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~集会の後で~
大ホールから執務室へ戻った国王陛下は大きな一人用のソファにドカリと座った。二人用のソファのど真ん中には第一王子が座る。すぐに宰相も入室し、二人から見える場所に立った。
メイドは三人分のお茶を出し早々に下がる。気の利くメイドである。
「宰相とりあえず座れ。首が疲れるわい」
「アハハ。かしこまりました。
では、失礼いたします」
宰相は第一王子と反対側の二人用ソファの一番端に座った。気の利くメイドはもちろんそこにお茶が用意されている。
三人は同時にお茶を手にした。
「「「ハァ~」」」
三人でげんなりと肩を落とす。
「騎士団長の言う通りだな。反逆罪のおそれを考えれば報告があった時点で動くべきだった。ガキだと思い込み、その考えをしていなかった。
ワシもまだまだ甘いな」
国王陛下は項垂れた。
「学園でのことでありますし、王太子となられる第一王子殿下でしたらまだしも、家臣に婿入りする予定であった第三王子殿下への策略でそこまで考えているとは思えませんが……」
「まあ、おそらくはただの痴情話であろうな。だが、対外的に反逆罪の可能性を考えてワシが動くことは他への牽制になる」
「それをフォローなさることが騎士団長殿のお役目でございます。騎士団長殿のお言葉をあの場で許可なさった裁量はさすがでございます」
「そうか。では後は騎士団に任せよう。第三王子の身柄も騎士団へ預けよ。そして、第三王子の護送の時期は騎士団長に相談せよ。
王家が第三王子を慮ったと思われると騎士団もやりにくかろう。今回だけは第二王子には関わらせるな」
「かしこまりました」
第二王子は騎士団部隊長の一人である。
「それにしても、想定の中でも最悪なものになりましたね」
第一王子がため息を吐いた。
「あの席でやらかさねば、数年で戻らせてやったものをっ!」
国王陛下がソファの肘掛けを殴る。
集会でのことがなければ、ロンゼ公爵家への謝罪金のため第三王子の資産没収と、ロンゼ公爵家への侮辱罪で数年の奉公をさせることになっていた。
「陛下。私の私財までお使いになるとは……」
第一王子がジト目で国王陛下を睨んだ。
第二王子は防衛関係の執務に集中したいと希望し、最低限の資産以外は放棄しているので、第二王子から取れるものはない。第二王子が必要とする物は軍事費の経費で賄える。
「致しかたあるまい。冤罪をのたまうだけでなく婚約解消まであそこで宣言しおってっ!
おかげでロンゼ公爵家への謝罪金が倍増したわっ! あやつの罪もなっ!」
元第三王子は数年の奉公のはずがほぼ一生涯奉公することになったようだ。
「ワシの私財はその謝罪金でたいそう目減りする。お前の私財を使わねば罰金までは足りぬではないか」
第三王子はまだ学生なので資産はあまりもたされていない。婚姻すれば、国から婿入り祝い金が支払われ、ロンゼ公爵領の隣の領地――男爵家の半分ほど――を持参する予定だった。その領地は謝罪金としてロンゼ公爵のものとなるだろう。
王家としての罰金五千万ガルの他にロンゼ公爵家への謝罪金が発生する。他の三家に払わないだけマシなのかもしれないが。
ただし、王家には領地を簡単に切り売りできないという問題がある。公爵家に売れば力関係が崩れる。侯爵家伯爵家では領地の大きさによっては陞爵せねばならなくなり、国庫からの爵位金が増えるため王家だけでは決められない。下位貴族は買えるわけがないし、叙爵するほど功績を残している者も見当たらない。
王家も領地管理貯蓄はあるがそれはもちろん使えない。
さらに『国宝』と言われる宝石類は代々受け継がれ数多持っているがまさかこれは売れない。
大ホールから執務室へ戻った国王陛下は大きな一人用のソファにドカリと座った。二人用のソファのど真ん中には第一王子が座る。すぐに宰相も入室し、二人から見える場所に立った。
メイドは三人分のお茶を出し早々に下がる。気の利くメイドである。
「宰相とりあえず座れ。首が疲れるわい」
「アハハ。かしこまりました。
では、失礼いたします」
宰相は第一王子と反対側の二人用ソファの一番端に座った。気の利くメイドはもちろんそこにお茶が用意されている。
三人は同時にお茶を手にした。
「「「ハァ~」」」
三人でげんなりと肩を落とす。
「騎士団長の言う通りだな。反逆罪のおそれを考えれば報告があった時点で動くべきだった。ガキだと思い込み、その考えをしていなかった。
ワシもまだまだ甘いな」
国王陛下は項垂れた。
「学園でのことでありますし、王太子となられる第一王子殿下でしたらまだしも、家臣に婿入りする予定であった第三王子殿下への策略でそこまで考えているとは思えませんが……」
「まあ、おそらくはただの痴情話であろうな。だが、対外的に反逆罪の可能性を考えてワシが動くことは他への牽制になる」
「それをフォローなさることが騎士団長殿のお役目でございます。騎士団長殿のお言葉をあの場で許可なさった裁量はさすがでございます」
「そうか。では後は騎士団に任せよう。第三王子の身柄も騎士団へ預けよ。そして、第三王子の護送の時期は騎士団長に相談せよ。
王家が第三王子を慮ったと思われると騎士団もやりにくかろう。今回だけは第二王子には関わらせるな」
「かしこまりました」
第二王子は騎士団部隊長の一人である。
「それにしても、想定の中でも最悪なものになりましたね」
第一王子がため息を吐いた。
「あの席でやらかさねば、数年で戻らせてやったものをっ!」
国王陛下がソファの肘掛けを殴る。
集会でのことがなければ、ロンゼ公爵家への謝罪金のため第三王子の資産没収と、ロンゼ公爵家への侮辱罪で数年の奉公をさせることになっていた。
「陛下。私の私財までお使いになるとは……」
第一王子がジト目で国王陛下を睨んだ。
第二王子は防衛関係の執務に集中したいと希望し、最低限の資産以外は放棄しているので、第二王子から取れるものはない。第二王子が必要とする物は軍事費の経費で賄える。
「致しかたあるまい。冤罪をのたまうだけでなく婚約解消まであそこで宣言しおってっ!
おかげでロンゼ公爵家への謝罪金が倍増したわっ! あやつの罪もなっ!」
元第三王子は数年の奉公のはずがほぼ一生涯奉公することになったようだ。
「ワシの私財はその謝罪金でたいそう目減りする。お前の私財を使わねば罰金までは足りぬではないか」
第三王子はまだ学生なので資産はあまりもたされていない。婚姻すれば、国から婿入り祝い金が支払われ、ロンゼ公爵領の隣の領地――男爵家の半分ほど――を持参する予定だった。その領地は謝罪金としてロンゼ公爵のものとなるだろう。
王家としての罰金五千万ガルの他にロンゼ公爵家への謝罪金が発生する。他の三家に払わないだけマシなのかもしれないが。
ただし、王家には領地を簡単に切り売りできないという問題がある。公爵家に売れば力関係が崩れる。侯爵家伯爵家では領地の大きさによっては陞爵せねばならなくなり、国庫からの爵位金が増えるため王家だけでは決められない。下位貴族は買えるわけがないし、叙爵するほど功績を残している者も見当たらない。
王家も領地管理貯蓄はあるがそれはもちろん使えない。
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