力的だ。アトムという災害を二度も経験した種族の長だ。面構えが違う。
「いや、やっぱりまだ待ってくれないか?まずは安全な避難場所を確保しないと話にならない。ここで途方に暮れさせるのは本意じゃないしな」
「ふむ、では説明するだけ説明してこよう。半刻、私に時間をくれ」
特に断る理由はない。ラルフは異空間の扉を開けて森王を中に入れた。エルフの民が何かの拍子に出てこないように戸締りはしっかり確実に。
「意味のないことを……。エルフなんぞその辺に捨ておけ。助けるだけ無駄だ」
藤堂の鎖で捕らえられている八大地獄。先の戦いで気絶からようやくお目覚めのロングマンは澄まし顔で知った風な口を利く。
「その通りじゃな。傲慢と高飛車を煮詰めたような連中じゃ。話にならんじゃろうて」
「俺もあいつらは嫌いだ。ぶっ殺したくなるから俺の前には来させるなよ?」
「私もキラーイ。上からの物言いが何様って感じ?」
異世界転移組にはエルフは不人気といった風だ。今はエルフの価値観も少し変わり、だいぶ譲歩してくれているかもしれないが、昔は目も当てられないほど酷かったようだ。
「……まぁいっか」
色々考えて擁護しようかとも思ったが、それこそ劇的な変化が無いと根底から覆すのは無理だ。こうしてラルフ一行は優雅にその時を待つ。
「エルフの避難場所。……どこが良いかな?」
ラルフが頭を捻りながら出した条件は主に二つ。
一つ、安全が確保されながらそれでいて広くて近くの国に援助をさせてもらうこと。二つ、自然豊かで肥沃な土地であること。
エルフから自然を取ったらただの耳長。面倒なので都会に放り出すのも手ではあるが、森王の頑張りを無駄にするのは間違っている。その一心を大事に掲げる。
「ん?その条件なら、あそこなんて良いんじゃ無いか?」
意外にも思いついたのはロングマン。それもそのはず、八大地獄が襲撃して滅ぼした王国だからだ。伊達に各地で暴力をバラ撒いていない。
ラルフはその提案に膝を打つ。
「名案だぜ。それじゃ行くか!オークルドへ」
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