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20 桜宮 side 倭人
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部屋に戻り、ベットの上に腰掛け桜宮の顔を覗き込む。
規則正しい寝息にほっとする。
昨日はなかなか寝付けなくて、ベットに潜ってからも桜宮は夢の中で泣いていた。
瞼にそっと冷えたタオルを当てると。
ビクンと頬が一瞬動いたけど、眠ったまま。
眠りが深い。
桜宮は、一昨日までの俺を「ヤマ」と呼んでる。
その「ヤマ」なら、桜宮をこんなに泣かしたりしていない?
毎日笑顔に出来ていた?
その「ヤマ」は、桜宮をどこに連れて行けたんだろう。
気付いたら、柔らかくカールした指に絡む栗毛色の髪をもう片方の手で撫でていて、慌てて指を引っ込める。
俺にはまだ、桜宮は同級生。
俺のフェロモンが桜宮の身体からまだ引かないから、大切にしていたことはわかるんだけど・・・
フェロモン、噛み跡、周囲の証言。
番になったのは間違いないと、頭では理解しているだけで。
実感には、遠かった。
規則正しい寝息にほっとする。
昨日はなかなか寝付けなくて、ベットに潜ってからも桜宮は夢の中で泣いていた。
瞼にそっと冷えたタオルを当てると。
ビクンと頬が一瞬動いたけど、眠ったまま。
眠りが深い。
桜宮は、一昨日までの俺を「ヤマ」と呼んでる。
その「ヤマ」なら、桜宮をこんなに泣かしたりしていない?
毎日笑顔に出来ていた?
その「ヤマ」は、桜宮をどこに連れて行けたんだろう。
気付いたら、柔らかくカールした指に絡む栗毛色の髪をもう片方の手で撫でていて、慌てて指を引っ込める。
俺にはまだ、桜宮は同級生。
俺のフェロモンが桜宮の身体からまだ引かないから、大切にしていたことはわかるんだけど・・・
フェロモン、噛み跡、周囲の証言。
番になったのは間違いないと、頭では理解しているだけで。
実感には、遠かった。
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