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罪の星(エミール)
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青い空に、大きな星が、浮かんでいる。
ラシアル大陸だけでなく
地上世界の全てが
星の下の大地と呼ばれている理由だ。
星の下の大地には、もう一つの呼び名あるが
使うことは、忌(い)み嫌われている。
空に浮かぶ、大きな星は
星の下の大地と、同じで
世界のはじまりに、生まれたとされている。
星の名はジュール。
星と大地は双子で、互いが持っている
強い想いで、惹かれあっているのだという。
創造主が、人より先に
創ったとされているのが神々だ。
ジュールには神々が住んでいる
永遠の希望に満ち溢れている
楽園があるといわれている。
星の下の大地にいる全ての存在は
楽園から堕ちてきた、罪ある者達の末裔だ。
生まれながらに、見えない罪の烙印を
押されているのだ。
罪の烙印の名は、大地と同じでエミール。
呪われて、穢れている名とされるエミール。
「ふむ、ジュールが、はっきりと見えはじめておりますな」
魔道師隊の最長老ラスマールが
渓谷の空に浮かんでいる
大きな星を見上げている。
太陽に、遠慮しているように
ジュールは、青い空の下で
色が薄くなって、かすむように、白く見えていた。
「おおっ」
「今の我らには、好都合かと」
「魔法が、力強さを、増します」
「ありがたい」
ジュールは、魔道師を守護する星だ。
星の力が、魔道師達に
魔力を、もたらしているとされ
魔道師は正式には、星の魔道師とも呼ばれる。
ラスマールの近くにいて
星を見上げた、魔道師達のほとんどが、ドルイドだ。
巫女に、仕えて、意見をすることが出来る
最長老のラスマールも含めて
12人いる特別な魔道師達は
ドルイドの称号を持っている。
魔道師達が、ここまでやれているのは
12人だけいる特別な魔道師達だけに
頼らなくても、癒しの魔法は、詠唱の必要がなく
魔道師なら、全ての者が使えるからだ。
「次は、私が変ろう・・・」
「ああ、私は、ここまでのようだ、後を頼む・・・」
「無理はするなよ」
「ああ」
「また、頼むぞ」
「そのために、しばらく休ましてもらうさ」
魔道師達も、馬鹿ではない。
ミストラル軍と合流した、ベルナルドが
思ったように、早く帰ってこれるという
甘い見通しは、誰も持ってはいなかった。
祈るような気持ちで、自分達の限界に挑むつもりだ。
力を使い過ぎてしまって、死ぬことすら覚悟しているのは
最長老のラスマール、最後の賭けを知っているからだ。
ミストラルの精霊教会で、隠されている
運命の死を退ける、古代魔法があるのではないかという
最長老の考えが、魔道師達の気持ちを繋いでいる。
「見てられねえよ」
「手のあいた者は、仲間の傷の手当てだ」
「へ、へえ」
「用意した酒は、まだあるか」
「へえ、そりゃもう、酒だけは」
「飲むのは、全て片付いてからにしろ」
傷の消毒の概念は、まだ、この世界には普及はしてない。
盗賊の頭領(かしら)だったラッセルが
仲間内で、使っていて、経験的に身につけているものだ。
「傷口を、焼くのは面倒だし、きついからな」
「はい、綺麗な水で洗って、酒で消毒と・・・」
皆、最初は驚いたが、傷が酷くならないので
親衛隊では、消毒に酒を使うのが、当たり前になっている。
限界を超え、力尽きは果てて
歩くこともままならなくなっている
魔道師達に、肩を貸しながら、歩いている
兵士の姿を見ても、これ以上は何もできない。
親衛隊を指揮して、魔道師達の護衛を託されているラッセルは
ラスマールに、先ほど問いかけた事を思い出していた。
「先生よ、あの指輪についた、魔法の石は使えないんで」
「ふむ・・・ 良い発想だが、ここでは、使えんな」
赤い魔石はあくまで、特定の限られた
古代魔法の執行のために、残されていたものだ。
危険を招くかも知れないので
どんな魔法にでも、使えるわけではないようだ。
文献に、はっきりと記されて、残された
使い方を無視すると、実は何が起るのかも、わからない。
使う方法があったとしても、魔力が下手に強すぎると
癒しの魔法も強力になりすぎ、癒す相手の身体を痛めて
しまいかねないのだ。
癒しの魔法は、王や貴族を、はじめとした
戦場で戦う者のためだけに使うものではなく
精霊教会で、民衆を救済する手段としても、使われている。
精霊教会は、王都ラヒニ以外にもあって
領内の町や村で、信徒の支持を得て、設置されている。
町や村の教会を預かっている
メイジの称号を持つ魔道師と
補助をする者までしか
癒しの魔法を、使うことは
特別な場合を除いて、許可されていない。
不法な行為になってしまうのだ。
巫女の下に直接、仕えるために
12人いるドルイドは
赤く見えたときの、空の大きな星から
名づけられた、異名も持っていて
赤星(せきせい)の魔道師とも、呼ばれている。
メイジは正式に与えられている称号で
赤星(せきせい)の魔道師達、ドルイドの配下と
なっている魔道師だ。
決戦に参加している魔道師隊の
多数を占めているのもメイジだ。
メイジには、詠唱を必要とするような
高度な魔法を使うだけの力はない。
使えてしまうものが、いたとしても
使うことは、許可はされていない。
力だけに頼ってしまう事のないように
高度な魔法の執行に、必要不可欠な
高い、教養や見識が、あると特別に
認められでもしない限りは使用は出来ない。
「ラッセル副隊長」
「なんだ?」
「どうなっちまうのかなって」
「何が?」
「後ろのことでさあ」
「なんだ、いってみろ」
「はあ」
親衛隊の兵士は後にいる
ソフィアを癒し続けている魔道師達に
先ほどまで、護衛として、傍に付き添っていて
気を使ったのか、報告をしにきたのだろう。
「巫女さんも、無茶な、お人ですぜ」
「相手が、普通の人間だったわけじゃねえからな」
風の巫女が、決戦に出て来ることは
シーザリアに潜入している、味方からも知らされ
予想はされていた。
巫女が、純粋な人間じゃなく
エルフの血を引いているのは
伝説にある最初の風の巫女である
聖女フィリア以来、記録には残ってはいなかった。
フィリアも、運命の四姉妹と
特別に呼ばれている巫女の一人だ。
「正直、ありゃ駄目ですぜ、持つわけねえ」
「やめろってのか」
「ちがいますぜ、どうにかなりやせんかね」
「隊長を待つしか手がねえ、どうにもな・・・」
「噂はともかく、あそこまで、無茶な、お方だとはねえ」
「まあ、お前は知らねえからな」
兵士は最近、親衛隊に加わったので
初めて一緒に戦った、巫女や魔道師達には
あまり詳しくはない。
「プッツンいくと、誰も止められねえってさ」
「こら、命の恩人だ」
「だから、俺らは生きて、酒が飲めると」
「そうだ」
「でも、ありゃ助かるんですかね、なら、いっそのこと・・・」
「いい加減、黙ってろ」
「へえ」
さすがのラッセルも、部下の当然の疑問を
頭ごなしに黙らせるしかなく
きちんと説明する事もできない。
ソフィアを助けることを
最優先させている、追い求めるような感情こそが
正しいと信じ抜くしかない。
隻眼の残された右目に
自分を迷わせるようなものが
これ以上、映らないように静かに閉じる。
最後に、見えたのは
人間の力では、永遠に行き着くことはできない
神々の楽園があるのだという
白く見えている、大きな星だった。
ラシアル大陸だけでなく
地上世界の全てが
星の下の大地と呼ばれている理由だ。
星の下の大地には、もう一つの呼び名あるが
使うことは、忌(い)み嫌われている。
空に浮かぶ、大きな星は
星の下の大地と、同じで
世界のはじまりに、生まれたとされている。
星の名はジュール。
星と大地は双子で、互いが持っている
強い想いで、惹かれあっているのだという。
創造主が、人より先に
創ったとされているのが神々だ。
ジュールには神々が住んでいる
永遠の希望に満ち溢れている
楽園があるといわれている。
星の下の大地にいる全ての存在は
楽園から堕ちてきた、罪ある者達の末裔だ。
生まれながらに、見えない罪の烙印を
押されているのだ。
罪の烙印の名は、大地と同じでエミール。
呪われて、穢れている名とされるエミール。
「ふむ、ジュールが、はっきりと見えはじめておりますな」
魔道師隊の最長老ラスマールが
渓谷の空に浮かんでいる
大きな星を見上げている。
太陽に、遠慮しているように
ジュールは、青い空の下で
色が薄くなって、かすむように、白く見えていた。
「おおっ」
「今の我らには、好都合かと」
「魔法が、力強さを、増します」
「ありがたい」
ジュールは、魔道師を守護する星だ。
星の力が、魔道師達に
魔力を、もたらしているとされ
魔道師は正式には、星の魔道師とも呼ばれる。
ラスマールの近くにいて
星を見上げた、魔道師達のほとんどが、ドルイドだ。
巫女に、仕えて、意見をすることが出来る
最長老のラスマールも含めて
12人いる特別な魔道師達は
ドルイドの称号を持っている。
魔道師達が、ここまでやれているのは
12人だけいる特別な魔道師達だけに
頼らなくても、癒しの魔法は、詠唱の必要がなく
魔道師なら、全ての者が使えるからだ。
「次は、私が変ろう・・・」
「ああ、私は、ここまでのようだ、後を頼む・・・」
「無理はするなよ」
「ああ」
「また、頼むぞ」
「そのために、しばらく休ましてもらうさ」
魔道師達も、馬鹿ではない。
ミストラル軍と合流した、ベルナルドが
思ったように、早く帰ってこれるという
甘い見通しは、誰も持ってはいなかった。
祈るような気持ちで、自分達の限界に挑むつもりだ。
力を使い過ぎてしまって、死ぬことすら覚悟しているのは
最長老のラスマール、最後の賭けを知っているからだ。
ミストラルの精霊教会で、隠されている
運命の死を退ける、古代魔法があるのではないかという
最長老の考えが、魔道師達の気持ちを繋いでいる。
「見てられねえよ」
「手のあいた者は、仲間の傷の手当てだ」
「へ、へえ」
「用意した酒は、まだあるか」
「へえ、そりゃもう、酒だけは」
「飲むのは、全て片付いてからにしろ」
傷の消毒の概念は、まだ、この世界には普及はしてない。
盗賊の頭領(かしら)だったラッセルが
仲間内で、使っていて、経験的に身につけているものだ。
「傷口を、焼くのは面倒だし、きついからな」
「はい、綺麗な水で洗って、酒で消毒と・・・」
皆、最初は驚いたが、傷が酷くならないので
親衛隊では、消毒に酒を使うのが、当たり前になっている。
限界を超え、力尽きは果てて
歩くこともままならなくなっている
魔道師達に、肩を貸しながら、歩いている
兵士の姿を見ても、これ以上は何もできない。
親衛隊を指揮して、魔道師達の護衛を託されているラッセルは
ラスマールに、先ほど問いかけた事を思い出していた。
「先生よ、あの指輪についた、魔法の石は使えないんで」
「ふむ・・・ 良い発想だが、ここでは、使えんな」
赤い魔石はあくまで、特定の限られた
古代魔法の執行のために、残されていたものだ。
危険を招くかも知れないので
どんな魔法にでも、使えるわけではないようだ。
文献に、はっきりと記されて、残された
使い方を無視すると、実は何が起るのかも、わからない。
使う方法があったとしても、魔力が下手に強すぎると
癒しの魔法も強力になりすぎ、癒す相手の身体を痛めて
しまいかねないのだ。
癒しの魔法は、王や貴族を、はじめとした
戦場で戦う者のためだけに使うものではなく
精霊教会で、民衆を救済する手段としても、使われている。
精霊教会は、王都ラヒニ以外にもあって
領内の町や村で、信徒の支持を得て、設置されている。
町や村の教会を預かっている
メイジの称号を持つ魔道師と
補助をする者までしか
癒しの魔法を、使うことは
特別な場合を除いて、許可されていない。
不法な行為になってしまうのだ。
巫女の下に直接、仕えるために
12人いるドルイドは
赤く見えたときの、空の大きな星から
名づけられた、異名も持っていて
赤星(せきせい)の魔道師とも、呼ばれている。
メイジは正式に与えられている称号で
赤星(せきせい)の魔道師達、ドルイドの配下と
なっている魔道師だ。
決戦に参加している魔道師隊の
多数を占めているのもメイジだ。
メイジには、詠唱を必要とするような
高度な魔法を使うだけの力はない。
使えてしまうものが、いたとしても
使うことは、許可はされていない。
力だけに頼ってしまう事のないように
高度な魔法の執行に、必要不可欠な
高い、教養や見識が、あると特別に
認められでもしない限りは使用は出来ない。
「ラッセル副隊長」
「なんだ?」
「どうなっちまうのかなって」
「何が?」
「後ろのことでさあ」
「なんだ、いってみろ」
「はあ」
親衛隊の兵士は後にいる
ソフィアを癒し続けている魔道師達に
先ほどまで、護衛として、傍に付き添っていて
気を使ったのか、報告をしにきたのだろう。
「巫女さんも、無茶な、お人ですぜ」
「相手が、普通の人間だったわけじゃねえからな」
風の巫女が、決戦に出て来ることは
シーザリアに潜入している、味方からも知らされ
予想はされていた。
巫女が、純粋な人間じゃなく
エルフの血を引いているのは
伝説にある最初の風の巫女である
聖女フィリア以来、記録には残ってはいなかった。
フィリアも、運命の四姉妹と
特別に呼ばれている巫女の一人だ。
「正直、ありゃ駄目ですぜ、持つわけねえ」
「やめろってのか」
「ちがいますぜ、どうにかなりやせんかね」
「隊長を待つしか手がねえ、どうにもな・・・」
「噂はともかく、あそこまで、無茶な、お方だとはねえ」
「まあ、お前は知らねえからな」
兵士は最近、親衛隊に加わったので
初めて一緒に戦った、巫女や魔道師達には
あまり詳しくはない。
「プッツンいくと、誰も止められねえってさ」
「こら、命の恩人だ」
「だから、俺らは生きて、酒が飲めると」
「そうだ」
「でも、ありゃ助かるんですかね、なら、いっそのこと・・・」
「いい加減、黙ってろ」
「へえ」
さすがのラッセルも、部下の当然の疑問を
頭ごなしに黙らせるしかなく
きちんと説明する事もできない。
ソフィアを助けることを
最優先させている、追い求めるような感情こそが
正しいと信じ抜くしかない。
隻眼の残された右目に
自分を迷わせるようなものが
これ以上、映らないように静かに閉じる。
最後に、見えたのは
人間の力では、永遠に行き着くことはできない
神々の楽園があるのだという
白く見えている、大きな星だった。
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