逢魔が時の神隠し

ほの

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妖鬼山

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「唯。ごめんなさい。」

僕の目の前で頭を下げる隼人の図。もう見なれた光景だ。

「あのさ、僕だから良かったけど、人によっては、友達としての縁切られてもおかしくない行動なんだから気をつけなよ。」

「はい、、、。」

これはまた繰り返すやつだ、と思いながら言葉を繋げる。

「もういいよ。そんなことよりご飯食べに行こ。お腹すいて、もうダメになりそう。」

本当にお腹が空いた。朝は食欲が湧かないので軽くすませて、昼にたくさん食べるのが僕のセオリーだ。それなのに隼人のせいで狂ってしまった。

「おう!ラーメン屋行こ!まじでトッピングとかいっぱい乗せていいからな!俺が奢るからな!」

「ありがとう、遠慮なくそうさせてもらうよ。」

さっきまで怒られてシュンとしていたのが嘘だったかのように、キラキラと眩しい笑顔を見せる能天気な隼人を見ていると、怒っているのがアホらしく思えてくる。僕は、隼人に甘いのかもしれない。

「そう言えば唯。俺の事待ってくれてる間どこにいたんだ?携帯の充電もそんな減ってねえし、どっかで暇つぶししてくれてたんだろ?」

 隼人のその一言で忘れかけていたことを思い出す。図書館で見つけた謎の注意書き。何事もなかったかのように努めて平静を装った。

「あー、図書館に行ってたよ。中学の時はよく行ってたんだけど、最近は行ってなかったから、久しぶりに行ってみたくなって。」

注意書きのことは、隼人には言わない方がいいだろう。どうせイタズラだ、と論しても、話を聞かず、図書館に行きたがる未来が見えている。

「へーー、図書館か!唯、昔から本好きだったもんな。なんか面白い本あったか?」

「いや、あんまり読めてないかな。僕が今読んでる小説の新刊も入荷されてなかったし。何かを読むって言うよりかは、全体的に、見て回ってた感じだから。」

たわいもない会話をしながら、ラーメン屋までの道のりを歩いた。
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