神の種《レイズアレイク》 〜 剣聖と5人の超人 〜

南祥太郎

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第4章 聖武具

新たな出会い(2)

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 モロンハーナや商業ギルドの動向を見つつ、時々ユリアやコンスタンティン達と飲みながら1週間をニヴラニアで過ごす。

 モロンハーナのアジトから感じていた視線、まだ時折感じるのだが、どちらかと言うと見守っていてくれるような、そんな感じだった。

 なのであまり嫌な気もせず、大して気にはしなかった。


 そしてまた、別れの時が来る ―――

 船着場までユリアとカイを見送りに来た。

「アンタにはどれだけ感謝しても、し足りない。マルガレータは一昨日、エイブルに帰ってしまったが、あいつの分もお礼を言わせてくれ。本当にありがとう」

 そう言って頭を下げるユリアとカイ。
 彼女達にはエイブル島に戻ってからもまだまだ大変な仕事が待っている。

「そんなに気にしなくてもいい。そっちの事件がなかったらラッドヴィグを見逃してしまっていた。むしろ奴は元々、俺達がケリをつけるべき相手だったんだ。そっちこそこれから大変なんだ。頑張れよ」

 顔を上げ、ニコリと笑うユリア。

「アンタは……とても優しいね。女の敵と知らなかったら惚れてしまう所だよ。これからも色々と大変だろうが、頑張っとくれよ」
「誰が女の敵だよ!!」

 本気で訂正したのだが、あっさりスルーされ、エイブル行きの船に乗り込む2人。

「じゃあね!!」
「元気でな!」

 船から手を振る2人。
 振り返す俺達。

 短い間だったが、出会いと別れを繰り返すのが俺達の旅だ。仕方無い。

 船が見えなくなるまで見送った後、次はコンスタンティンに向き直る。

「次はどこに行くんだ?」
「本当は聖剣リゲルを返しに、すぐにアスガルドに戻ろうと思っていたんだけどね。それは君達に任せるとするよ。次はこのままドラフジャクドの方へ行ってみようと思う。君達が救った、ね」

 コンスタンティンの話を聞いた後、俺達の旅の話もしたのだ。

 ビルマーク、古竜の大森林、ドラフジャクド、そしてサイエン、ヒムニヤ、ヴォルドヴァルド、ヘルドゥーソとの出会いと戦い、など、コンスタンティンには非常に興味深い話だったようだ。

「そうか、元気でな。リゲルは責任を持って任された。また会う時を楽しみにしてるよ」

 そう言って固く握手をする。

「そうだ、1つ言い忘れていた。カルマルは砂漠の国なんだけど、どうやらあそこにも地下迷宮があるようだ。だが、絶対に行ってはいけない」
「迷宮ね……ま、俺達にはあまり用の無い所だが……何かあるのか?」

 そう、俺達の旅の目的はアスガルドにある。まだ神の種レイズアレイクは現れていないかも知れないが……。

 とはいえ、危なそうな所なら情報を聞いておかないとな。

「わからない。僕も入ったことはないのでね。だが、行けば僕は死ぬだろうな。そんな気配をビンビンに感じる」

 待て待て。
 コンスタンティンレベルでも死ぬの確定?

 何それ。超危ないじゃないか。

「わかった。絶対に行かない」

 断言しておかないとな。ドラゴンの例もあるし。……あの時も断言してた気はするが。

 そして、エッカルトとも……。

「エッカルト。お前とは色々あったが……今の楽しそうなお前を見たら、なんか……もうどうでもよくなったよ。勿論、お前がやった事は許される事じゃない。コンスタンティンと旅をして、ある程度、自分に踏ん切りがついたらランディアの皆、ディミトリアス王に謝りに来い。それまで……元気でな」

 ビックリして俺が差し出した手を見るエッカルト。
 やや俯き……そして俺の手を握りしめる。

「わかった……必ず、行く」

 それだけ言うと、ポツリと1つ、涙を落とす。

 パーティの皆の笑顔を見ると、どうやらこれで許してくれたようだ。

「よし、じゃあ、体に気をつけてな!」
「ああ。またね! みんな!!」
「クックック。また会おう、俗物共!!」
「無理するんじゃないわよ! エッカルト!!」

 コンスタンティンが何やらブツブツと唱えるとあっという間に上空に舞い上がり、みるみる見えなくなった2人。

「あの移動手段、良いなあ……」

 アデリナが羨ましそうに呟く。

「フッフ。ほんとだな。だが、あいつらも交通手段がある場合は普通、使わずに歩くらしいぞ。ま、今回は飛んでいってたが」

 そして、俺達も出発だ。

「さ! 俺達も行こう!」

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