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第4章_モンバルト大戦争
第22話_死んで宇宙の塵になれ
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ロガンは零の忠告に反応するが、オーディンのウイルス弾が僅かに勝りロガンはウイルス状態になってしまった。
「チッ、間に合わなかった。」
零はすぐさまオーディンの始末に取りかかった。
対するオーディンは宇宙に飛び立った。かなりの速度で移動する。
零もそれを追いかけ宇宙にへ飛んだ。オーディンは逃げている。零は追いかける。
つまり鬼ごっこだ。ウイルスがロガンの体を完全に蝕むまでの、制限時間三時間以内に零がオーディンを仕留めなければならない。
オーディンは宇宙を縦横無尽に飛び回る。とても速い。
だが零には敵わなかった。覚醒した零の速さは言葉じゃ表せない。誰も零を見ることができない。
速すぎて追うこともできないどころか、終始見つけることすらできない。
オーディンはその速さで一瞬でオーディンに追い付き、顔面を全力で蹴った。
オーディンは秒で近くの星に衝突し貫通した。また吹っ飛んで、もう一度星に衝突した。
一回星を貫通してるため速度はかなり落ちたが、それでも星にクレーターを作った。
オーディンはぐったりした。敵うはずがない。零は強すぎる。宇宙最凶のオーディンでさえ、圧倒的な敗北を味わっている。
今まで負けたことがなく、下の者を虐めて動かして笑ってた。
それも誰よりも強かったから。そこそこ強い相手には、卑怯な手を使えば結果勝てた。
ただ今回は卑怯な手を使っても勝てない。
もしくは卑怯な手を使わせてくれない。それほど圧倒的な力の差がある。
オーディンはその星でじっと待っていた。
「宇宙最凶。どうした?そこまでか?」零がオーディンを見下しながら言った。
オーディンも抗う事を諦めるしかなかった。
「うるせぇよ宇宙最強。お前には勝てない。それが俺の運命なんだよ。」零が不思議そうな顔をする。
「お前は俺に勝てない?なに言ってんだ?宇宙で俺に攻撃できるのは、お前だけだ。唯一無二の存在だ。可能性は僅かだとしても、零じゃない。」オーディンは笑った。
だが急に表情が曇り、いきなり零に殴りかかってきた。
隙を狙ったのだ。一瞬反応が遅れ、零は頬にかすり傷を喰らった。
そのあともどんどん殴ってきた。だけど今度は零に当たらなかった。
そしてまた一瞬できた隙を利用し、オーディンの腹を思いっきり殴った。
また星にクレーターを形成した。かなり深めの。
「強さは人の上に立つためにあんだよ。力こそ正義だ。弱いものは死ぬ運命なんだよ。」
一瞬見せた諦めの色は演技で、開き直っては最凶に戻った。
零は更に攻撃を続けた。
さっきのように隙を狙うようなことも、できないほどに滅多打ちにした。
一つ二つと星が壊れていき、オーディンは喰らうがままに飛ばされた。
「オーディン。お前は強かった。けどな。その力を非常に使うのは良くない。
お前が良い奴だったら、俺と仲間になってたかもな。」
「お前の仲間にはならねぇ。お前の事は心底嫌いだ。正義のためだけに行動してる。」
オーディンはさっきとは違って、本当に戦意を喪失した。
そして最後にこう言い放った。
「忠告しておく。お前さんは俺を殺しても、まだ地獄を脱することはできない。
モンバルト帝星軍は、ある奴らの傘下なんだ。
その名も、“spaceACE”宇宙最強の軍隊と言われてる。
スペースエースは、決して俺みたいに悪いやつらじゃない。
でも、良い奴らでもない。多分お前らの敵だ。」
最後に力を振り絞って、出した言葉のようだった。
だが、嘘偽りは無いだろう。
そんな嘘をついて、なんの得にもならない。
スペースエースか。まだ地獄を脱することはできない、か。
まだまだ冒険は続くのか?
それとも地球に帰るのか?
それは後で決めよう。
「じゃあ、さようなら。オーディン。来世は強くて良い奴になるんだな。」
「いーや。俺はまた悪人になって、お前にリベンジを申し込む。それまではしばらくの別れだ。」
「なんかライバルみたいじゃないか?」
「はは。ライバルかぁ。じゃあな。零。宇宙。」
最後に柔和なムードになったが、ロガンを救うためにオーディンは殺さないといけない。
「じゃあな。」
零は手の中に、エネルギーを貯めて、放った。
また何個もの星を貫き、オーディンは消えていった。
「死んで宇宙の塵になれ。」
零は最後にそう言葉をかけた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「零ぉー!」
ロガンが飛び込んでくる。
「無事で良かったよ。」
「命の恩人だ!」
こんな会話が久しぶりに感じる。
1日も経っていないのに。
「本当に5人で勝ったんだな。モンバルトに、オーディンに。」
「まぁオーディンは零が殺ったんだけどね。」
やはりスペースエースが気になる。
宇宙のエース。モンバルトの親分。
不安と胸騒ぎがするが、今はとりあえず船に戻ろう。
「零。愛しのコアも無事だぜ。」
「分かってるよ。意識は飛んでねぇから。」
そういいつつも嬉しかった。
誰も死なずに済んだのだ。
これはすごいことだ。
億単位の兵を蹴散らし、五人が勝った。
まぁ実を言うと、かなり雑魚兵どもは始末はしてない。
面倒だった。
今回の戦いはかなりキツいものだった。
攻撃を喰らわないはずの零も、ダメージを受けている。
しかしこの戦いによって、零は気づいた。
俺より強いのはたくさんいる。
地球に留まらず、宇宙で俺を倒せる奴らを探してみるか。
零は新たな余生すごしを始めようとしていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「閣下!傘下のモンバルト帝星軍が殺られました。」
「ほう。あのモンバルトが殺られたか。かなりの強さなのか?」
「はい。ですが、軍勢はわずか五人のようです。」
「五人!まさか、オーディンを五人で殺ったのか⁉」
「いえ、オーディンを殺したのは、一人だけです。」
「まさか‼それほど強いのか⁉」
いつもは表情も変えない閣下も、それには驚きを見せた。
「いかがなさいますか?」
「よし。傘下の全星軍に警戒命令を布告する。今すぐ取りかかれ。」
「承知しました。」
スペースエースもわずかに動き始めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「おい、お前ゼロって知ってるか?」
「あのオーディンを倒したってやつか?」
宇宙の隅々まで、零の噂は広がっていた。
しかし地球人だとは知られていなかった。
どうやって流れたのか?
その時たまたまモンバルトに訪れた、同盟国の契約している物資交換をしに来た奴らが発見したのだ。
それが広まって、新聞やネットで盛り上がっていた。
宇宙ネットという、宇宙星体連盟に加盟している星は、ほぼ同じ情報を共有している。
情報交換も可能だ。
そのため、連盟星ではかなり広まっていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そんなことも知らずに、零は冒険を進めていた。
「コアも無事でよかったよぉ。」
「零くんもね。」
「コラ!そこでリア充アピールすな!」
「「すいませぇん」」
アテナに注意をされてしまった。
みんなとこんな風に話すのが、やはり一番楽しい。
こんな生活がいつまでも続けば良いのに。
その願いは果たして叶うのだろうか?
まぁ今はそんなことは考えないでおこう。
今は今を生きれば良い。楽しめば良い。
「零くん?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事。」
やっぱりみんなといれば、何でもできる気がする。
「チッ、間に合わなかった。」
零はすぐさまオーディンの始末に取りかかった。
対するオーディンは宇宙に飛び立った。かなりの速度で移動する。
零もそれを追いかけ宇宙にへ飛んだ。オーディンは逃げている。零は追いかける。
つまり鬼ごっこだ。ウイルスがロガンの体を完全に蝕むまでの、制限時間三時間以内に零がオーディンを仕留めなければならない。
オーディンは宇宙を縦横無尽に飛び回る。とても速い。
だが零には敵わなかった。覚醒した零の速さは言葉じゃ表せない。誰も零を見ることができない。
速すぎて追うこともできないどころか、終始見つけることすらできない。
オーディンはその速さで一瞬でオーディンに追い付き、顔面を全力で蹴った。
オーディンは秒で近くの星に衝突し貫通した。また吹っ飛んで、もう一度星に衝突した。
一回星を貫通してるため速度はかなり落ちたが、それでも星にクレーターを作った。
オーディンはぐったりした。敵うはずがない。零は強すぎる。宇宙最凶のオーディンでさえ、圧倒的な敗北を味わっている。
今まで負けたことがなく、下の者を虐めて動かして笑ってた。
それも誰よりも強かったから。そこそこ強い相手には、卑怯な手を使えば結果勝てた。
ただ今回は卑怯な手を使っても勝てない。
もしくは卑怯な手を使わせてくれない。それほど圧倒的な力の差がある。
オーディンはその星でじっと待っていた。
「宇宙最凶。どうした?そこまでか?」零がオーディンを見下しながら言った。
オーディンも抗う事を諦めるしかなかった。
「うるせぇよ宇宙最強。お前には勝てない。それが俺の運命なんだよ。」零が不思議そうな顔をする。
「お前は俺に勝てない?なに言ってんだ?宇宙で俺に攻撃できるのは、お前だけだ。唯一無二の存在だ。可能性は僅かだとしても、零じゃない。」オーディンは笑った。
だが急に表情が曇り、いきなり零に殴りかかってきた。
隙を狙ったのだ。一瞬反応が遅れ、零は頬にかすり傷を喰らった。
そのあともどんどん殴ってきた。だけど今度は零に当たらなかった。
そしてまた一瞬できた隙を利用し、オーディンの腹を思いっきり殴った。
また星にクレーターを形成した。かなり深めの。
「強さは人の上に立つためにあんだよ。力こそ正義だ。弱いものは死ぬ運命なんだよ。」
一瞬見せた諦めの色は演技で、開き直っては最凶に戻った。
零は更に攻撃を続けた。
さっきのように隙を狙うようなことも、できないほどに滅多打ちにした。
一つ二つと星が壊れていき、オーディンは喰らうがままに飛ばされた。
「オーディン。お前は強かった。けどな。その力を非常に使うのは良くない。
お前が良い奴だったら、俺と仲間になってたかもな。」
「お前の仲間にはならねぇ。お前の事は心底嫌いだ。正義のためだけに行動してる。」
オーディンはさっきとは違って、本当に戦意を喪失した。
そして最後にこう言い放った。
「忠告しておく。お前さんは俺を殺しても、まだ地獄を脱することはできない。
モンバルト帝星軍は、ある奴らの傘下なんだ。
その名も、“spaceACE”宇宙最強の軍隊と言われてる。
スペースエースは、決して俺みたいに悪いやつらじゃない。
でも、良い奴らでもない。多分お前らの敵だ。」
最後に力を振り絞って、出した言葉のようだった。
だが、嘘偽りは無いだろう。
そんな嘘をついて、なんの得にもならない。
スペースエースか。まだ地獄を脱することはできない、か。
まだまだ冒険は続くのか?
それとも地球に帰るのか?
それは後で決めよう。
「じゃあ、さようなら。オーディン。来世は強くて良い奴になるんだな。」
「いーや。俺はまた悪人になって、お前にリベンジを申し込む。それまではしばらくの別れだ。」
「なんかライバルみたいじゃないか?」
「はは。ライバルかぁ。じゃあな。零。宇宙。」
最後に柔和なムードになったが、ロガンを救うためにオーディンは殺さないといけない。
「じゃあな。」
零は手の中に、エネルギーを貯めて、放った。
また何個もの星を貫き、オーディンは消えていった。
「死んで宇宙の塵になれ。」
零は最後にそう言葉をかけた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「零ぉー!」
ロガンが飛び込んでくる。
「無事で良かったよ。」
「命の恩人だ!」
こんな会話が久しぶりに感じる。
1日も経っていないのに。
「本当に5人で勝ったんだな。モンバルトに、オーディンに。」
「まぁオーディンは零が殺ったんだけどね。」
やはりスペースエースが気になる。
宇宙のエース。モンバルトの親分。
不安と胸騒ぎがするが、今はとりあえず船に戻ろう。
「零。愛しのコアも無事だぜ。」
「分かってるよ。意識は飛んでねぇから。」
そういいつつも嬉しかった。
誰も死なずに済んだのだ。
これはすごいことだ。
億単位の兵を蹴散らし、五人が勝った。
まぁ実を言うと、かなり雑魚兵どもは始末はしてない。
面倒だった。
今回の戦いはかなりキツいものだった。
攻撃を喰らわないはずの零も、ダメージを受けている。
しかしこの戦いによって、零は気づいた。
俺より強いのはたくさんいる。
地球に留まらず、宇宙で俺を倒せる奴らを探してみるか。
零は新たな余生すごしを始めようとしていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「閣下!傘下のモンバルト帝星軍が殺られました。」
「ほう。あのモンバルトが殺られたか。かなりの強さなのか?」
「はい。ですが、軍勢はわずか五人のようです。」
「五人!まさか、オーディンを五人で殺ったのか⁉」
「いえ、オーディンを殺したのは、一人だけです。」
「まさか‼それほど強いのか⁉」
いつもは表情も変えない閣下も、それには驚きを見せた。
「いかがなさいますか?」
「よし。傘下の全星軍に警戒命令を布告する。今すぐ取りかかれ。」
「承知しました。」
スペースエースもわずかに動き始めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「おい、お前ゼロって知ってるか?」
「あのオーディンを倒したってやつか?」
宇宙の隅々まで、零の噂は広がっていた。
しかし地球人だとは知られていなかった。
どうやって流れたのか?
その時たまたまモンバルトに訪れた、同盟国の契約している物資交換をしに来た奴らが発見したのだ。
それが広まって、新聞やネットで盛り上がっていた。
宇宙ネットという、宇宙星体連盟に加盟している星は、ほぼ同じ情報を共有している。
情報交換も可能だ。
そのため、連盟星ではかなり広まっていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そんなことも知らずに、零は冒険を進めていた。
「コアも無事でよかったよぉ。」
「零くんもね。」
「コラ!そこでリア充アピールすな!」
「「すいませぇん」」
アテナに注意をされてしまった。
みんなとこんな風に話すのが、やはり一番楽しい。
こんな生活がいつまでも続けば良いのに。
その願いは果たして叶うのだろうか?
まぁ今はそんなことは考えないでおこう。
今は今を生きれば良い。楽しめば良い。
「零くん?」
「あ、ごめん。ちょっと考え事。」
やっぱりみんなといれば、何でもできる気がする。
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