眠りの森の美女が魔法をさらに上書きされたはいいけれど、やっぱり駄目かも知れない

妓夫 件

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102年後

王子の寵愛★

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結局アレックの言いつけどおりに、オーロラは早々に宴会の席を立った。
部屋係の者に浴室へ行くことを告げる。

櫛で髪を梳かしながら、オーロラは湯船の縁でぼんやりしていた。
いつかアレックが贈ってくれたであろう櫛だ。

自分が眠っていた時の記憶。
オーロラが、そのもっと奥の方に思考を集中させてみた。
もう少し、の物言いは荒っぽくなかったか。
もっとは何度も丁寧に触れてくれたような気がする。

日が経つにつれ、オーロラの中でアレックに対する違和感は大きくなっていった。

出会ったなりに求められ、破瓜の痛みさえうち震えて喜び、オーロラはアレックを受け入れた。
最初は感激のあまり、深く考えられなかった。


ノックもなくガチャリと浴室の扉が開いた。
オーロラの背中がビクッとこわばる。

アレックがオーロラに近付いてきた。
おもむろに腰のタオルを外したアレックを見て、オーロラが慌てて目を伏せる。
アレックがただの湯浴みに来たのではないのだと気付いたからだった。

「いつもみたいに奉仕してくれる?」

そう言って欲望の塊でオーロラの頬を叩く。
アレックを見上げたオーロラは何も言わず、素直にアレックの滾りを口に含んだ。
アレックの顔に似合わずグロテスクな形だと思う。

……これも初めは、恩人とも呼べる王子様だと思うと愛おしさしかなかった。

「ん、う、ウぐっ…!?」

アレックはオーロラの後頭部をつかみ、深々と喉を刺した。
こんな風にされたのは始めてだった。
苦しさに目を白黒させ、オーロラはむせそうになるのを耐えた。
目の端に涙が溜まったが堪えた。

その反面、冷静に考えてもいた。



まだオーロラが城に来てから、月も越していない。

毎晩のようにアレックはオーロラを求めた。
アレックいわく、男性は口で性器を刺激されると、気持ちが良いものらしい。
それでやり方を教えてもらい、ようやく最近、口に含めるようになったばかりだった。

塩辛い体液と自分の唾液が混ざり合う。
強制的に頭を揺すられ、飲み込めないそれらが顎から伝っては落ちた。
自分にとってとても心地の良いものとは思えない。

(……この人は、王子様なの?)

そんな思い付きを中断させるかのように、自分の口が大きくこじ開けられる。

「ん…ぅぐ…っむ」

あっという間に口内の陰茎がムクムクと硬く膨らんでいく。
オーロラは歯を立てないよう、なるべく口を大きく開き、目を瞑っているだけで精一杯だった。

ようやくアレックが解放してくれた直後、オーロラは体を丸めて激しくせき込んだ。

「ごめんね、つい先走って。 少し苦しかったかな?」

オーロラの目元を指で拭ったアレックが声をかける。
その手つきや声音は優しかった。

「……」

オーロラは目の前にある男性の徴しを見詰めた。
逞しく屹立しているそれは裏側が筋ばっている。
ところどころ浮いた血管が生々しい。
自分のお腹の内側が、きゅんと鳴く、妙な感覚。
こんなにもオーロラを望んでいる。 そうアレックに囁かれているような気がした。

「ダメだね、きみを前にすると抑えられなくって。 祝宴の時もずっと、早く二人っきりになりたかった。 そんなことばかり思ってしまう」

追い討ちのように苦笑してそう言われれば、オーロラからすうっと懐疑心が失せていく。

「ああ、王子様」

自然と体が熱くなり、立ち上がったオーロラはアレックに身を寄せた。



つ、とオーロラの足の間に指を這わせたアレックが秘部の割れ目をくすぐる。
淡い恥毛に隠された陰核を指先でゆるく挟み、初心で敏感なしこりを追い詰めると、オーロラは早々に腰をくねらせた。

「っあ、そこ……」

オーロラの身体は感じやすいが、実際の性に関しては控え目だった。

(まだ女になったばかりだからねえ)

アレックは喉を鳴らしてオーロラの裸体に見入った。
今指先を泳がせている、割れ目の襞も薄く、陰核も可愛らしいもの。
それでいて、男たちに弄ばれた秘部以外のオーロラの身体。
それは扇情的な大人の女性へと見事な変化を遂げていた。

「きみは本当に素晴らしい」

アレックは込み上げる情欲に目を眇めて呟いた。
白く豊かな双乳の膨らみに、くっきりと鮮やかなローズピンクの乳輪が浮かび上がっている。
それはまるで、吸い付いてくれと言わんばかりに男を誘っているようだった。

「……王子、様」

アレックの視線に気付いたオーロラは恥ずかしげに胸元を隠そうとした。
何度も目にしたのに何を今さら、と言おうとして、アレックはふと思った。
為すがままにされていた時も良かったが、羞恥に染まるオーロラも堪らない。 

(暫くはこのままで愉しみたい所だ。 そうすると、クロードが余計なことを言いやしないかな)

クロードは自分がオーロラにしてきたことを知っている。
何でも、もうじき城を出るらしいが、それまでは二人をなるべく近付けない方がいい。 とアレックは考えた。

浴室の敷物の上に、オーロラの身体を倒したアレックは自分も傍らに横になった。
抱き合う最中に彼女の片足を持ち上げ、割れ目から溢れるぬるみの中心に、ずぷりと切っ先を埋める。

「あ、ああああ………っ」

初動の痛みにか、オーロラが切羽詰まった喘ぎを洩らした。

今晩は横たわった体位からの挿入を試してみて、なかなか窮屈だがそれもまた良い。

みずみずしく弾力のある肉襞が竿に絡む。
亀頭がやわやわ揉まれたかと思うと、引き込むように蜜壷の中にアレックを誘ってくる。
ぬちゅり、ぬちゅり、卑猥な音を立てて隙間なく埋めても足りない。
アレックはオーロラの尻肉を掴んでぐっと引き寄せ、恥骨同士を近付けた。

「はあ、あっ…あっあっ」

オーロラの柔らかな乳房を胸で潰し、ぴったり密着させながら、アレックは蜜壷の具合を確かめるように腰を回した。
ごりごりと内側から広げ、聞き分けの良い雌穴へと作り替えていく。

(ああ、やっぱり最高だ)

アレックが思っていた以上に、オーロラの膣は具合が良かった。
それもまた、オーロラが目覚めてからもなお一層、アレックがオーロラの身体に執着している理由でもある。

オーロラの陰核に当たるよう調整して擦ると、オーロラがきゅっと口を引き結び、眉根を寄せた。

「はあっ、ゆ、許して……」

弱々しく請うてくるが誰が許すものか。
その表情に、初めて彼女の後ろを犯した時を思い出し、アレックは余計に昂った。
蜜壷は薄膜が張られたように潤っている。

ちゅこっ、ちゅこ…っ、ちゅぷ、ぢゅぷ…っ

陰茎を沈めるたび、膣口に淫液が滲み出す。
結合部からわざと音を立ててアレックはオーロラにそれを聞かせた。

「なぜ素直にならないのかな?  こないだまで処女だった癖に、ビショビショに濡らしているね」

アレックの腹まで濡らさんばかりにオーロラの身体は感じていた。
なのに俯いたまま首を横に振り声を殺す。
そう来られると、アレックの嗜虐心がムクムク顔を出してしまう。
アレックはやや下の方へと移動した。
勢いよく引き抜いてから、膣穴を一気に突き上げる。

「んんンっっ!!!」

目を剥いたオーロラが喉を晒し、足先がぴんっと伸びた。
陰茎の硬さには自信がある。

「ほらほら、もっと突いて欲しかったら腰をつきだして…っ」

言うことを利かない女には、これで素直にさせるに限る。
奥の方を抉るたびにオーロラの腰がビクビクと跳ねる。

「あ、王ッ…うあっ…! んぁあっ……!」

それでもオーロラはアレックの首の後ろを掻き抱き、身体を寄せようと縋り付いてくる。
ともすればドロドロになって吸い付いてくる蜜壺に溺れ、早々に込み上げてくる吐精を、アレックが歯を食いしばって堪える。
アレックは熱く蕩けた穴に突っ込むことに神経を集中した。
ずんずんとピストンを激しくし速度を上げていく。

「あ、ああっ……あ!  だめ、んぁっ!!」

深くまで貫きゆさゆさ揺らしてやると、オーロラは全身を震わせて面白いように反応した。
ただでさえ湿った浴室に、ねっとりした空気が満ちていく。



アレックに荒々しく腰をぶつけられ、結合部からは愛液がしぶかんばかりだった。

(苦しいのに、奥の方が焼けるようだわ……っ)

閉じようとする間もなく、硬い杭が続けざまに膣道を行き来する。
せりあがるばかりの熱がオーロラの脳を焼く。

物理的な激しさと、自身の身体の変化。
愛と羞恥、それから快楽と苦痛がないまぜになった感情。
それらはもはやオーロラの処理能力を超えていた。

「あっんふ…っん、あっ、あうっ…やっ」

そこから逃れようとオーロラが上体を捻る。
アレックはオーロラの腰と腿を捕まえ、律動を繰り返しながら執拗に獲物を追った。
股を交差させてはより深く吞み込ませ、それから背後に回り自重を掛ける。
うつ伏せのオーロラに重なり、なおも力強く責め立てた。

「…っ…ぅ…ッっ!」

衝撃で声を発せず、はくはくと開閉させているだけのオーロラの顔から、涙と唾液が垂れた。
アレックの下腹が尻の肉に当たり、パンっ、パンっ、パンっ…打擲音ちょうちゃくおんが壁や天井に跳ね返る。

「……は、はぁっ、はあ…ふふっ…ねえっ、気持ちいい?」

「……っ」

動きを止めたアレックの指先が、オーロラの背骨をツーーッ、となぞる。

「早くオーロラの深ーいとこに、俺の子種を出してあげたいな……ね、きみもそう思うでしょ?」

「……は……はい…」

「戴冠式が終われば、朝から晩までいっぱい膣内射精なかだししてあげるよ。 それまで早くおまんこでもイケるようになろうね? さ、四つん這いになって」

「……あ…あの格好は…恥ず」

「ん? お尻突き出して突かれるの好きでしょ? さあ早く」

(好きだなんて……言ったことないわ)

それでもオーロラはノロノロと浴場の床に膝をつけた。

どんなにいやらしく煽られようとも、オーロラはアレックの言いつけどおりに振る舞った。

「あ、ん…ぁあんっ!」

両腰を固定したアレックは最初からオーロラの子宮口まで侵入させた。
アレックとの行為にはまだ慣れないものの。
今オーロラの体内を抉っている男性の徴しは最初から、圧倒的な存在を示していた。

内部を暴かれ、激しく奥を叩かれるほどに、オーロラはどうしても思ってしまう。

(私はこんなにも求められ愛されている────…)

それはたとえ100年経っても変わらない、女というもののさがだ。
自らの心の声に呼応するかのように、オーロラの身体は過敏に反応を返し、それはますますアレックを夢中にさせた。
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