【完結】悪役令嬢をすればするほど溺沼化していくので、早くヒロインとくっついてください。

MAYY

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第二章 【学園編】

17.なりふりかまっていられない

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「すべては俺の甘さからだ。申し訳ない。俺はサミュラを愛してる。どうか婚約解消はしないでほしい。」

目の前で跪いて私の手をとり切実な目でまっすぐに見つめてくるのはこの国の皇太子殿下。
目下の令嬢になにしてるんですか??

「こんな私に跪くなんておやめください。」

慌ててしゃがみミゥレンド殿下と目線を同じにした。
なんでこんなことになったのか……………





「えっ!?皇太子殿下がお見えになってる??婚約解消のことで何かあったのかしら?」

「とにかく、サミュラお姉様は自分の気持ちを伝えて婚約破棄の方向で話をすればすべて上手くいくわ。」

「わっわかったわ。」

ミゥレンド殿下と対面して今までのことを話された。読めなかったけどまさか毎日手紙をくれているとは思わなかった。忘れられてなんかなかったことがわかっただけで心が温まる気がする。
でも、、先ほどのライラの言葉を思い出して伝える。

「殿下の気持ちを聞けて嬉しかったです。連絡がない間ずっと迷ってました。辛いことですが殿下には他に好きな人が現れたのかもしれないと……私との婚約話が弊害になっていたらと結論が出まして婚約破棄をご提案させていただきました。殿下の気持ちをこの先好きになる方……婚約者になる方に言われると喜ばれますわ。」

言っていてズキッと心に重い言葉もあったけれど、本心である。
微笑みながら伝えると殿下もわかってくれたのか急に立ち上がり私に近づきながら

「婚約破棄はしないよ。」

「えっ!?」

「サミュラを逃さない。俺からはなれることは許さない。」

笑顔で怖いこと言いながら私の前で跪いた。
ライラの言った通りに気持ちを伝え温かく見守っていこうと思ってたのに………ミゥレンド殿下からは異常な執着を感じますが!?
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