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発露の章
時空に織り重なるオモイ
しおりを挟む究極のプロテクション魔法を求め、ヘティスはオオタネコが生きている過去にタイムスリップした。そこには若き日の師エスメラルダがおり、二人はオオタネコに弟子入りし修行した。
オオタネコ
「にゃん、にゃん、にゃん、ねこにゃん、にゃん!」
「この世は遊ぶためにあるにゃーん!」
エスメラルダ
「さすがネコ様!名言でました!」
オオタネコ
「だから今日も遊ぶにゃーん」
エスメラルダ
「はいはーい、高級ねこじゃらしですよ~」
オオタネコ
「こ、これは超高度な遊びにゃん!」
ヘティス
(アンちゃん、ネコ師匠の扱いがどんどん上手になっていってるわ・・・w)
(このプロセスがあの偉大なヒーラー・エスメラルダ先生を作ったのね・・・。世の中ってよくわかんないわ)
(あと、師弟関係ってのは相性もあるわね。私はエスメラルダ先生でよかったわ。ネコ師匠だとついていけないかも・・・wエスメラルダ先生はネコ師匠と相性いいみたいで、世の中、うまくできているわねw)
オオタネコの臨床を助手として見学し、終わったら「遊び」という何かを行なっている。しかし、そうすることで実際にエスメラルダのチャクラは強化されていっていることをヘティスは確認している。
最近、ヘティスは、オオタネコの反応をみて、なんとなく時空の歪みのサインが出ていると直感していた。そのため、元の世界に戻る前に、究極魔法をオオタネコにいよいよ聞こうと思った。
ヘティス
「ネコ師匠、教えてほしいことがあるんです!」
オオタネコ
「遊んでくれたらなんでも教えてやるにゃ」
ヘティス
「絶対ですかぁ?」
オオタネコ
「約束するにゃ」
ヘティスはヘパイトスに3Dプリンターで「超絶振動ねこじゃらし」をつくってもらい、それを使った。
オオタネコ
「こんなに速く動くねこじゃらしははじめてにゃん!すごいにゃん!」
ヘティス
「でしょ~?」
エスメラルダ
「メーティス先生、すごぉい!」
※ヘティスは過去を変えてはいけないと思い、自分を「メーティス」と名乗っている。
オオタネコは満足したらしい。
ヘティス
「じゃあ、質問いきます!」
オオタネコ
「なんでもくるにゃ!」
ヘティス
「・・・“超新星結界”ってスゴいプロテクションを教えてほしいんですけど!」
オオタネコ
「にゃんと!」
「にゃぜ、それをしってるにゃ!」
ヘティス
(どう言えばいいんだろう・・・)
オオタネコ
「我が師・オオモノノヌシから聞いたのかにゃ?」
ヘティス
「そ、そうなのよ」
(そうしとこっと)
オオタネコ
「超新星結界はとてーも危険な技にゃん。ネコも師から口伝を受けたのみで使ってにゃいにゃん。そして、あまりに危険だから師はネコを最後に、その魔法を封印したにゃん」
エスメラルダ
「へぇー、どんな技なんですか?」
ヘティス
「自己の生命力の全てを神聖力に変換し、それを爆発させ、超絶的な攻撃とプロテクションを同時に行う超大技なの!」
オオタネコ
「よくしってるにゃ・・・」
ヘティス
(ネコ師匠が焦り出してるわね・・・。こういう時って時空が歪む前兆なのかも)
「・・・で、教えてくれますよね?」
オオタネコ
「それは危険だから教えれんにゃ」
ヘティス
「だって、ネコ師匠、遊んだら教えてくれるって約束したじゃないですか~」
オオタネコ
「確かにしたにゃ・・・」
ヘティス
「じゃ、教えてくれないんですか~?もしかして、嘘をつくんですか~?」
(我ながらちょっと意地悪ねw)
オオタネコ
「困ったにゃ。どうするかにゃ」
「ネコは嘘つきにはなりたくにゃいにゃ」
オオタネコは考え始めた。
オオタネコ
「そうにゃ!」
オオタネコは懐から符を取り出して、何やら神聖文字を書き始めた。そして、杖から光を符に放ち、神聖力を封じ込めた。
オオタネコ
「超新星結界は教えることはできにゃいが、そのかわりに、これをメーティスにゃんにやるにゃ」
ヘティス
「なにこれ?」
オオタネコ
「ネコを召喚できる超すぺしゃる召喚符にゃ」
「これにヘティスにゃんの神聖力を入れると反応してネコが登場するにゃ」
「そして、一つだけ、その状況に応じて、願いを叶えてやるにゃ」
ヘティス
「へぇー、ありがと!ネコ師匠!」
オオタネコ
「この召喚符は、もしネコがこの世からいにゃくなっても、転生せず霊魂があの世にある間は効力があるにゃ」
ヘティス
「そうなんだ、すごい!」
この後、オオタネコはサトゥルヌスとの戦いで、究極魔法「超新星結界」を使い、壮絶な最後を遂げるのであるが、それを思うとヘティスは少し悲しくなった。この大技を使ったからこそ、サトゥルヌスを封印できた可能性があるため、そのことを伝えるべきではないと思ったが、そうするとオオタネコを消滅させる原因は自分にあるのか、とも思い、罪悪感の念に囚われた。
すると、オオタネコが話し出した。
オオタネコ
「メーティスにゃん、何か心の迷いがあるにゃ。けど、今、決めたことがベストにゃ。自然な方向で迷わず進んでいくといいにゃ」
ヘティス
「うわーん!ネコ師匠!」
ヘティスは泣きながらオオタネコに抱きついた。オオタネコは、猫を撫でるようにヘティスの頭を撫でた。ヘティスは、この人も私を良き方向へ導いてくれる私の師匠だ、と心からそう思った。
そして、ヘティスは蓮也のいる時代へと帰ることを決めた。
ヘティス
「ネコ師匠、ありがとうございました!」
オオタネコ
「気をつけていくにゃ」
エスメラルダ
「メーティス先生、色々とご教授いただき、ありがとうございました!またいつかお会いできたら・・・」
ヘティス
「きっと会えるわ!アンちゃん!」
エウリュノメー
「さようなら、メーティスさん」
ヘティス
「エウちゃんも元気でね!」
エウリュノメー
「そして・・・もう一人の方のお名前は・・・」
ヘパイトスは涙を堪えながら言った。
ヘパイトス
「私の名前はポトスです・・・」
ヘティス
(ヘパ・・・)
エウリュノメー
「さよなら、ポトスさん」
ヘパイトス
「さよなら・・・エウリュノメー・・・」
三人に見送られながら、後ろ髪ひかれながら、ヘティスたちは去って行った。
ヘティスはタイムマシンで時空座標のセーブポイントまで戻ることに成功した。
ヘティス
(帰ってきたわ。収穫はいろいろあった。私のチャクラがかなり強化された感じがするし、結構、過去での必然性も織り込も果たしてきたし。究極魔法の会得は無理だったけど、ネコ師匠の召喚符をもらったし。・・・そして、ネコ師匠、アナタの敵は私が打つわ!)
次の日、何事もなかったかのようにヘティスはエスメラルダの治療院に行き、オオタネコの像の前でお祈りをする。祈り終わると、後ろでエスメラルダが涙を流して立っている。
エスメラルダ
「・・・アナタのオーラから懐かしい感じがして。私には師・オオタネコの他にもう一人師がいて、その人のことを思い出して・・・」
ヘティス
「・・・先生!」
ヘティスはエスメラルダに抱きついた。エスメラルダはヘティスをやさしく、緑のローブの袖で包み込んだ。
エスメラルダ
「メーティス先生が私から去ったらすぐに、あの方のオーラがこの世から消えてしまい、あれから全くお会いできず・・・、何も恩返しもできず・・・」
「けど、ヘティス、私はアナタを弟子にして良かったと今心から思ったわ。そして、私のもう一人の師・メーティスに恩返しがこれでできたと思う・・・」
ヘティス
「きっと、きっと、メーティス先生も喜んでいると思います・・・!」
ヘティスは泣きながら言った。
時空には、様々な人の想いが折り重なっている。その想いが、どこかで解放される時、その人たちの人生が時間を取り戻し、進み出すのであろう。
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