スパイラル・ワープ!

森野ゆら

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5章

7 七年後の星空駅

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 リゼが時間移動機のボタンを押したと思ったら、

 ぐるん!

 突然、体が一回転した。
 それから、周りの景色がグルグルと動き出した。
 そのグルグルは、だんだん高速になってきて、何も見えなくなる。
 ジェットコースターに乗ってるみたいに体が上下に揺さぶられる感覚。
 おなかの辺りがふわっと浮く状態と回転。
 うえええっ。酔いそうだよ。
 目を開けていられなくて、ぎゅうっとつむる。

 ぐるぐるぐる……
 気がおかしくなりそうだよ。
 こんなのいつまで続くの? もう限界だ! って思ったら、だんだん回転がゆるやかになってきた。

「着いたよ」

 リゼの声にそっと目を開ける。
 まだぐるぐるまわってるような気がして、こめかみを押さえた。

「手分けして探した方が効率いいかな。ぼくはこっちを探すから、ひなりは駅の南側を探して。なにかあったら通信機で連絡するんだぞ」

「分かった!」

 リゼに手を振って別れた後、辺りを見まわした。
 ここが七年後の世界……
 ごくりとつばを飲み込む。

 七年後ってことは、私が二十歳くらいだよね……
 うわぁ。もう大人だ。
 大人になった私がいる世界。そこに子どもの私がいるなんて。
 おおおっ。すっごく不思議な感覚!

 星空駅は何度か来たことがあるけど、駅前の景色はよく見ると少しちがう。
 パン屋さんの建物がリニューアルされてたり、交差点の角にあった八百屋さんが携帯ショップになってる。

 商店街の方を歩いてみようかな。
 そう思って向きを変えた時、Tシャツを着た男の子が銀行の角を曲がっていくのが見えた。
 サラサラ流れる少し茶色がかった髪。背も瑞希と同じくらい。
 着てるシャツも瑞希が着てたのと同じ色だ!

「……瑞希!」

 あわてて追いかけるけど、瑞希らしき男子は早足で行ってしまう。

「瑞希! 待って、瑞希!」

 大きな声で呼びかけて、近くまで追いついた時、男子が足を止めた。
 いぶかしげに振り返ったのは、ぱっちりした目の男子。
 ちがう。瑞希じゃない。

「……あ、ごめんなさい。人ちがいでしたっ……」

 がばっと頭を下げて謝ると、男子は何事もなかったように歩き出した。
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