幼女のゆるっと日常生活~異世界迷宮都市~

ふらんぼわーぬ

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「なかなかの災難だったんじゃない?」

一花ぷちっとしたら、反対側の畝から笑いながら声をかけられてそちらを見た。
「あれ?アーニャさん?」
どうやら、わたしの先ほどの慌てっぷりを見られていたらしい・・・

「この間ぶり??この階層にいるなんて珍しいから声かけちゃった」

先日のしょっぱい現場にいた、見習い先輩の一人だけど、さっぱりした性格のお姉さんなので
声をかけて貰えて、とっても嬉しかった。

「今日初めて来てみました。何時もは空きが無いみたいだから、運が良かったです。」
アーニャさんは反対側の花をぷちぷちしながら、初心者のわたしの速度に合わせて移動してくれてる。

「そうね。今みんな上に行ってるね。お祭りみたいなものだからね」
「アーニャさんは行かないの?」
わたしも負けじと、ぷちぷちしながらお話する。

「うーん。最近、クリスがお花畑でしんどいから、別行動かな!それにアレ、街中を駆けずり回らなくちゃいけないからかなり大変なのよ」

「クリスティナさん?」

どうやら何時も一緒に行動しているカイルさんが『銀貨』の期待の星と、大人達が持ち上げるので最近女の子にもモテモテらしい。こうなる前は、自分と良い感じだと思っていたクリスティナさんが、まわりの変化に焦りだして、ただの仲間であるアーニャさんにまで威嚇してくるらしい。い、威嚇って・・・
その気もないアーニャさんはげっそりしたらしい。その挙句が、先日のお芝居じみたやり取りだった訳だ。皆に見せつけたかったらしいよ!凄いね!

なんだか、わたしの知らない世界だわ!大人な感じよね!小鼻が膨らむ!

「えっ、そんなキラキラした目で見ないでルチアちゃん!お姉さんは、困っているんです!! 」
笑いながらだけど、そんなふうに言ってアーニャさんはお道化てみせる。

「クリスも、あいつと二人きりのほうが嬉しいだろうし、暫くは放っておくしかないわね」
「二人?あれ?もう一人いましたよね」
ここの見習い先輩達は4人で組んでいるはずで、残りの一人も別行動なの?

「ああ、ルディも別行動よ。彼は今3階層で木こりの手伝いしてるわ」
「わ、力仕事ですね」わたしとあまり年が変わらないはずなのに、凄いと思っていたら
「伐採のほうじゃなくて、倒した木の細枝を落とす仕事よ。まだ見習いだからね。伐採は職人ギルドに所属した専門職じゃないと駄目だし」
「ほへーそんな決まりがあったんですね。」
「そうね。いろいろ有るよね。ま、3階層の仕事なら街中走り回るより実入りは良いでしょうから、競争率が低いこっちはこっちでかき入れ時ね。」

おや?聞き捨てならない感じ?
「迷宮のお仕事のほうが、報酬良いの?」

「良いわよ。その分大変だけどね。3階層でも薬草摘みのお仕事があるけど、1階層と違って自分で探さなくちゃいけないのよ。自然の森のみたいな階層だから、埋もれててね。だから報酬も悪くない。ルディがしている仕事は職人ギルドの斡旋になるから結構貰えるのよ。あそこは払いがとても良いから! 私たちは、今年で見習いが外れる子もいるし、ちゃんと冒険者として5階層以下に潜るなら装備もしっかり固めたいのよね。カイルの場合上で頑張ってるのは、顔見世っていうか、先輩の冒険者と顔繫ぎって意味もあるの。自分たちだけでは入れない階層に連れて行って貰える場合もあるから」

凄いよね、先輩達ってみんな大人の人みたい!

それもあるけど、この花摘み屈まないっていうだけで、こんなに体が楽だなんて!
道理で人気で作業人員がすぐに埋まっちゃうわけだね。

「ああ、でもアーニャさん。見習いだけで行けない階層に連れて行って貰えるってどこに?」 
「荷物持ちって形でね、5階層以下の迷宮に行って、実地で戦闘訓練よ。一度でもその階の魔法陣を使ったことが有れば、見習いが取れればすぐに実践投入できるから。ただし、連れて行った責任があるから冒険者の人達もこっちが死なない程度の所にしか連れて行ってくれないけど、草むしりばかりしてた子からすればありがたいよ。いきなり10階層から迷宮に挑めるって稼ぎが違うからかねぇ」

うわ、それなんかすごく危なくない??
ちょっと動揺したせいで、ぷちぷちしてた花握りつぶしちゃった!手がべとべとになったぁぁ!

「ありゃ、ごめん少し話に夢中になっちゃったかな。クリーン」
アーニャさんがすぐ綺麗にしてくれたけど、不思議。
今までも師匠とかムゥちゃんに魔法をかけて貰ってるけど、ふわっとかくるくるって感じだけど、
アーニャさんのは、ギュっとされる感じがした。何がちがったんだろう?

「綺麗にしてくれてありがとうございます」

お礼ちゃんと伝えたけど、後で師匠に聞いてみよう。

「あの、話は戻りますが、迷宮の下の階層って見習いの徽章はどうなりますか?危なくなると結界でますか?」
 それまで順調にぷちぷちしていたアーニャさんの手がピタリと止まった。

「え・・・あれ?どうなるんだろう。まって・・・」
二人で今までしてきた話を振り返りながら考えて出た結論は、

「「迷宮内の魔獣には結界はでない」」

「わ、やつぱりそうですよね?!さっき見習い取れたら~なんて流して聞いてましたけど、危ない話じゃないですか」

「本当だね・・・ルチアちゃんに言われなければ、そのまま何も考えないでカイルに付き合って潜ってたかも。周りの受け売りそのまま聞きすぎたわ。ありがとう!本当にありがとう。今日ここで会えて本当に良かったよ!」

二人で、うんうん言いながら、やっぱりちゃんと考えて行動しないと駄目ね~って他にも色々確認しあった。

わたしは自分が仲良くなった人に怪我をしてほしくない。
助けられる力もないから、せめて今みたいにお話して助けになれればいいなと思う。

皆が酔っぱらってもらした話の中に・・・
戻ってこない仲間の話もあったからね・・・


迷宮に来て、知り合いが増えたけど、その人達が怪我しないように色々教えられる人にも成りたいな。
お勉強をもっと頑張らないとね!!



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