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師匠のお手紙を届けて戻れば、今日はお仕舞い。
冒険者ギルトのゼノンさんと商業ギルドのスピアーダさんと、職人ギルドの各ギルド長宛てのものと、、この街の北東区画にある『歓楽街』っていう、いっぱいお姉さん達が居る場所を仕切っているリーナさん宛て。リーナさんは師匠のお客様でもあるから知っている。
お店の方にも時々来るんだよ。師匠とは違って近寄りがたいけど、とってもとっても美人さんだ。
いつも一人だけ護衛さんを連れてくる。この人は、片腕が無いし片足も引きずっていて顔も傷だらけの怖そうに見える男の人で、入り口に立ってて絶対に座らない。入り口を見る時の眼は鋭いけど、リーナさんを見る時は、とても優しいって知ってから怖くなくなった。とても強い人なのってリーナさんも言ってた。
わたしにも優しかった。足が不自由なのに、ちゃんと屈んでお話してくれる人だ。話し方も『礼儀正しい』人だ。
家族や友達と話す言葉と、外で使う話し方があるから覚えましょうって言われて『お手本』になると師匠が言うぐらい丁寧に話す人で、今では、目が合うと少しだけ笑ってくれるようになった。
なんであの護衛のアールさんを思い出したんだっけ、そうだ今日は街で、普段は見かけない感じのね怖そうな男の人達がいたんだ。殆どの人はお仕事している時の眼だって分かったから、鋭いけど怖くない。そんな人達だった。だけど、どうしても気持ち悪い目付きの人がいて嫌だなって思ったの。ジロジロ見てくるし、ニヤニヤされて凄い感じ悪いんだよっ!!!ギルドでの事もね・・・
「それでは師匠、失礼します。」
師匠に完了の報告をしして、ご挨拶を済ましてお店を出ると、そのままお向かいだ。
今日あった事を、お祖母ちゃんにも早く教えたくて、自宅ではなく、宿屋のほうから顔を出した。
「ただいまぁ、お祖母ちゃん」
「おや、ルチアお帰りよ。なんだい、慌てちゃって・・」
「聞いて、聞いて!!あのね、今日ねギルドでね・・・」
わたしは、今日起きた事をお祖母ちゃんに一気に話し始めた。
「おや、まあ!もうそんな時分かい。この街は、一年中穏やかな気候だから、ついつい無頓着になるね。どれ、後でルチアを気にかけてくれた、アンナとエフィーにはお礼しておくからね」って言って大きな声で笑った。えー、お祖母ちゃんも何か知っているの??そんなに当たり前の事だった?
「風物詩ですかー、懐かしいですね。ルチアちゃん大丈夫だった?怖くなかった?」
いつの間にか側に来て、わたしの話を一緒に聞いていたリヒテさんがそんな事を言う。
「大丈夫、なんか知らない間にパリッってなったし!それに、ギルドにいた人達は笑ってて楽しそうだったんだよ!!ところで、風物詩ってなあに??」
「そうだなあ、季節をより強く感じる事象と言いますか、とある季節を知らせる印みたいなものですかね。改めて聞かれると、うまく説明できないなぁ」ってリヒテさんが言った。
その輪に、仕事終わりで戻ってきたローロさんやココさん、いつも串焼きは命って叫んでるスエンさんとリックさんも加わってきた。
「なんだ、嬢ちゃん『銀貨』は初めてだったのか?しっかしギルド内でとか、そいつ命知らずだなあ」
リックさんが、笑いながら言うと
「ルチアちゃんこの間、誕生日で最近見習いになったんだもの。知らないわよ~」ローロさんも笑顔だ。
「ありゃ、その顔は『銀貨』も知らねぇなぁ。箱入りなんだなぁ。他所から来た俺たちですら知ってるぞ」
リックさんが少し呆れたように言えば、ココさんがわたしをぎゅっと抱きしめてナデナデしながら
「ルチアちゃんは、これでいい。このまま大きくなって良い」と静かに話した。
「知ってるってリックはもうここに来て4年目だろう?知らない方が可笑しいさ。」
お祖母ちゃんがそう言うと、リックさんは言うのよ~、
「だけどなぁ女将さん、嬢ちゃん見てて思うんだけどよ、こんなに綺麗に育っちまってどうすんだ?」
ぬ!これはあまり褒められてない感じだね!!むむむ。
「リック、お前さんねぇ、それシモンの前で言っておやりよ。」
面白そうにニヤリと笑ったお祖母ちゃんに言われて、
「え? あー、えーと今のは無しで!!頼むよ!みんな内緒にしててくれよーまだここの宿屋に世話になんだよー」
キョロキョロしながら慌てるリックさんが可笑しかったのか、みんなで笑ってた。
わたしは、今までだったら分からない事は、ただまぁ良いかーって、ただ見てるだけで何も思わなかったけど、今はちゃんと聞いて考えるようになったんだよ!
つまり、お父さんの『超過保護』がわたしをアホの子に育てちゃったっていう事よね。今はましになったけど、話の中身によっては、まだまだ不味いと思われて、聞かされてないのかな。どれの事だろう?風物詩?質問したのに、誰も答えてくれないなぁ・・・どしてだろ?何か、はぐらかされてるよね!!!
でもね、わたしには分かる!!
リックさんは、お調子者のじいちゃんの流れを汲む口の軽さがあるよ絶対!!
狙うはリックさんだ!聞かせて貰おうじゃない!負けるもんか!
「お祖母ちゃん、お腹が空いたの。お夕飯は何時?」
お祖母ちゃんに声をかけると、
「あら、いけない。もうそんな時間かね?すぐに支度しようか、リヒテ手伝うよ」
「助かります女将さん。ローロさんとココさんはどうする?」
「今日は自炊するつもりなので、裏の竈をかりますね。」二人は宿屋の裏側に・・・
ふふっ、上手く人を減らせたぞー。スエンさんは、何か武器の手入れをしてる。
ニコニコした顔で、リックさんの隣に座ると、
「あー、嬢ちゃんさっきのは・・・」言い辛そう・・・ふっ
「大丈夫。ちゃーんと内緒にするね。代わりに質問に答えてくれると嬉しいなぁ」
さっきよりも、更にニコニコ笑ったのに、リックさんに物凄く嫌そうな顔をされちゃった。
だけど、なんだろう・・・嫌じゃないぞー。何かの勝負が始まっていて、負ける気がしない時ってこういう時だろうか・・・
「風物詩ってなぁに?」まずはこれから!
「あー、シモンさんには俺が話したって絶対内緒な!約束だぞ!バレたらタイヘンだからね!お願いね!!」
ってリックさんしつこいな。そんなにお父さんにバレると不味い?
でもニコリとしてあげた!
冒険者ギルトのゼノンさんと商業ギルドのスピアーダさんと、職人ギルドの各ギルド長宛てのものと、、この街の北東区画にある『歓楽街』っていう、いっぱいお姉さん達が居る場所を仕切っているリーナさん宛て。リーナさんは師匠のお客様でもあるから知っている。
お店の方にも時々来るんだよ。師匠とは違って近寄りがたいけど、とってもとっても美人さんだ。
いつも一人だけ護衛さんを連れてくる。この人は、片腕が無いし片足も引きずっていて顔も傷だらけの怖そうに見える男の人で、入り口に立ってて絶対に座らない。入り口を見る時の眼は鋭いけど、リーナさんを見る時は、とても優しいって知ってから怖くなくなった。とても強い人なのってリーナさんも言ってた。
わたしにも優しかった。足が不自由なのに、ちゃんと屈んでお話してくれる人だ。話し方も『礼儀正しい』人だ。
家族や友達と話す言葉と、外で使う話し方があるから覚えましょうって言われて『お手本』になると師匠が言うぐらい丁寧に話す人で、今では、目が合うと少しだけ笑ってくれるようになった。
なんであの護衛のアールさんを思い出したんだっけ、そうだ今日は街で、普段は見かけない感じのね怖そうな男の人達がいたんだ。殆どの人はお仕事している時の眼だって分かったから、鋭いけど怖くない。そんな人達だった。だけど、どうしても気持ち悪い目付きの人がいて嫌だなって思ったの。ジロジロ見てくるし、ニヤニヤされて凄い感じ悪いんだよっ!!!ギルドでの事もね・・・
「それでは師匠、失礼します。」
師匠に完了の報告をしして、ご挨拶を済ましてお店を出ると、そのままお向かいだ。
今日あった事を、お祖母ちゃんにも早く教えたくて、自宅ではなく、宿屋のほうから顔を出した。
「ただいまぁ、お祖母ちゃん」
「おや、ルチアお帰りよ。なんだい、慌てちゃって・・」
「聞いて、聞いて!!あのね、今日ねギルドでね・・・」
わたしは、今日起きた事をお祖母ちゃんに一気に話し始めた。
「おや、まあ!もうそんな時分かい。この街は、一年中穏やかな気候だから、ついつい無頓着になるね。どれ、後でルチアを気にかけてくれた、アンナとエフィーにはお礼しておくからね」って言って大きな声で笑った。えー、お祖母ちゃんも何か知っているの??そんなに当たり前の事だった?
「風物詩ですかー、懐かしいですね。ルチアちゃん大丈夫だった?怖くなかった?」
いつの間にか側に来て、わたしの話を一緒に聞いていたリヒテさんがそんな事を言う。
「大丈夫、なんか知らない間にパリッってなったし!それに、ギルドにいた人達は笑ってて楽しそうだったんだよ!!ところで、風物詩ってなあに??」
「そうだなあ、季節をより強く感じる事象と言いますか、とある季節を知らせる印みたいなものですかね。改めて聞かれると、うまく説明できないなぁ」ってリヒテさんが言った。
その輪に、仕事終わりで戻ってきたローロさんやココさん、いつも串焼きは命って叫んでるスエンさんとリックさんも加わってきた。
「なんだ、嬢ちゃん『銀貨』は初めてだったのか?しっかしギルド内でとか、そいつ命知らずだなあ」
リックさんが、笑いながら言うと
「ルチアちゃんこの間、誕生日で最近見習いになったんだもの。知らないわよ~」ローロさんも笑顔だ。
「ありゃ、その顔は『銀貨』も知らねぇなぁ。箱入りなんだなぁ。他所から来た俺たちですら知ってるぞ」
リックさんが少し呆れたように言えば、ココさんがわたしをぎゅっと抱きしめてナデナデしながら
「ルチアちゃんは、これでいい。このまま大きくなって良い」と静かに話した。
「知ってるってリックはもうここに来て4年目だろう?知らない方が可笑しいさ。」
お祖母ちゃんがそう言うと、リックさんは言うのよ~、
「だけどなぁ女将さん、嬢ちゃん見てて思うんだけどよ、こんなに綺麗に育っちまってどうすんだ?」
ぬ!これはあまり褒められてない感じだね!!むむむ。
「リック、お前さんねぇ、それシモンの前で言っておやりよ。」
面白そうにニヤリと笑ったお祖母ちゃんに言われて、
「え? あー、えーと今のは無しで!!頼むよ!みんな内緒にしててくれよーまだここの宿屋に世話になんだよー」
キョロキョロしながら慌てるリックさんが可笑しかったのか、みんなで笑ってた。
わたしは、今までだったら分からない事は、ただまぁ良いかーって、ただ見てるだけで何も思わなかったけど、今はちゃんと聞いて考えるようになったんだよ!
つまり、お父さんの『超過保護』がわたしをアホの子に育てちゃったっていう事よね。今はましになったけど、話の中身によっては、まだまだ不味いと思われて、聞かされてないのかな。どれの事だろう?風物詩?質問したのに、誰も答えてくれないなぁ・・・どしてだろ?何か、はぐらかされてるよね!!!
でもね、わたしには分かる!!
リックさんは、お調子者のじいちゃんの流れを汲む口の軽さがあるよ絶対!!
狙うはリックさんだ!聞かせて貰おうじゃない!負けるもんか!
「お祖母ちゃん、お腹が空いたの。お夕飯は何時?」
お祖母ちゃんに声をかけると、
「あら、いけない。もうそんな時間かね?すぐに支度しようか、リヒテ手伝うよ」
「助かります女将さん。ローロさんとココさんはどうする?」
「今日は自炊するつもりなので、裏の竈をかりますね。」二人は宿屋の裏側に・・・
ふふっ、上手く人を減らせたぞー。スエンさんは、何か武器の手入れをしてる。
ニコニコした顔で、リックさんの隣に座ると、
「あー、嬢ちゃんさっきのは・・・」言い辛そう・・・ふっ
「大丈夫。ちゃーんと内緒にするね。代わりに質問に答えてくれると嬉しいなぁ」
さっきよりも、更にニコニコ笑ったのに、リックさんに物凄く嫌そうな顔をされちゃった。
だけど、なんだろう・・・嫌じゃないぞー。何かの勝負が始まっていて、負ける気がしない時ってこういう時だろうか・・・
「風物詩ってなぁに?」まずはこれから!
「あー、シモンさんには俺が話したって絶対内緒な!約束だぞ!バレたらタイヘンだからね!お願いね!!」
ってリックさんしつこいな。そんなにお父さんにバレると不味い?
でもニコリとしてあげた!
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