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10.初恋は達成された。
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デビュタントのためにサティアにドレスと装飾品を送ったら、いつもの護衛騎士が「独占欲強っ。」と呟いた。
兄上達は顔をひきつらせ、父上は「何かやらかす前に早く結婚させねば。」と呟き、母上は「ふふふ。ライトらしいわね。」と微笑んでいた。
俺はサティアがこれを着ると思うだけで満足……いや興奮する。
これを着せて婚約者発表に結婚発表を兼ねるからこれくらい当たり前だろ。
このドレスを着ている綺麗なサティアから脱がせるのが楽しみだ。
「『サティアお嬢様、ライト王子様に溺愛されてますね。』って支度をしてくれたメイドに言われました。このドレスとても素敵でライト様に包まれてるみたいで嬉しいです。」
そうだろうな。
白を基調としたドレスだが俺の銀髪色をレースで全身コーデさせ、瞳の赤色で装飾品にドレスにも薔薇を散りばめている。誰が見ても俺のだとわかるように。
「気に入ってもらえてよかった。サティアは似合うと思ってたよ、綺麗だ。今日は俺が側から離れないから安心して楽しもう。」
意味をわかってる公爵はとても複雑な顔をしてる。
そうなるよな、デビュタントはお披露目だ。
そんな場に離れもしない男が側にいるとダンスも出来ない。と思ってるだろうが、他の男とさせるわけないだろ。
「嬉しいです。初めてで不安でしたがライト様が側にいてくれれば安心ですね。私も離れたくないです。」
純粋無垢はいいが俺が守らなければ。
ほら、公爵はサティアの言葉を聞いて天を仰いでる。
「サティアをよろしくお願いします。…………今日は私が主人を構ってますので明日の午後には送り届けてくださいね。」
近づいてきて誰にも聞こえないよう公爵夫人から後半言われた言葉にドキリとした。
母上と同じ人種だな。
「わかりました。心遣いありがとうございます。」
俺の行動が読めてるのか………侮れない。
そう、今日の発表を終え、俺はサティアを帰すつもりはない。
泥々に甘えさせてサティアの全てを味わって果てたい。
ああ、早くデビュタントを終わらせなければ。
横で賑やかに「行ってきます。」と挨拶をしてるサティア。
この後の事を考えるだけで身体が高揚してきた。
「最後にサティア・バーレン公爵令嬢。」
呼ばれて俺がエスコートしてる時点で周りがざわめいていた。
サティアを見た令息達があまりにも惚けた顔をしてるから内心ムカついた。
横のサティアが「わかってましたが、ライト様はモテるのですね。私の王子様なのに。」と可愛い嫉妬をしてるから思わず何もかも投げてこの場から俺の部屋に連れ込みたい衝動にかられた。
「俺はサティアしか目に入らないから安心して。」
耳元で呟いたらサティアが嬉しそうに笑顔を俺に見せてきたからやっぱり早く俺の部屋へ………と堂々巡りをしていた。
無事にダンスも終え、サティアは俺以外と踊ることはなく令息と一言も話すことなく発表の時を迎えた。
「今日から社交界デビューする令嬢達おめでとう。また皆にお知らせがある。この度、サティア・バーレン公爵令嬢と我が息子第三王子のライトが婚約をしたことを正式に発表する。また、結婚も数日後に執り行う。」
婚約発表だけだとわかるが、周りから結婚も……と驚きでざわついていた。
これからお近づきになりたい感丸出しだった今日初めてサティアを見た令息達はこの世の終わりのような表情で落胆していた。
やはり、サティアを野放しにすることは出来ないな。
俺が囲ってないとな。
さて。発表も終わったしそろそろか。
「これで私はライト様の婚約者で数日後は妻になるんですね。幸せです。ライト様、私を選んでくれてありがとう。」
上目遣いで見られ、嬉しいことを言われ俺の理性が吹っ飛んだ。
「父上、母上、俺はこれにて下がらせてもらいます。行くよ、サティア。」
「えっ?あっ、はい。国王陛下並びに王妃様これからよろしくお願いします。」
「可愛い娘が出来て嬉しいわ。今度ゆっくり話しましょうね。ライト、お手柔らかに……いいわね。」
母上はさすがにわかったか。
「わかりました。」
頷いて歩いていく時、「まっ待てライト、何処に行くんだ!?」父上が引き留めてるのがわかったが振り返らずにサティアをエスコートした。
母上がフォローいれてくれるから大丈夫だろう。
「ここは俺の部屋だから気軽にしてくれ。今からサティアを味わう。」
「ふぇ!?あっ味わう??」
意味がわからずキョトンとしてるサティアが可愛い。
俺の送ったドレスに身を包み俺のだと皆に知らしめた今、最高に気分がいい。
「ドレス似合ってるよ。俺に脱がす権利をくれ。」
「そそそそそそそそういう意味ですか??」
いみがわかったのか頬を赤らめて動揺し始めた。
「嫌か?」
「いいえ………むしろ嬉しいです。」
瞳を潤ませ俺を見上げるサティアが最高に可愛くて唇を舐め、カチャッとドアの鍵を閉めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
番外編の数話二人のR18を投稿予定です。
兄上達は顔をひきつらせ、父上は「何かやらかす前に早く結婚させねば。」と呟き、母上は「ふふふ。ライトらしいわね。」と微笑んでいた。
俺はサティアがこれを着ると思うだけで満足……いや興奮する。
これを着せて婚約者発表に結婚発表を兼ねるからこれくらい当たり前だろ。
このドレスを着ている綺麗なサティアから脱がせるのが楽しみだ。
「『サティアお嬢様、ライト王子様に溺愛されてますね。』って支度をしてくれたメイドに言われました。このドレスとても素敵でライト様に包まれてるみたいで嬉しいです。」
そうだろうな。
白を基調としたドレスだが俺の銀髪色をレースで全身コーデさせ、瞳の赤色で装飾品にドレスにも薔薇を散りばめている。誰が見ても俺のだとわかるように。
「気に入ってもらえてよかった。サティアは似合うと思ってたよ、綺麗だ。今日は俺が側から離れないから安心して楽しもう。」
意味をわかってる公爵はとても複雑な顔をしてる。
そうなるよな、デビュタントはお披露目だ。
そんな場に離れもしない男が側にいるとダンスも出来ない。と思ってるだろうが、他の男とさせるわけないだろ。
「嬉しいです。初めてで不安でしたがライト様が側にいてくれれば安心ですね。私も離れたくないです。」
純粋無垢はいいが俺が守らなければ。
ほら、公爵はサティアの言葉を聞いて天を仰いでる。
「サティアをよろしくお願いします。…………今日は私が主人を構ってますので明日の午後には送り届けてくださいね。」
近づいてきて誰にも聞こえないよう公爵夫人から後半言われた言葉にドキリとした。
母上と同じ人種だな。
「わかりました。心遣いありがとうございます。」
俺の行動が読めてるのか………侮れない。
そう、今日の発表を終え、俺はサティアを帰すつもりはない。
泥々に甘えさせてサティアの全てを味わって果てたい。
ああ、早くデビュタントを終わらせなければ。
横で賑やかに「行ってきます。」と挨拶をしてるサティア。
この後の事を考えるだけで身体が高揚してきた。
「最後にサティア・バーレン公爵令嬢。」
呼ばれて俺がエスコートしてる時点で周りがざわめいていた。
サティアを見た令息達があまりにも惚けた顔をしてるから内心ムカついた。
横のサティアが「わかってましたが、ライト様はモテるのですね。私の王子様なのに。」と可愛い嫉妬をしてるから思わず何もかも投げてこの場から俺の部屋に連れ込みたい衝動にかられた。
「俺はサティアしか目に入らないから安心して。」
耳元で呟いたらサティアが嬉しそうに笑顔を俺に見せてきたからやっぱり早く俺の部屋へ………と堂々巡りをしていた。
無事にダンスも終え、サティアは俺以外と踊ることはなく令息と一言も話すことなく発表の時を迎えた。
「今日から社交界デビューする令嬢達おめでとう。また皆にお知らせがある。この度、サティア・バーレン公爵令嬢と我が息子第三王子のライトが婚約をしたことを正式に発表する。また、結婚も数日後に執り行う。」
婚約発表だけだとわかるが、周りから結婚も……と驚きでざわついていた。
これからお近づきになりたい感丸出しだった今日初めてサティアを見た令息達はこの世の終わりのような表情で落胆していた。
やはり、サティアを野放しにすることは出来ないな。
俺が囲ってないとな。
さて。発表も終わったしそろそろか。
「これで私はライト様の婚約者で数日後は妻になるんですね。幸せです。ライト様、私を選んでくれてありがとう。」
上目遣いで見られ、嬉しいことを言われ俺の理性が吹っ飛んだ。
「父上、母上、俺はこれにて下がらせてもらいます。行くよ、サティア。」
「えっ?あっ、はい。国王陛下並びに王妃様これからよろしくお願いします。」
「可愛い娘が出来て嬉しいわ。今度ゆっくり話しましょうね。ライト、お手柔らかに……いいわね。」
母上はさすがにわかったか。
「わかりました。」
頷いて歩いていく時、「まっ待てライト、何処に行くんだ!?」父上が引き留めてるのがわかったが振り返らずにサティアをエスコートした。
母上がフォローいれてくれるから大丈夫だろう。
「ここは俺の部屋だから気軽にしてくれ。今からサティアを味わう。」
「ふぇ!?あっ味わう??」
意味がわからずキョトンとしてるサティアが可愛い。
俺の送ったドレスに身を包み俺のだと皆に知らしめた今、最高に気分がいい。
「ドレス似合ってるよ。俺に脱がす権利をくれ。」
「そそそそそそそそういう意味ですか??」
いみがわかったのか頬を赤らめて動揺し始めた。
「嫌か?」
「いいえ………むしろ嬉しいです。」
瞳を潤ませ俺を見上げるサティアが最高に可愛くて唇を舐め、カチャッとドアの鍵を閉めた。
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番外編の数話二人のR18を投稿予定です。
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