日常はいつも恋の味!?

青恋

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日常はいつも恋の味!?〈中学1年生〉

【日恋】ホントに大事な人は…

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私、夜月翔華。
訳あって只今玄関でうずくまってます。
なんでかって?

…奏汰に待てって言われたんだもん!

現在17:50

普通ならもう部活は終了しており
皆帰っている時間である。
先生からは変な目で見られるわ。
女の子にはクスクス笑われるわ。
男の子には…まぁ、何もないね←おい。
いつになったら来るんだろう。
もう帰ろうかな。ってずっと
悩み中…。
メールすればって?そうなんだけど…。
私と奏汰家近いからそんなの
必要ないんだよね…アハハ…。

もう、まじ卍~状態←悲しみに飢えた奴

私は、バッグの中からそそくさと
スマホを取り出して、イヤホン付けて
リズムゲームをやり始めた。
私には、現実逃避の方法しかない←
黙々と…。




奏汰side(皆の大好きな奏汰きゅん←)

俺、高岸奏汰は非常に反省している。
なぜかというと…。
今、家にいるからだ。
きっと、待ってくれてる筈なのに
俺はそんな事忘れて帰ってしまった。
そのことに気づいたのは一本の電話。
翔華のお母さんだった。

翔華母「翔華まだ
帰ってないんだけど知らない?」
奏汰「いつものごとく探してきましょうか?」
翔華母「お願いしても良いかしら。
こういう人が彼氏だと嬉しいんだけどね~」
奏汰「翔華にはきっと良い人見つかりますよ」
翔華母「そうね。それじゃあ宜しく!」

ガチャ

いつものごとくという事は…
そう、昔からこのような事はあった。
俺が7歳の頃。
小学生成りたての俺らは
一緒に帰るように各親から言われていた。
その日俺は学校から歩いて帰っていた。
ちゃんと、翔華も一緒だった。
翔華の言ってる事をうんうんと
頷いて聞いていた。
でも、いつだろうか。翔華の声が
聞こえなくなった。
慌てて後ろを振り向くと翔華がいない。
俺は泣きそうになりながら
家に帰り親にその事を伝えた。
結局、公園で遊んでいた所を
見つけたが、あの後は各親から
怒られてしまった。
それからはというものの、同じ事が
くり返し起こり、今では
どこに行ったかすぐに分かるような
ぐらいである。

話を戻して…

居場所は大体…というかほぼ分かるが
行く勇気がない。
翔華に変な期待をされているからだ。
そう考えると胸がチクッとする。

もう良い…どうにでもなれ。

俺は自転車の鍵を手に外へ出た。



翔華side

どう考えても遅すぎる!

現在18:00
そろそろ学校は閉まる時間であろう。
先生がいきなり動き始めた。
ロボットか!っての…。

そろそろ私も外へ出ないと。
スマホとイヤホンを片付け、
玄関の戸を開けた。
いつもより、長い時間学校へ
いたものだから辺りが薄暗い。

校門に手をかけた。
結局何が言いたかったの?
私には…もう…分かんないよ…。
(´;ω;`)ウルウル グスッ



奏汰side(再び帰ってきた!奏汰きゅん←)

凄いスピードで自転車をこいでいる。
スピード違反行くんじゃないか。
ってぐらいこいでいる。

さっきから胸のあたりがざわざわしたり
チクッとする。
なんなんだろう。これは。

そんな事を考えていると、学校についた。
辺りは薄暗く
もう帰ってる雰囲気しかない。
でも、きっといるかも。そう思い
校門へ行くと、見覚えのある女の子が
泣いていた。
俺はどうしたら良いのか分からず
アタフタしていた。



翔華side

私の前に誰かいる。幽霊?先生?
どちらにしろ
激おこぷんぷん丸だろうな。

ちらっと靴を見ると…生徒?のような
まだ、大人とは言えない、足のサイズ。
忘れ物でもしたのかな。
そう思い上を向いてみると…奏汰だった。
何か考えているのか。アタフタしている。
こういう所が昔とそっくりなんだよね。
 
7歳の頃。私が途中で寄り道した時。
奏汰はいないまま一人で遊んでいた。
数分後、奏汰と親が私の方に走ってきた。
奏汰はとても泣きそうでとても
アタフタしていた。
今思うとそういう所が可愛いんだろうな。
って思って、わざとこのような事を
起こしている(*ノω・*)テヘ

話を戻さないと…。

あたふたしている奏汰の背中を
軽く叩いた。

ビクッとしてこっちを向くと
なんだかかなしげな顔。
なんとかこの気まずい感じを
なんとかしようと、
翔華「何?びびったの?w」
といたずらっぽく言ってみた。
でも、奏汰は何事もなく口を開いた。

「待たせてごめんな。」

奏汰の口からは意外な言葉だった。
意外と負けず嫌いだからごめんとか
そんなに言ったことない。
さらに、奏汰は続けた。

「俺はずっと伝えれなかった事がある」

私は胸がドキドキした。恋かと思った。



その時までは。



奏汰はこういった。





「俺、もう引っ越すから。」



次回…すれ違う二人
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