11 / 54
11話 右よ
しおりを挟む
「ゴリラ!? 何で!?」
「分かんないわよ!?」
「でも折角だから戦おう!」
「言う前からもう向ってるじゃない!」
私は既にゴリラ目掛けて一直線だ。最短距離であのゴリラをぶっ飛ばそうと足を向けている。
ドゴオオオオン!
「うわ!」
「気を付けて! 私のシールドで弾けないかも!」
「ナツキなら出来るよ!」
「そんな事を言われたらやるしかないわね!」
「頼んだよ!」
私は一直線に走り、ゴリラまで後半分位といった所まで来る。
「うほほほおおおおおおおおお!!!」
ドンドンドンドンドンドン!!!
ドラミングというやつだろうか。奴は自分の胸を叩いている。
私はその隙に少しでも近づく。
奴は岩を持ち、構えて投げる。
ドゴオオオオン!
「え?」
「速くない!?」
さっきまでの投石は山なりだったんだけど、今のは直線で飛んできて、直ぐ傍に着弾していた。
毛皮を汗が伝った気がする。
ナツキがぽつりと呟く。
「ヤバくない?」
「でももう逃げられないよ」
「だからって進むの?」
「イノシシは前にしか進めないからね!」
ドゴオオオオン!
ゴリラに近づくことによって更に投石の速度が上がったような気がする。
私はゴリラの居座る丘に足をかけ、登り始めた。
「うほほほおおおおおお!!!」
近い、さっきまでは離れていて輪郭位しか分からなかったけど、後数百m位。ゴリラからは赤いオーラの様なものが出ている。さっきのドラミングの効果だろうか。
「来るわよ!」
「うん!」
ドゴオオオオン!
ゴリラは丘の上から身をのり出し、こちらに狙いを定めている。でも、一発一発なら何とかなる!
そう思って私は丘を駆け上った。
「うほほほほおおおおおお!!!」
ゴリラが少し丘に隠れたと思ったら、ひょっこりと直ぐに頭を覗かせる。そして、奴の両手にはさっきの半分位の岩が握られていた。
「岩が2個!?」
「大丈夫!? 躱せる!?」
「失敗するかもしれないから守って!」
「分かったわ! 『胞子シールド』!」
「うほほほほほほおおおおおお!!!」
奴は岩を振りかぶり、左手に持った岩から投げてくる。
「来た!」
私は進行方向を少し左にずらし、もう一撃を躱そうと
「あ」
バリイイイイイ!!!
「くぅ!」
「きゃあ!」
目の前でナツキの胞子シールドが割れた。ダークアームゴリラの一撃でさえも耐えたあのシールドが。エレクトリカルナマズの電撃でさえも耐えたあのシールドがたった一撃で。
それでも、私の足は止まらない。ここで逃げるなんて出来ない。シールドが割られたって、私はまだ戦える!
「そんな……私のシールドがたった一撃で……?」
「ナツキ! しっかりして! クールタイムが終わるまで待ってて!」
「でも……でも……私のシールドが割られたら……もう。いる意味なんて……」
「速度をあげるよ! 」
「え? きゃあああああああ!!!」
シールドを割られてしまったのだ、さっきまでの速度だと2発目は躱せない。それなら、急いで丘を登り切って奴に接近するしかない。
奴はもう2回目の準備が終了して、岩を両手に持って振りかぶっている。奴は左の岩を投げつけてくる。
ブン
ここ! 『疾走』!
ギュン! という感覚を味わいながら、私は向って飛んでくる岩の下を走り抜ける。
「うほほほおおおおお!!!???」
ドゴオオオオン! ドゴオオオオン!
私の真後ろとすぐ左側で岩が着弾した音がする。
奴は驚いていてこちらを凝視していた。
この隙に丘の上まで!
「ナツキ! シールドのクールタイムは!」
「後60秒……」
「元気出して! ナツキの力が必要なんだから!」
「え?」
「私一人だと多分奴まで届かない! だからナツの力を貸して!」
「そんな、私のシールドはもう破られたのに?」
「たった一回破られた位でなに! 次は破られないようにするしかないでしょ! それに、私は前しかみれない! 周りを見てくれるナツキの力がいるんだよ!」
「! そうね! ごめんね! 凹んでる場合じゃなかったわ!」
「そうだよ! 今はアイツをぶっ飛ばすことだけ考えよう!」
「ええ!」
もう少しで丘の上と行った所で、ゴリラが岩を投げつけてくる。ここからは……運だ。もうさっき使った下を潜り抜けることは出来ない。ならば避けるのは右か左か。どっちだ!
「右よ!」
「!」
私は言われるままに右に避ける。そして、
ドゴオオオオン!
私のすぐ左側に岩が着弾した。その音を置き去りに、私は丘の上に居座るゴリラ目掛けて突っ込んだ。
「分かんないわよ!?」
「でも折角だから戦おう!」
「言う前からもう向ってるじゃない!」
私は既にゴリラ目掛けて一直線だ。最短距離であのゴリラをぶっ飛ばそうと足を向けている。
ドゴオオオオン!
「うわ!」
「気を付けて! 私のシールドで弾けないかも!」
「ナツキなら出来るよ!」
「そんな事を言われたらやるしかないわね!」
「頼んだよ!」
私は一直線に走り、ゴリラまで後半分位といった所まで来る。
「うほほほおおおおおおおおお!!!」
ドンドンドンドンドンドン!!!
ドラミングというやつだろうか。奴は自分の胸を叩いている。
私はその隙に少しでも近づく。
奴は岩を持ち、構えて投げる。
ドゴオオオオン!
「え?」
「速くない!?」
さっきまでの投石は山なりだったんだけど、今のは直線で飛んできて、直ぐ傍に着弾していた。
毛皮を汗が伝った気がする。
ナツキがぽつりと呟く。
「ヤバくない?」
「でももう逃げられないよ」
「だからって進むの?」
「イノシシは前にしか進めないからね!」
ドゴオオオオン!
ゴリラに近づくことによって更に投石の速度が上がったような気がする。
私はゴリラの居座る丘に足をかけ、登り始めた。
「うほほほおおおおおお!!!」
近い、さっきまでは離れていて輪郭位しか分からなかったけど、後数百m位。ゴリラからは赤いオーラの様なものが出ている。さっきのドラミングの効果だろうか。
「来るわよ!」
「うん!」
ドゴオオオオン!
ゴリラは丘の上から身をのり出し、こちらに狙いを定めている。でも、一発一発なら何とかなる!
そう思って私は丘を駆け上った。
「うほほほほおおおおおお!!!」
ゴリラが少し丘に隠れたと思ったら、ひょっこりと直ぐに頭を覗かせる。そして、奴の両手にはさっきの半分位の岩が握られていた。
「岩が2個!?」
「大丈夫!? 躱せる!?」
「失敗するかもしれないから守って!」
「分かったわ! 『胞子シールド』!」
「うほほほほほほおおおおおお!!!」
奴は岩を振りかぶり、左手に持った岩から投げてくる。
「来た!」
私は進行方向を少し左にずらし、もう一撃を躱そうと
「あ」
バリイイイイイ!!!
「くぅ!」
「きゃあ!」
目の前でナツキの胞子シールドが割れた。ダークアームゴリラの一撃でさえも耐えたあのシールドが。エレクトリカルナマズの電撃でさえも耐えたあのシールドがたった一撃で。
それでも、私の足は止まらない。ここで逃げるなんて出来ない。シールドが割られたって、私はまだ戦える!
「そんな……私のシールドがたった一撃で……?」
「ナツキ! しっかりして! クールタイムが終わるまで待ってて!」
「でも……でも……私のシールドが割られたら……もう。いる意味なんて……」
「速度をあげるよ! 」
「え? きゃあああああああ!!!」
シールドを割られてしまったのだ、さっきまでの速度だと2発目は躱せない。それなら、急いで丘を登り切って奴に接近するしかない。
奴はもう2回目の準備が終了して、岩を両手に持って振りかぶっている。奴は左の岩を投げつけてくる。
ブン
ここ! 『疾走』!
ギュン! という感覚を味わいながら、私は向って飛んでくる岩の下を走り抜ける。
「うほほほおおおおお!!!???」
ドゴオオオオン! ドゴオオオオン!
私の真後ろとすぐ左側で岩が着弾した音がする。
奴は驚いていてこちらを凝視していた。
この隙に丘の上まで!
「ナツキ! シールドのクールタイムは!」
「後60秒……」
「元気出して! ナツキの力が必要なんだから!」
「え?」
「私一人だと多分奴まで届かない! だからナツの力を貸して!」
「そんな、私のシールドはもう破られたのに?」
「たった一回破られた位でなに! 次は破られないようにするしかないでしょ! それに、私は前しかみれない! 周りを見てくれるナツキの力がいるんだよ!」
「! そうね! ごめんね! 凹んでる場合じゃなかったわ!」
「そうだよ! 今はアイツをぶっ飛ばすことだけ考えよう!」
「ええ!」
もう少しで丘の上と行った所で、ゴリラが岩を投げつけてくる。ここからは……運だ。もうさっき使った下を潜り抜けることは出来ない。ならば避けるのは右か左か。どっちだ!
「右よ!」
「!」
私は言われるままに右に避ける。そして、
ドゴオオオオン!
私のすぐ左側に岩が着弾した。その音を置き去りに、私は丘の上に居座るゴリラ目掛けて突っ込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
SE転職。~妹よ。兄さん、しばらく、出張先(異世界)から帰れそうにない~
しばたろう
ファンタジー
ブラック企業で倒れたSEが、
目を覚ますと――そこは異世界だった。
賑やかなギルド、個性豊かな仲間たち、
そして「魔法」という名のシステム。
元エンジニアの知識と根性で、男は再び“仕事”を始める。
一方、現実世界では、
兄の意識が戻らぬまま、妹が孤独と絶望の中で抗っていた。
それでも彼女は、心ある人々に支えられながら、
科学と祈りを武器に、兄を救う道を探し続ける。
二つの世界を隔てる“システム”の謎が、やがて兄妹を結びつける。
異世界と現実が交錯するとき、物語は再起動する――。
《「小説家になろう」にも投稿しています》
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる