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相方として生きること
色を失くした炎
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「茉白に一つ面白い話をしてあげる」
茉白が過去を話す際に「お前に一つ面白い話をしてやるよ」と言ったことを思い出した弥夜は、言葉をそのまま返してみせた。
「私の親も毒親でね、とは言ってもお父さんの方だけなんだけれど。毎日のようにお母さんに暴力を振るうのが見ていられなくて、一度助けたことがあったんだ。そしたら、その日から憂さ晴らしの矛先が私になってね。毎日お母さんがいない間に乱暴されて、背中にアイロンを押し付けられて、煙草の火を消されて……もう色々され過ぎて全部は思い出せないや」
「でもね?」と振り返り微笑んだ弥夜は可愛げに八重歯を覗かせる。
「お母さんへの暴力は無くなったから、私が代わりに暴力を振るわれていることは言わなかったの。お母さんに暴力が無くなって家庭環境は確実に良くなったし、お母さんも私が虐待を受けていると気付かなかった……幸か不幸か外傷は無かったから」
「笑えねえよ……何が面白い話だよ」
「私には妹もいたんだけどね? 怯える妹にも危害は及ばなくて良かったと思うんだ。結果的にお母さんも救えたから」
そんな過去を背負っていながら何故笑っていられるのかと、強く握られた茉白の拳が小刻みに揺れる。苛立ちを代弁するように、舐めていた飴が噛み砕かれた。
「お前だけは救われてないだろ。母と妹はお前が救い、だったらお前のことは誰が救ってくれた?」
「……屁理屈を言わないでよ。私一人が犠牲になることで荒んでいた家庭環境は良くなったのだから」
「屁理屈なんかじゃない、お前だけが救われてない。その証拠に、犠牲だと自分で言ってるだろ」
薄暗い照明が俯く弥夜の表情に影を落とす。言葉のナイフが深く突き刺さったのか、渦巻いた黒い感情が音を立てて腹の底に沈んでいった。
「……自分のことは自分で救う」
「それは無理だ、自分を救えるのは他者だけだからな」
「そう……なのかな……」
過去を声にすることで、弥夜は耐え難い激情に駆られる。脳内での追体験。記憶だけがあの頃に帰り、溢れ出す感情が彼女の胸中を掻き乱した。
「お前は他にも何かを隠してるだろ。相方だとか言う割には自分のことは何一つ話さない。うちが気付いていないとでも思ったか?」
「だから言ったじゃん、聞きたいことがあるのなら答えるよと。私は貴女の相方なのだから、全てを知られることも怖くないよと」
ソファに座る茉白と、立ったままの弥夜の視線が交わる。見上げる瞳と見下ろす瞳。互いに何かを探るように瞳に鈍い光を宿していた。
「だったら、還し屋への所属条件を何故知っていた? 稀崎が機密事項だと言っていたし、うちですら知らなかった」
「妹が還し屋だったの。だから表のことは大体知ってるよ。命の再分配でお父さんが死んで、いや……死んでくれて、生き残ったのは私たち姉妹とお母さんだった。妹が還し屋になる際、私は即座に囚われることを選んだけれど……連れて行かれたのはお母さんだった。囚われる肉親を選ぶ権利は無いらしくてね」
「奴等からすれば人質、仕事を全うする間の安全は保証されるとはいえ……刑務所みたいなものだろ」
「うん。だから妹が道を間違わないようにお母さんを残そうと思ったのだけれど、残ってしまったのは皮肉にも私の方だった。笑っちゃうでしょ? それでも生きることを諦めていない私が馬鹿みたい」
弥夜は儚げな笑みを浮かべる。次々に湧き出す感情を止められる訳も無く、次第に目頭が熱を帯び始めた。
「茉白は私に、お前とは違って穢れた世界を生きてきたんだって言ったよね」
「それがどうした」
「穢れた世界を生きてきたのは……私も同じなんだよ」
この場に相応しくない囁くような優しい声色が、何故だか茉白の胸の奥底に突き刺さる。再び隣に腰掛けた弥夜は、まるで光を求めるように、薄暗い明かりを発する豪華な照明を仰いだ。
「お前が生きるのを諦めない理由は?」
「還し屋に囚われたお母さんを殺される前に助けたい。もう一つは、ある能力者を探している」
「妹は還し屋だった。過去形の言い回しから察するに……そういうことか」
「うん……殺された。初めて会った場所で私の服が血濡れていたのを覚えてる? あれは死にゆく妹を抱きしめた際に付着したものだった。だから、妹を殺した能力者を探しているの」
「……そいつの特徴は?」
「遠目で後ろ姿しか見ていないから、男か女かすら解らない。けれど、妹は色を失くした炎に焼かれて殺された……それだけは見た」
「色を失くした炎、か」
言葉の反芻、巡らされる思考。だが茉白に思い当たる節は無く、それどころか目撃した記憶すら無かった。
「うちは見たことが無いが、それよりも優先順位は母親の方だろ。所属者が死んだ場合の人質の生存猶予は一週間、お前はそう言っていたな」
「うん。でもね、お母さんが何処に囚われているのかが解らないの。恐らく一箇所に集められているのだろうけれど、それは妹ですら聞かされていなかった」
「能力者の反逆を恐れたか」
「それは解らない。でも、還し屋の上の連中が秘密裏にエグいことを考えているみたいなの」
「エグいこと?」
煙草を吸い始めた茉白は、肺一杯に吸い込んだ紫煙を吐き出す。天井付近へと昇った煙は、薄暗い光を背景に静かに消え入った。
「囚われた者の中には当然能力者もいる。人質を殺し合わせて、生き残った強い者だけを還し屋の駒として使う」
「聞いたことがあるな。昔に行われた呪術だが邪術だかの類で──」
「……蠱毒でしょ? 一つの器の中に百の虫を閉じ込めて、最後の一匹になるまで共食いさせる。一番毒の強い個体が勝つの。それを繰り返して強い者を選別し、力と恐怖でこの国を牛耳るつもりなのかもしれないね」
「還し屋の蛆虫共が、趣味の悪いことを考えているもんだな」
「妹が偶然聞いたらしくてね。本当かどうかは解らないけれど、もしもそんなことが行われてしまえば、能力者じゃないお母さんは確実に殺されてしまう。絶対に阻止しなきゃいけない」
急に煙草を取り上げた弥夜は自身の口に咥える。一度吸って噎せ返った彼女は涙目で煙草を返した。
「何の真似だ」
受け取った茉白は間接キスになるのか? と一瞬考えるも、馬鹿馬鹿しくなりすぐに咥え直した。
「妹も吸っていたからどんな味なのかなって。想像以上に不味かった」
「事務所にあった茶色いフィルターの吸殻は妹のものか?」
小さく頷いた弥夜は、未だに口の中の苦味が取れないのか舌を大きく突き出す。併せて、煙を遠ざけるように手をひらひらと振って見せた。
「ところで一つ聞きたいのだけれど、茉白ってどうして毒蛇や死灰姫って呼ばれているの?」
「その名の通り毒を使役し、うちの力に触れたものは灰になるからだろうな。後はそうだな……」
咥えていた煙草を手に持った茉白は舌を突き出す。人より少しだけ長い舌が蛇のように二又に別れており、先端がチロチロと器用に動いていた。
「これのせいかもな」
「わお、超可愛い。触ってもいい?」
目を輝かせた弥夜は玩具を目の前にした子供さながら心を高鳴らせる。興味津々で伸ばされた手が触れる寸前に、舌は口内へと引っ込んだ。
「あーん、茉白の意地悪」
「許可してないのに触ろうとするな」
「いいじゃん、先っちょだけだから。ね?」
「……言い回しが気持ち悪いんだよ」
蛇のように早い動作で突き出された舌は、伸ばされていた弥夜の指先を軽く舐めた。僅かに湿る指先。あまりの速さに認識出来なかった弥夜は目を丸くした。
「ほら、これで触ったことになるだろ」
「何それずるい、早過ぎて解んなかったもん」
「知るか。こんな人間離れした不気味な舌を可愛いだなんて言うのはお前くらいだ。こうなったのは能力者になってからだが、未だに自分ですら気持ち悪いと思うのに」
「そう? 超可愛いじゃん。気持ち悪いのは私の焼け爛れた身体の方だよ」
天蓋ベッドに移動して座り込んだ弥夜。ふわりと沈んだ布団が反発して僅かに跳ねる。豪華な純白のレースが彼女の表情を覆うように隠した。
「気持ち悪い? うちはそうは思わない」
「……え?」
「その傷を気持ち悪いだなんて言う奴は、お前が死に物狂いで耐えて来た過去を冒涜する奴だ」
「茉白……」
「お前が歩んで来た過去に誰も口を出す資格なんて無い。胸を張って、それを笑う奴は黙らせろ」
目を潤ませながら「ありがとう」と優しく微笑んだ弥夜は、今し方の言葉を心の奥底に大切にしまい込む。その優しさを二度と忘れてしまわないように。
「確かに茉白の言う通りだね。私の身体を見ても気持ち悪いと言わない人と、これからもずっと付き合っていきたいよ。それが本当の相方なのかもね」
半分は自身への言い聞かせ。胸中には暖かい感情が広がり、彼女は茉白に対する素直な感謝を抱いた。
茉白が過去を話す際に「お前に一つ面白い話をしてやるよ」と言ったことを思い出した弥夜は、言葉をそのまま返してみせた。
「私の親も毒親でね、とは言ってもお父さんの方だけなんだけれど。毎日のようにお母さんに暴力を振るうのが見ていられなくて、一度助けたことがあったんだ。そしたら、その日から憂さ晴らしの矛先が私になってね。毎日お母さんがいない間に乱暴されて、背中にアイロンを押し付けられて、煙草の火を消されて……もう色々され過ぎて全部は思い出せないや」
「でもね?」と振り返り微笑んだ弥夜は可愛げに八重歯を覗かせる。
「お母さんへの暴力は無くなったから、私が代わりに暴力を振るわれていることは言わなかったの。お母さんに暴力が無くなって家庭環境は確実に良くなったし、お母さんも私が虐待を受けていると気付かなかった……幸か不幸か外傷は無かったから」
「笑えねえよ……何が面白い話だよ」
「私には妹もいたんだけどね? 怯える妹にも危害は及ばなくて良かったと思うんだ。結果的にお母さんも救えたから」
そんな過去を背負っていながら何故笑っていられるのかと、強く握られた茉白の拳が小刻みに揺れる。苛立ちを代弁するように、舐めていた飴が噛み砕かれた。
「お前だけは救われてないだろ。母と妹はお前が救い、だったらお前のことは誰が救ってくれた?」
「……屁理屈を言わないでよ。私一人が犠牲になることで荒んでいた家庭環境は良くなったのだから」
「屁理屈なんかじゃない、お前だけが救われてない。その証拠に、犠牲だと自分で言ってるだろ」
薄暗い照明が俯く弥夜の表情に影を落とす。言葉のナイフが深く突き刺さったのか、渦巻いた黒い感情が音を立てて腹の底に沈んでいった。
「……自分のことは自分で救う」
「それは無理だ、自分を救えるのは他者だけだからな」
「そう……なのかな……」
過去を声にすることで、弥夜は耐え難い激情に駆られる。脳内での追体験。記憶だけがあの頃に帰り、溢れ出す感情が彼女の胸中を掻き乱した。
「お前は他にも何かを隠してるだろ。相方だとか言う割には自分のことは何一つ話さない。うちが気付いていないとでも思ったか?」
「だから言ったじゃん、聞きたいことがあるのなら答えるよと。私は貴女の相方なのだから、全てを知られることも怖くないよと」
ソファに座る茉白と、立ったままの弥夜の視線が交わる。見上げる瞳と見下ろす瞳。互いに何かを探るように瞳に鈍い光を宿していた。
「だったら、還し屋への所属条件を何故知っていた? 稀崎が機密事項だと言っていたし、うちですら知らなかった」
「妹が還し屋だったの。だから表のことは大体知ってるよ。命の再分配でお父さんが死んで、いや……死んでくれて、生き残ったのは私たち姉妹とお母さんだった。妹が還し屋になる際、私は即座に囚われることを選んだけれど……連れて行かれたのはお母さんだった。囚われる肉親を選ぶ権利は無いらしくてね」
「奴等からすれば人質、仕事を全うする間の安全は保証されるとはいえ……刑務所みたいなものだろ」
「うん。だから妹が道を間違わないようにお母さんを残そうと思ったのだけれど、残ってしまったのは皮肉にも私の方だった。笑っちゃうでしょ? それでも生きることを諦めていない私が馬鹿みたい」
弥夜は儚げな笑みを浮かべる。次々に湧き出す感情を止められる訳も無く、次第に目頭が熱を帯び始めた。
「茉白は私に、お前とは違って穢れた世界を生きてきたんだって言ったよね」
「それがどうした」
「穢れた世界を生きてきたのは……私も同じなんだよ」
この場に相応しくない囁くような優しい声色が、何故だか茉白の胸の奥底に突き刺さる。再び隣に腰掛けた弥夜は、まるで光を求めるように、薄暗い明かりを発する豪華な照明を仰いだ。
「お前が生きるのを諦めない理由は?」
「還し屋に囚われたお母さんを殺される前に助けたい。もう一つは、ある能力者を探している」
「妹は還し屋だった。過去形の言い回しから察するに……そういうことか」
「うん……殺された。初めて会った場所で私の服が血濡れていたのを覚えてる? あれは死にゆく妹を抱きしめた際に付着したものだった。だから、妹を殺した能力者を探しているの」
「……そいつの特徴は?」
「遠目で後ろ姿しか見ていないから、男か女かすら解らない。けれど、妹は色を失くした炎に焼かれて殺された……それだけは見た」
「色を失くした炎、か」
言葉の反芻、巡らされる思考。だが茉白に思い当たる節は無く、それどころか目撃した記憶すら無かった。
「うちは見たことが無いが、それよりも優先順位は母親の方だろ。所属者が死んだ場合の人質の生存猶予は一週間、お前はそう言っていたな」
「うん。でもね、お母さんが何処に囚われているのかが解らないの。恐らく一箇所に集められているのだろうけれど、それは妹ですら聞かされていなかった」
「能力者の反逆を恐れたか」
「それは解らない。でも、還し屋の上の連中が秘密裏にエグいことを考えているみたいなの」
「エグいこと?」
煙草を吸い始めた茉白は、肺一杯に吸い込んだ紫煙を吐き出す。天井付近へと昇った煙は、薄暗い光を背景に静かに消え入った。
「囚われた者の中には当然能力者もいる。人質を殺し合わせて、生き残った強い者だけを還し屋の駒として使う」
「聞いたことがあるな。昔に行われた呪術だが邪術だかの類で──」
「……蠱毒でしょ? 一つの器の中に百の虫を閉じ込めて、最後の一匹になるまで共食いさせる。一番毒の強い個体が勝つの。それを繰り返して強い者を選別し、力と恐怖でこの国を牛耳るつもりなのかもしれないね」
「還し屋の蛆虫共が、趣味の悪いことを考えているもんだな」
「妹が偶然聞いたらしくてね。本当かどうかは解らないけれど、もしもそんなことが行われてしまえば、能力者じゃないお母さんは確実に殺されてしまう。絶対に阻止しなきゃいけない」
急に煙草を取り上げた弥夜は自身の口に咥える。一度吸って噎せ返った彼女は涙目で煙草を返した。
「何の真似だ」
受け取った茉白は間接キスになるのか? と一瞬考えるも、馬鹿馬鹿しくなりすぐに咥え直した。
「妹も吸っていたからどんな味なのかなって。想像以上に不味かった」
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小さく頷いた弥夜は、未だに口の中の苦味が取れないのか舌を大きく突き出す。併せて、煙を遠ざけるように手をひらひらと振って見せた。
「ところで一つ聞きたいのだけれど、茉白ってどうして毒蛇や死灰姫って呼ばれているの?」
「その名の通り毒を使役し、うちの力に触れたものは灰になるからだろうな。後はそうだな……」
咥えていた煙草を手に持った茉白は舌を突き出す。人より少しだけ長い舌が蛇のように二又に別れており、先端がチロチロと器用に動いていた。
「これのせいかもな」
「わお、超可愛い。触ってもいい?」
目を輝かせた弥夜は玩具を目の前にした子供さながら心を高鳴らせる。興味津々で伸ばされた手が触れる寸前に、舌は口内へと引っ込んだ。
「あーん、茉白の意地悪」
「許可してないのに触ろうとするな」
「いいじゃん、先っちょだけだから。ね?」
「……言い回しが気持ち悪いんだよ」
蛇のように早い動作で突き出された舌は、伸ばされていた弥夜の指先を軽く舐めた。僅かに湿る指先。あまりの速さに認識出来なかった弥夜は目を丸くした。
「ほら、これで触ったことになるだろ」
「何それずるい、早過ぎて解んなかったもん」
「知るか。こんな人間離れした不気味な舌を可愛いだなんて言うのはお前くらいだ。こうなったのは能力者になってからだが、未だに自分ですら気持ち悪いと思うのに」
「そう? 超可愛いじゃん。気持ち悪いのは私の焼け爛れた身体の方だよ」
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「気持ち悪い? うちはそうは思わない」
「……え?」
「その傷を気持ち悪いだなんて言う奴は、お前が死に物狂いで耐えて来た過去を冒涜する奴だ」
「茉白……」
「お前が歩んで来た過去に誰も口を出す資格なんて無い。胸を張って、それを笑う奴は黙らせろ」
目を潤ませながら「ありがとう」と優しく微笑んだ弥夜は、今し方の言葉を心の奥底に大切にしまい込む。その優しさを二度と忘れてしまわないように。
「確かに茉白の言う通りだね。私の身体を見ても気持ち悪いと言わない人と、これからもずっと付き合っていきたいよ。それが本当の相方なのかもね」
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