異世界ボタンのその先に・・・・・

アンドーナツ

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謁見の間で、テオバルト様の声が響いていた。

「なぜ?我では、だめなのです。」陛下も宰相も、悲痛な表情で、話す。

「テオバルト。そなたでは、無理なのだ。許せ。」宰相も諭す「貴方様では、裁きができないのです。番に害をなした者には、番しか裁きが言い渡せない。貴方様もご存知でしょう。この場合。テオバルト様。貴方様は、スズネ様の番ではない。この理を曲げることは、例え王でも無理なのです。理を曲げてしまえば、全てがまかり通ってしまう。」

「我にも、クッ」左肩の絆を握り締める。「テオバルト。悔しいが、そなたの絆では無理なのだ。リーンハルトが、正気に戻るまで、あやつらも牢にいれておけぬ。牢にいれておける、期限は5日だ。その後は、リーンハルトしか出来ぬ。頼りにならぬ兄で、すまぬ。」陛下が兄として、頭をさげる。
テオバルト様の、握り締めた拳から血が流れる。その場を、後にするが、怒りがおさまらない。


========氷河====
(主様。)クラフトが優しくリンに話す。「リン。大丈夫ニャ。スズネの事ニャ。図太さなら、負けてニャいニャ。そして、ネイド。ありがとうニャ。助けてくれて。」頭をさげる。
「いや。構わない。今日 ロゼッタ嬢達が、捕まったそうだ。」ダドが、首を振る「無理ニャ。番を裁けるのは、番だけニャ。テオバルト様では、どうしてもダメニャ。」溜息を吐く。「結局。スズネとリーンハルト様達が、悲しい思いをしたのね。」皆が項垂れる。


(ポストを見て来るです。)ダドとクラフトが、うなずく。「リンはどうした」首をかしげるネイドが聞いた「スズネが、何かあったりしたら、手紙を書くって話してたニャ。それを見に行ってるニャ。」そうか、とうなずいた。


氷河の門にある。ポストをリンが 探す(主様。何かあったら、手紙で知らせると約束したです。手紙必ず来てるはずです。)ポストを、ゴソゴソ探して見ると、1枚の手紙が来ていた。(やっぱり?あったです。主様の手紙が来てます。知らせるです。)手紙を持って食堂に行く。(主様から、やっぱり。手紙が来てました。)エッヘンと胸をはる。

「「ニャ。スズネからなのか?見せるニャ。」と慌てて手を出すが、リンが背中に隠してしまう。
(嫌です。主様の手紙は、リンとクラフトだけです。)と嫌々と首を振る。

手紙には
リン クラフト へ
ごめんなさい。あんなことになってしまって。二人は、怪我してないでしょうか?屋敷の人達も、大丈夫でしょうか?自分でも、感情が抑えられなかった。クラフトには、酔っぱらって八つ当たりをしてしまい、人として最低でした。ごめんなさい。いつか、クラフトや皆にキチンと謝りにいきます。今は、まだ気持ちの整理が、つかないのでもう少しだけ、時間をください。リン 必ず迎えに行くから、待っててください。
身勝手な、お願いですが、ルディさん、それまでリンをお願いします。
                                                          スズネ・トウドウ

「「「「いつか、必ずか・・・・」」」」うなずく。(主様。迎えに来るまで お世話になります)ぺこりと頭を下げる。

頭を下げるリンを見て、ルディさんが笑って「いいのよ。カイドと仲良くしてくれるし。こちらは大助かりよ」とリンの頭をなでる。

手紙を見るが、何処から頼んだかの 魔法印が押してない。手紙からは、手掛かりがわからない。仕方ないと、皆がうなずく。「とりあえずは、元気なのは、わかった。ひとまずは、良しとしよう。」
クラフトが、考えている。「ニャ。リーンハルト様に会って来るニャ。話したい事があるニャ。」と慌てて出て行こうとするクラフトを呼び止める。「無理だ。竜人の幽閉塔だ。頑丈で外には出られん」腕を組みため息を吐く。「殺される覚悟は、あるニャか?」クラフトとダドさんのお互い顔を見合わせてる。
頷いて「わかってるニャ。覚悟はできてるニャ。」力強く返事をする。「テオバルト様に、お願いに行くと良いわ。テオバルト様も、リーンハルト様に正気に戻って貰いたいでしょうから、協力してくれるわ。」
そうとわかれば、今すぐに城に駆けつけ、テオバルト様に面会を、申し込む。

衛兵にテオバルト様に、取り次ぎを願いでる。テオバルト様も忙しく取り次ぎ後、会えるのは数分だけになった。
それでも、すぐにテオバルト様に、お会いできた。
「テオバルト様。ニャを、リーンハルト様に会わせて欲しいニャ。殺される覚悟はもうあるニャ。お願いニャ。」頭を下げお願いする。

「リーンハルトの牢は、竜人を入れる幽閉塔だ。すぐには、許可をとれん。」眉間にしわを寄せる。
「番しか裁けないなら、リーンハルト様に正気に戻ってもらわなければダメニャ。ニャの命に変えてお願いしますニャ。」頭を下げる。侍従がノックをし、頭を下げている。「許可を取りしだい、連絡する。それを待て。」部屋から退出していくのを、見送るしか無かった。


腕を組みため息を吐く「許可は出ないだろうな。」ニヤと極悪顔になる。「そうニャネ。じゃ。リーンハルト様のお屋敷に行くニャ。」こちらも腹黒が前回だ。「ニャ?怖いニャ」「行くぞ。」引きずられて行くクラフトだ。

リーンハルト様のお屋敷に着くと待ち構えていた、ジジイ達に屋敷に招き入れられる。クラフトそっちのけでジジイどもが、悪巧みをしている。
「「「「決行は4日後だ、その日が手薄になるよう。繋ぎを取った。」」」」うなずきながら、武器を出す。「「城のメイドはお任せください。その日はリーンハルト様 テオバルト様を、敬愛する者達を配置するよう。働きかけました。」」ニャ。口が開いたままだ。2人のメイド長達が凄い。「「塔も手薄になる」全員でうなずく。
「ここまでしたんだ。後は・・・・」全員がクラフトを見る。「ニャがやるニャ。」パンと手を叩かれた。「良し。それまでは、いつも通りに過ごす。4日後 城だ。」全員がうなずきその場を後にする。

帰ろうとすると、呼び止められた。「クラフト。片付けしていけ。お前のせいだ。」ええーー。ダド兄を見ると「修理代は、クラフトから引いておくニャ。」と肩を叩かれた。「ニャ。ニャが弁償ニャ?」一生かけても 払えなさそうニャ。「大丈夫だ。ロゼッタ嬢達からぶんどれ。」と囁かれた。その後、結構日までは、ずーっと屋敷の片付けをさせられた。




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