幼女のゆるっと日常生活~異世界迷宮都市~

ふらんぼわーぬ

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今わたし、巡回乗合馬車でゴトゴト進んでいるの。

冒険者ギルド前の2番乗り場から乗り込んで、今中央広場の外周を進んでるところ。
馬車から見える街並みが、この歳になって初めて見るって言ったら、サリーは驚いちゃうね。

ああ、ここからも見えるね、世界樹さん。相変わらずキラキラで綺麗。
他の街路樹に擬態?っていうのをしているらしいけど、わたしには『世界樹の加護』っていうのがついちゃってたらしいので、普通にそのままの姿で見えちゃうけど・・・今はこれも秘密の内緒だ。
なんかこっちに気が付いて、手を振られてるような気分になるキラキラだわぁ・・・
あうっ!気が付いたってバレた!!キラキラが噴いたよ・・・うわぁ
なんてね。この間覚えた、現実逃避ってやつだよ・・・はははー


ぽーっと外を眺めていたけど、腕にそっと触れる肉球がその存在を思い出す。
「ルチアしゃま、気分わるいにゃ?」
一緒に行動することになった、ケット・シーの『ムゥ』ちゃん。本当はもっと長い名前だけど知られちゃいけないんだって!だから略して、ムゥちゃん!!!

「大丈夫!初めて、迷宮へおつかいに行くからちょっと緊張していただけだよ!」

今のムゥちゃんの姿は、猫獣人さんに変わっている。そういう魔法なんだって!凄い!
でも直接触れると、実際の姿がわかっちゃう感じかなぁ。

「ずっと一緒に行くから心配ないにゃ」

そうだねぇ。自分の胸をポムッとか叩いて可愛いんだけど!うん。元気でてきた!
・・・・やっぱり『にゃ』っていいにゃ♪



いゃぁ、あの日から怒涛の流れだったわ。

サリーが次の日、おこぼれの焼き菓子を持ってきてくれた。わたし達だけで食べられる量じゃないくらいいっぱいあって「お家の人に気を使わせちゃったね」っておばあちゃんが言ってお礼に何かを持たせたみたい。
それが大人のお付き合いっていうんだって!

そして、お菓子の残りをおばあちゃん達にもわけたんだけどね。その日は何もなく、サリーと楽しく遊んで、またねっていって別れたんだけど・・・

わたしがそんな高魔素のおやつを食べたって知ったおとうさんが、怒っちゃってさ、ちょっと家で大騒ぎしちゃって
喧嘩みたいになって、師匠も交えてお話したんだよね。おかあさんも怖い顔しててね・・・
わたしもいっぱい泣いたの。


最初はよく分からなかったけど、つまりは過保護がいきすぎて、わたしアホの子になってたって事なのよ。

そうだよねぇ。一応宿屋?を継がせるにしても、今まで一度もまともなお手伝いとかした事なかったわ。
料理を覚えるわけじゃなし、まだ魔力が安定してないって事で、属性魔法の入り口になるからって、魔力が染まらない様に生活魔法すら使えないでいた。外におつかいなんて、街の子は普通にしてるってその時初めてしった。
あたし、何も考えないでほけぇーと暮らしてたんだなぁ。

だっていつも誰か側にいて相手してくれたから、困ったりしたことなかったの。

おじいちゃんとおばあちゃんは、親が何も言わないから手を出せずにいたみたい。
とはいえね、ほとんど家にいない親が何を言うって、おかしな事を言い出したら叱ろうとは思ってて
それでも8歳になれば変わるだろうって、だからこの間の『成長痛』は嬉しかったんだって。
あの、からだ痛い病ってそういう呼び名だったらしいよ。しかも、3,4才でなるんだって。
わたし遅れてなったから、症状が重かったみたい。ほんとに、おとうさん何してくれるんだって!うっかり大嫌いって叫んたから泣いたなぁ・・・おとうさんが!

それなのに何も変わらないどころか、娘の成長を阻害しそうな気配が出てきたら、そりゃお話合いになるだろうね。

今回の事は、わたしが変わるきっかけになればいいって、師匠はふわっと微笑んでナデナデしてくれた。
大きくなったら、なでなではしてもらえなくなるのかな?師匠にならいつでもなでなでされたい気持ち!

その日は久しぶりに会った師匠の花の香りにうっとりしながらよく眠れた。




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